悪魔の中華激安ベイトフィネスリール「SABRE DX101」のレビュー

リール
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中華製の激安ベイトフィネス機であるSABRE DX100をついに買ってしまったので、その開封&試投げのレビューとなります。

リールレビュー界隈では中華系は以前より流行してましたが、いよいよ僕もはじめちゃいましたよね。
だいたい、コスパ系中心の貧乏人の釣りブログなわけだから、早々にブームにのって中華系リールやっても良かったんですけど
なんですかね、こう

「そういう流行りにのってレビューでPV稼ぐのってダサいっすよね」

というインディー系アーティストの謎のアングラへのプライドみたいのが働いて、一切手を出していなかった
おまけにベイトフィネス機は嫁からのプレゼント「アルファス air tw」という化け物みたいなリールを貰ったせいもあり、新たなフィネス機はとくに必要なかったんですね。

しかし、先日ユーチューブでオンライン飲み会をしている時に

「ちょっとこの安いベイトフィネス機やばくない?」
「これカルコンじゃんBFSって草」
「いや、なんかミリオネアっぽくない?」
「マジだこれうける」

といった具合に盛り上がっていたら、気が付いたら買ってしまった。
そう、勢いで。

というわけで、オンライン飲み会しながらAmazonでリールだけは絶対に見てはいけないことを知ったαトラウトです。怖い!酒とAmazonだけはぜったいにダメだ!

いやーただでさえ金がないのに、こんな勢いでワケのわからん中華リール買うなんて。怖い。なにより自分が一番怖い。
けど、唯一の救いだったのが
このリールが、たったの6500円だったことですよ!

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カルコンBFS?ミリオネアair?謎の激安中華ベイトフィネス機登場

今回も動画を作ったよ

そう、このリールの値段はマジでたったの6500円
その激安機が自宅に到着したのが昨日のことだったんですが
まず箱がすごいんですわ

もう傷だらけ、なにがあったの?箱の上にやすりでも置いてあったんだろうか。
どうやらこの中華リールはあまりに過酷な環境からやってきたらしい。

おまけにパッケージもロゴもワケがわからない
ビニョンと伸びた三本線に「ABRE」とある。
で、これどうやら「SABRE」と読むらしい、まったくわからないよ。

ちなみにモデルは「XDシリーズ」というらしく、右巻きがXD100、左巻きが101。
もちろん渓流ベイトフィネス用に買ったんでXD101を選びましたよ。

で、開けてみると、なんとも重厚感のあるリールが登場。
手にもっただけでズシリと重い。

あとなんだろう、なんか見たことある丸形リール感・・・


こう、カルコンかと思い気や、ミリオネアっぽいような、まったくワケがわからな感じ。
ただ、カルコンBFSだと穴がいっぱい空いてるし、デザインも完全な円形に近いから、どっちかといえばミリオネア?

ということで、こいつは「SABRE DX101 a.k.a 中華ミリオネアAIR」という名前で呼ぶことにしました。

中華ベイトフィネス機のスペックが若干やばくて慌てる

とりあえず詳しい機構などはあとにして、みなさんが先に知りたいリールの詳細スペックがこちらです

【SABRE DX100 スペック】

本体重量:約250g

ギア比:7.0:1

ブレーキ:マグネット方式

最大ドラグ:約6㎏

糸巻量:PE 1.2=80m / 1.5=65m

スプール重量:約12g(ベアリング込み)

スプール素材:軽量ジュラルミン

本体素材:ステンレス・アルミ

ベアリング数:9+1

最大巻き取り量:約70㎝

てな具合になってます

ここで「約」というのが多いのは、恐らく個体差がかなりあるリールだから
ネットで見ると本体の重量表記が数グラム単位で変わっているので、おそらく全て均一な重量では絶対ないです。
スプールの方も13gであるという表記もあるので、ここも個体差ありですよ。

ちなみにギア比はご覧の通りで、ロキサーニ7と一緒のホドホドのハイギアって感じ。

ボディはカップ部分がアルミ、中央はステンレスって感じでしょうか。

細かい素材の表記はないので、ここは見た感じで書いてますのであしからず。

ブレーキのマグネットは片側6個の仕様。
これが個人的にはネックというか、ベイトフィネス機なら10個は欲しかったけど6500円だから仕方ない。

ボディ剛性はカッチカチでまさに丸形ベイトフィネス機

このリールを握ってまっさきに思うのが

剛性感すんげぇなぁ

ですね。

なにげに本家ミリオネアと似たような重量(実際はDX101のほうが軽い)なんで、金属がふんだんに使われてる。
とくに両サイドのカップが金属で作られてることもあり、握ったときのガッチリ感がなんとも強い。

僕はカルコンしか触ったことはないんですが、サイドカップの触った感じは似てる。
これでギアボックスが下に下がってたらよりカルコンだったんですけどね。

ただし、ボディの中央はなんか・・・これ、金属じゃない気がする。

たぶん両サイドが金属ってダケかな、いやフレームも金属にしてよ!

