【ピットブルG5】渓流でシンキングPEはどうなるのか?【レビュー&インプレ】

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今回は渓流でシンキングPEを使ってルアーを投げたり動かしたりと、レンビュー&インプレをやってきたので、その結果をご紹介していこうと思います。

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シマノのピットブルG5というシンキングPEを渓流で使ってみた

なぜ渓流でシンキングPEを使うことになったのか?

というと、ライブ配信で「シンキングPEって実際どうなの?渓流で使えるの?」と聞いたら、実際に使っている人がいて、その人が自分が使っているPEを送ってくれたんですよ。

それがシマノのピットブルG5

たしかに、僕もシンキングPEといえばコレを良く目にしていたけど、実物を見るのは初めて。

というか、そもそもシンキングPEって何なの?状態でしたよね。

シンキングPEとは沈むPEライン

シンキングPEとは、ナイロンよりも沈み、フロロよは沈まないという、絶妙な比重に設計されたPEラインのことです。

従来のPEラインは水面に浮ため、全てのラインで最も比重が軽いと言われた代物。

ゆえに、ボトムを探るような釣りではラインがまっすぐにならず、ルアーにアクションが掛けずらいどころか、ルアーの沈下を邪魔するなどの弊害がありました。

しかし、それでもPEをボトム系に使う人が居たのは、なんといっても細く、強度が出やすく、長持ちするという、PEラインの利便性があったから。

そこで、そいつを沈めることにより、ボトムを探るような釣りでも使えるまでにしたのが、このシンキングPEラインです。

ちなみに今回も釣り動画を作っております。

あんまり参考にならないかもしれませんが、一応見てくださいね。

シンキングPEのメリット

シンキングPEのメリットは、なんといってもラインが重いことですよ。

渓流ではこの点は完全なメリットとは言い切れない部分が多いですが、ルアーの沈下姿勢をナチュラルにしたり、浮きにくくしたり、操作性やフッキング率をあげることができそうです。

キャスト時にラインが風に煽られない

まず最初のメリットは、キャスト時のラインのたるみを減らせることです。

PEラインは本来、風にめっぽう弱いライン。ショートキャストがメインの渓流では大した影響はないですが、本流や湖、海でやるトラウトフィッシングでは風にラインが煽られ、そのままティップに絡まる現象が起きます。

しかし、比重が重いシンキングPEは煽りに強いため、よけないなラインが出ず、なおかつティップに絡みにくい。

これはPEラインを敬遠していた人にとって嬉しいメリットといえます。

フォールがよりナチュラルになる

PEラインは水に浮くライン。

それゆえ、どうしてもルアーの沈下を邪魔してしまいがち。

しかしシンキングPEであれば、ナイロンよりも沈むため、ルアーのフォール姿勢と速度がよりナチュラルになると考えられます。

一応、渓流ではフロロやナイロンのリーダーを使うので、小さな渓流ならリーダー部分の沈下で十分ことは足ります。

ただ、20m近いキャストをし、なおかつ水深のあるエリアを探るとなった場合は、やはりシンキングPEのほうが有利ですね。たまーにある凄い深いところとかね。

ルアーが動かしやすい&アタリが取りやすい

浮くPEラインはボトムまでルアーを沈めても、浮き上がろうとするラインのせいで弛みが出来てしまい、ラインとルアーがまるで直線にならない。

ところが、シンキングPEの場合はラインが沈むため、ルアーから竿先までより直線に近くなり、魚が引っ張った時の感覚が素早く伝わるメリットがあります。

同時に、水中でのラインのたるみが無いぶん、ルアーをよりダイレクトに動かすことができる。

PEはもともと伸びないラインなので、ナイロンやフロロよりもダイレクトな操作が可能でしたが、さらに水中での弛みが減ることにより、トゥイッチやシェイクがバキバキに決まるようになります。

この点は、僕のように鱒レンジャーなどのグラスソリッド系ロッドを使っている人には有難い。

ぶっちゃけアタリ取りづらいし、トゥイッチも掛けずらいから、シンキングPEがモタらすメリットはデカい気がします。

ラインが風や水に流されない

渓流では、逆に風に流されるという点を使った独特のルアー操作法があったんですが、遠投するような釣りになるほど、やはりラインが風に流されて思ったコースを流せなかったりします。

