氾濫した河川に釣りにいったら異世界についた~4~

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釣り小説

白人美女になったエリーと喋る今、僕はこの女が本当に魚だったのか忘れそうになっていた。

「ここはラボなのよ、名前はテシオ・ラボ。私の研究室よ」

そう説明を受けつつ、真っ白な部屋の隅で、これまた真っ白な球体をいじり回しながら彼女は語る。その顔立ちは誰かに似ている。例えばハリウッドスター。誰だか思い出そうと頭をひねる前に、すぐに名前がでてきた。まるでナタリー・ポートマン。髪の色が金髪だが、美人なのに幼さの残る顔立ちはまさにそっくりだ。

「研究室って、それじゃぁ、あんたは学者なのか?」

僕が訪ねた理由には当然意味がある。この女は謎の機械をいじりまわし、ついでに僕の脳みそをOSでも入れ替えるかのように改造。ウィンドウズから異世界のLinuxにされたあげく、変なパッケージまでインストールされたのだ。いくら魚人だってやり過ぎだ。まともじゃない。

「学者よ、こう見えても」

エリーは笑って、長い金髪をかき揚げる。随分とセクシーな動作だが、見えた耳元の下が嫌に大きい。というか、割れているし、中から赤いものが見えた。

「よせよせ、もういいって、マジで気持ちわるいから」

「なにそれ?」

「エラだろ?いやいやなんでエラが見えるんだよ?」

「ああ、これね」と、エリーは自分のエラもとを指先で弾いてみせた。

「どう?セクシーに見えてる?」

そんなわけない。思わず眉が動いたのがわかる。それじゃぁ貧乳なのに最高にエロかったナタリー・ポートマンも台無し。そのとんでもないエラ張りのせいでキャメロン・ディアスみたいで、まぁ最低だ。

「それがなけりゃナタリーポートマンに似てるよ」

「え?それって?」

「エラだよ、その顔の横の」

「ああ」と、

つい口に出てしまった言葉にエリーが反応する。そういえば名前も似ている。ナタリーにエリー。わざとそういうビジュアル設定にしたのかと思ったが、彼女はあの名女優を知らないらしい。

この世界じゃ最新のデザインだという楕円形の奇妙な椅子に座る。どうやら魚人の胸鰭をイメージしているのでとても座りやすいというのだが、そもそも魚人の胸鰭が気持ち良いわけもなく、尻の部分にある変な突起から尾骶骨を逃がすので必死だった。

「えーと、それで」

と、尻をもぞもぞさせている僕に、金髪のナタリーポートマンは笑顔で話しかける。顔つきはまるで彼女が20代の頃にそっくりで、クローサーに出ていたころに似てる。

コメント

  1. QDO より:

    引き出し多いね。続きが楽しみ。

    • αトラウト より:

      QDOさん>ありがとうございます!なんとか修正くわえつつロクでもないヤツらの釣り小説を完成させていきたいと思います!