まぁ安いから文句も何もないんですけどね、ほんと安いって正義だなぁおい!

まぁね

僕は今までベイトフィネス機といえばロープロ機しか使ってなかったんで、この剛性と重量は初体験。

こいつを渓流で投げるのは最初は慣れないけど、一回なれるとロープロ軽すぎて使えなくなりそうです。

巻き心地は全然悪くないしなんかアレっぽい

さて巻き心地に関してですが、こちらもまったく悪くないです
ギアの抵抗もまぁまぁありの、それなりの気持ちいい巻き感。
ただ、お値段なりといえばお値段なりという感じ。
しいていうと・・・そう、たぶんあれ

なんかアンバサダーを巻き心地良くした感じじゃね?

ってね

いやいや、ミリオネア、カルコンときて、今度はアンバサダー?

って思うでしょうが、うちにある中古アンバサダー巻いたらほんと「あ、これだ」って思っちゃったから仕方ない
あの感じが若干シルキーになったのがコレ位に思ってもらえれば良い。

つまり、カルコンやミリオネアより下だけど、アンバサダーより良い感じなんですね。

中華ベイトフィネス機に隠されたアンバサダー感

おいおい、丸形リールの名前を適当に連ねているだけなんじゃないか?
さすがにアンバサダーの要素まで入ってないだろ!

て思われそうですが、実はアンバサダー感は巻いた感じだけじゃなくて
パーミングカップを外す機構が、もろアンバサダーなんですよ。

このリールのスプールを取り外す場合、ハンドル側のつまみを回し
さらにロックを解除することでガコって外れる仕組み

うん、まんまアンバサダーだね、うん。

で、実は僕はこの機構が大好きでして
パカっと開けるとギアが丸わかりだし、グリスを足したりするのも簡単。
見た感じシンプルな感じだし、メンテのやりやすさは確実。

ただし

はめ込む時はクラッチを上げた状態じゃないと戻らないので要注意。
それから、ロックはしっかりとやらないとダメですね、なんてレトロな機構なんだ。

中華ベイトフィネスリールの洗礼がはじまる

さて、ここまで読んだあなたはこう思ったかもしれません

「お、中華フィネス機っていっても、結構いい感じゃん?」

とね

確かに、僕もこの時点まではそう思っていた。

けれど世の中そんなに甘くもない。

このあと、僕は人生初となる中華ベイトフィネス機の地獄を知ることとなるのです。

共産主義に染まった真っ赤なグリスタップのベアリング地獄

パーミングカップを開けてスプールを取り出し、さて重量やサイズでも図ろうと思ったその時
僕は中にあるギアやベアリングが、信じれないほど真っ赤に染まっているのを見てしまったのです。

な・・・なんだこの赤は・・・
しかもなんでベアリングまでグリスが塗りまくってあるんだ・・・

例えエントリーモデルといえど、国産ならば絶対にありえないその光景
恐らくとんでもなく安い工業用グリスが塗られているのは違いない
さらに、この色・・・そうだ、これは

共産主義の労働者の血がグリスになっているに違いない。


「怖い!これが共産圏リールか!」

と震え慄きました。


と同時に、思ったのは

こんなグリスまみれのベアリングでフィネスなんかできねーよ

というわけで、買って速攻でベアリングの脱脂作業です。
いやいや、購入直後で即脱脂とか人生で一度もやったことないんですけど

これが中華リール。これが激安ベイトフィネス。
常識なんて一切通用しないインターネットショッピングの最前線です。

で、軽く脱脂をしてやったあと、適当にシマノの純正オイルをちょっと塗ってあげる
本当はもっと良いオイルのほうがフィネス機の性能は出せるんですけど、そんなもん持ってないし、グリスまみれよりマシですよ。

サイドカップのカーボンシートが剥がれてしまう

それからユーチューブのライブ配信をし、みんなにこのリールを紹介しながら雑談をしている中

「なんかこのサイドカップのカーボンがダサいよね」

ということになり、その上から先日作って自分のルアー消すにつけていた道北貧釣ステッカーを張ってみる

けど、なんかサイズが合わない。

「ダメだなーこれー、やっぱ大きいわ」

とシールをはがし、もう一度ルアーケースに張ろうとすると

シールの裏側に、謎の黒い物体がある

慌ててリールのサイドカップを見てみると

サイドカップにあったカーボンシートが無い

つまり、

一回剥がして張った程度の貧弱シールではがれるようなパーツが付いてたってことですよ!

これに慌てた僕は、視聴者と話し合った結果、せっかくだからダサいカーボンシートにシールを貼って、よりダサくした上で、再度接着剤で張ることに。

にしても、買ってから何もしてないのにパーツが取れるとは・・・

スプールにPE0.8を巻いてたら糸が挟まる

そして極めつけはなんといってもスプールの隙間にラインが挟まってしまう現象ですね。

しかもPE0.8でこれが起きたのは恐ろしい以外の何物でもない。

いや、ある?PE0.8で?

っていうのは、まぁ実際の話は国産でも古いリールは十分にこれが起きる。
ただ、最近のベイトフィネス機では0.4号以下でもない限り、こんなことは起きないと思うよね。

ただし6500円だから、文句もクソも言えない。
たぶんナイロンの1号以上なら起きないかもしれないし、まー古いリールだと思って、ちょっとこの辺りは気を使って使うしかないか。

なんか似たような中華ベイトフィネスリールが存在する

そして、どうやら中華ミリオネアにはお仲間が存在するらしく

おなじボディを使ったJKS 51という似たようなリールがあります。

これはSABREが出しているんで、以前のモデルってことになるのかな?

おそらく性能的に一緒なんだろうと思いますが、他にも似たものがあると思うんで探してみると良いでしょう。

恐怖の中華ベイトフィネス機の試し投げ

このように、ぱっと見良い感じかと思い気や、やはり中身は6500円なりというのが中華ベイトフィネス機クオリティ。


だてに安いわけではない、なんかドコかしら欠陥がある。怖いねぇほんと。
まぁちょっとなめて掛かってた僕は、これにより「やっぱ中華リールは怖いな」と

そしてここからが本当の恐怖のはじまり
つまり、試し投げ。

このあと本番である渓流での実釣が待ってますが、それより先の試し投げがもう怖くて仕方ないです。

ちなみにテストのスペックは以下の通り

【テスト用タックル】

ロッド:鱒レンジャーCT40
ライン:PE0.8+ナイロンリーダー10lb
スナップ装着

テストの場所に選んだのはウグイ釣り場のプール
とりあえず買い物ついでに行けるのと、流れが無いので着水を確認しやすいからです。

5.5gのカウントダウンエリート55が余裕過ぎる

まずは最近ご愛用のエリート55から。
重量は5.5gと渓流用としてはぶっ飛びミノー。
これが投げれないってことはないですが、なにせカーボンシートが剥がれた中華ベイトフィネス機です。万が一という可能性を考えてここからスタート。

ところが
とんでもなく飛ぶ。

まさかと思うくらいのキャストアキュラシーをたたき出す中華ミリオネア。

まて、この飛び方はちょっと凄すぎる。
6500円なんだから、もうちょいひどいもんかと思ったら、余裕すぎるぞ。

4.2gのシルバークリークミノー44ですら余裕が過ぎる

それじゃぁと取り出したのが、まさに渓流用ミノーのMrアベレージことシルバークリークミノー44です。
このミノーが投げれなければ渓流ベイトフィネスでの使用は不可と判断しても良いところ

さて、どんなものかとキャストした結果。

おもいっきり余裕。

まだ全然余力を残している状態が垣間見える。
飛距離十分、精度十分。
一体なんだこいつは?と思って、今度はブレーキマックスから一段階おとして投げると

さっきよりも俄然キレイに飛ぶじゃないか


てかブレーキ11段階の内、10にしただけだぞ?
これどんだけスプール回ってるんだよ・・・

ということで、試しにフォームも関係なく思い切り振ってみたらどうなるのか気になり、全力で投げる。

すると、とんでもないバックラッシュが発生。
いや、これはいくら何でもバックラしすぎじゃないか・・・だってブレーキ10だよ?これでこんなになる?

と思い、ちょっと考えたところ、すぐに答えは出ました。

このリール、スプールに対してブレーキが全然足りてない。
弱いマグネットが6個しかついてないから、フルキャストするとブレーキがまったく追いつかなくなる。

そこでブレーキをマックスにして投げてみると、今度はフルキャストにも耐える。

てか、4.2gをブレーキマックスにしないとフルキャストできないってどんなリールなんだよ。

2.5gのDr.ミノージョイントFはピーキーだがぶっ飛ぶ

続いて2.5g、しかもフローティングでジョイントモデルという、いかにも飛ばないドクターミノージョイント。
これをベイトで飛ばせるとなれば、もはや16アルデバランに匹敵する性能かと思われますが

最初の一投は、ブレーキマックス。

投げる

しかし、おしいことに飛びが甘い。

そこでブレーキを一段おとして投げると、

あれ、なんか普通にまっすぐ飛ぶ。
しかも、けっこう飛距離が出てる。

そこで強めに投げると、一気にバックラ。

やばい、これ、確かに投げれるけど、投げれるけど

ほんとにブレーキ力がない。

てか、ここまでブレーキが弱いとバックラが多発するのかと思うと、アルファスAIR TWがどんだけ凄いブレーキシステム積んでるのか実感。やっぱブレーキ大事だわー。

2.7g のCD1は弾丸のように飛ぶ

正直な話、ドクターミノージョイントFをクリアされると思っていなかったので、これより軽いフローティングミノーを持ってきていない。

てなわけで、タックルから出したのはCD1

シンキングの2g代は一体どんな飛び方をするのだろうか?

と、軽く投げてみると

まるで弾丸のようにすっ飛ぶ。

2g代のシンキングなんて余裕ですよとばかりに飛ばす。

すごい、中華ベイトフィネス機なんて3gも飛ばせないと思っていたけど、この飛び方はやばいだろ!

1.8gのスプーンが実用レベルで飛ぶ

もうテストするものも無いので、ついにスプーンにチェンジ。

といっても、2g程度のスプーンならクリアできるのはわかるので、ここで

1.8g のダイワ・ムーバーを投入。

ぶっちゃけ管理釣り場用のスープンだけど、これ、管理釣り場で使ってみたいって人もいるでしょ?

だったら、これが投げれるかテストしてやるよ!

ええ?さすがに中華ベイトフィネスにはコイツは無理だろぉ!!

と、リールに挑みかかりながら投げたんですけどね。

普通に投げれるんだな、これが

しかも実釣レベル。無理やり投げるでもなんでもない
しかも、渓流ですら使えるアキュラシーで・・・

・・・まて、いやまて

今使ってるロッド、鱒レンジャーのCT40だよ?

PEだって0.8号に、リーダー10lbだよ?

このタックルでこれ飛ばすの???もうわけがわかんないよ???

1gのスプーンはなんとか飛ぶレベル

そこで本来投げる気はなかった最終兵器、1gスプーンの投入です。

さすがにコレが投げれるワケが無いと思っていますが、ここまでくると、コイツの限界値が知りたくて仕方がない。

てなわけで投げてみるも、やっぱりバックラ。

てか、そもそもタックル的に無理があるので、下手したら他のベイトフィネス機でも出来ない。

しかし、ルアーは前には飛んでる。

可能性を感じ、セッティングを微妙に変えながら投げ続けると

と、飛んだ!

1gスプーンが飛んだ!

とはいえ、とても渓流の実釣で使えるレベルではない。アキュラシーは滅茶苦茶。飛距離も出ない。

けれども、バックラを起こさずに飛ばすことが出来るとは・・・・

わずか6500円で、限界値1gスプーンの中華ベイトフィネス。

完全に僕の予想を裏切るテスト結果となりました。

総評:6500円のレベルでバケモノみたいなベイトフィネス性能

というわけで、今回の総評的には

「滅茶苦茶ピーキーだけど、ベイトフィネス性能は滅茶苦茶高い」という結論に至りました。

まぁ安いなりの欠点は色々あるし、箱だしで直使えないという不便さはあるものの、1.8gのスプーンを実釣レベルで飛ばし、2.5gのフローティングミノーで高い飛距離を出したのは凄すぎる。

で、使った結果、僕が持っているロキサーニBF8よりも確実に軽いものを遠くに飛ばせる。

また、普通に考えると恐らくSLX系やスコーピオン系のBFSリールよりも軽いものを飛ばすという性能だけは高い。マグネットはダメダメだけど!

そう、欠点はやはり「マグネットブレーキの弱さ」につきる

サミングが得意な人はいい練習台になると思うけど、苦手な人はマグネットの強化が前提のリールですね。

にしても、初の中華ベイトフィネスリールで、まさかこんな悪魔みたいな代物に出会うとは。

今後はこいつを使って渓流に行くという楽しみが増えてしまいまいたよ。

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