そして、ラインスラッグが風に流され、大量に出ることがない。

そのおかげで、PEラインのエアノットや絡みを防ぐ効果もあるそうですね。

シンキングPEのデメリット

しかし、シンキングは良いことばかりでも無い。

沈むことにより、ラインがダメージを受けやすくなるほか、従来のPEに比べてラインの強度自体も落ちる傾向にあります。

従来のPEラインより強度が2~3割減

まずラインの強度が落ちるのですが、これはPEラインの比重をあげるべく、ラインの中央に高比重フッ素繊維なるものが使われているから。

この分,強度が落ちることとなり、同じ号数のPEラインよりも2~3割の減という結果になります。

といっても、ナイロンやフロロよりは明らかに強いので、渓流では十分すぎる強度を備えていますから、だからといってあまり問題は無い気もします。

ラインが岩に擦れやすくなる

ラインが沈むということは、当然沈んでいるストラクチャー類にラインが擦れる率も上がるということ。

小さな渓流ではあまり気にすることはありませんが、大きな石や岩が沈む本流での遠投ゲームになってくると、ラインが擦れやすい印象を受けました。

なんせ、もともとPEラインは浮くことでストラクチャーを躱せるラインだったので、ラインが擦れてブレイクはあまり心配する必要は無かったですから。

おおおこれはリーダーを長くするなどで対処するしかありませんが、  

ベイトのバックラッシュが若干おきやすい

ベイトリールでシンキングPEを使った場合、通常のものより若干糸が浮きやすい気がします。

これは、恐らく新品の場合は普通のPEより張りがあるせい。

なので、ナイロンとはいかないまでも、糸が浮いてバックラッシュにつながる確率が上がります。

ただし、そんな酷いバックラッシュは逆に減る印象。

使っていくと、張りもなくなり、普通のPEとあまり変わらなくなりますが、使い始めの時にだけこの現象が起きている気がします。

渓流でシンキングPEを実釣インプレ

てなわけで、渓流で実際にシンキングPEを使って釣りをしてきましたよ。

使用したのはもちろんピットブルG5。号数は0.8。

その他のタックルはお馴染みの以下のアイテム達です。

【使用タックル】

ロッド:鱒レンジャーnext CT40

リール:道北ミリオネア【SABRE DX101】

リーダー:ナイロン8lb

PEラインらしからぬ風への強さ

まず試したのは渓流ではお馴染みのシンキング系ミノーです。

使ったのはDコンタクト、そしてDUOのクアトロ。

まずはキャストなんですが、新品PEってのものあり、張りも適度にあってベイトでもかなり投げやすい。

しかし、序盤で少し糸が浮く気配がある。

普通のPEより少し張りが強いかもしれませんが、これに関しては釣行2回目位から落ち着き、普通のPEとあまり変わらない感じになりますね。

ただ、それでも少し張りが残りやすい。少なくとも僕の使うラピノヴァXよりはあります。

それが功を奏す形で、適当にキャストしてもラインがティップに絡むことが極端に少ない。

とくに威力を発揮したのが強風であった2回目の釣行時。

この時は凄まじい風のせいで、まともにルアーをまっすぐ飛ばすのにも苦労するほど。

こんな状況だと、普通のPEならブワーっと風にラインが流されて余計なラインスラッグが出る。

その結果、ベイトならバックラッシュにつながり、挙句ティップにラインが絡まって釣りどころじゃなくなる・・・・はずだったのですが。

シンキングPEでは、なぜかそれが起きなかったんです。

確かに渓流は投げる距離が短いので、風から受ける影響は少ない方なんですが、にしても一回もティップに絡まら無いのは不思議でしたね。

ルアーが沈みやすくなっている

続いて感じたのがルアーが若干沈みやすくなる現象です。

この時、リーダーは1ヒロ程度という一般的な長さで挑みましたが、やはりラインが水に沈んでいく分、ルアーの沈下がスムーズに感じました。

ついでに、着底の感覚もわかりやすいです。

ラインが水に流されないから、ピタっと出るのが止まるので、はい着底とすぐわかりますね。

渓流ルアーの操作感は圧倒的

続いてルアーの操作感ですが、これはもう圧倒的と言って良いレベルです。

特に顕著に出るのがミノー系。

トゥイッチを掛けた時に、ルアーの反応があまりにダイレクトすぎて、今自分が使ってるロッドが鱒レンジャーなのか疑いましたよね。いやほんと最高。

つづいてジョイント式のクアトロなんですが、これもやっぱり良い。

しっかり動きが伝わり、アクションのうねうねが明確になってる。

さらにボトムノックスイマーなど、徹底的にボトムを攻めるタイプも、やっぱり動きがダイレクトになっており、ボトムに触っている感覚も掴るほどです。

ルアーが浮きにくくなる

続いてルアーの浮きやすさですが、これもやはり抑えられます。

で、とくに顕著に出たのがスプーン系ですね。

スプーンをPEラインで使うと割と浮きやすいんですが、このシンキングPEで使うと、ナイロンでスプーンを投げているのとあまり変わらない。というか、それより浮かない気がします。

スプーンって、やっぱりレンジが超重要なルアーですから、ラインのせいでレンジキープが難しくなるってのは痛い。(浮くPEを使って湖のシャロー攻略することもあります)

その点、ナイロンと同じ感覚でスプーンを使えるからシンキングPEは良いです。このあたりに拘りがある人は特に。

さらにフォール中のバイトも取りやすいし、着底の感覚もわかりやすいので、スプーンを扱うのにとても向ている。

もし渓流でスプーン使うなら、これからはシンキングPEかなー思っちゃいましたね。

バイトの取りやすさが凄い

最後に魚のアタリに関してですが、バイトしてくる感覚ははっきり、かつ明確になってます。

通常のPEでもアタリはハッキリ出るのですが、ことシンキングPEのほうが若干アタリが強めに出る感じがあります。

なので、グニャグニャの鱒レンジャーを使っても、魚が掛かる感覚がリールに伝わって来てしまいます。

ラインがブレイクする現象は起きなかった

一応危惧していた「水の中にラインが入ってストラクチャーでPEが切れる」という現象は今のところ確認できていません。

フロロよりは浮くんで、そこまでベタベタにボトムに擦れないし、リーダーを使うんで、心配するほどでは無いですね。

ただ、普通のPEより糸が浮きやすい気がやはりするので、僕が使う安物中華ベイトフィネスだと、ちょっとバックラ気味になりかけることもあります。

でも、これを僕のもってるアルファスに巻いたら、たぶんバックラとか大して起きないですね。あとスピニングのほうがトラブルレスなメリットはでかい(エアノット防げる)と思う。

なんせベイトより、スピニングの方が風で煽られた時に出るラインスラッグが凄まじいから、シンキングPEにするメリットは大きいと感じます。

うーん、すごいぞ・・・PEラインが沈むだけで、こんなに世界が変わるのか・・・

これは鱒レンジャーをはじめ、近年渓流で流行中のグラス系ロッドを使う人たちへの恩恵は凄いものがあると感じました。

シキングPEを渓流で実際使った結果は?

というわけで、渓流でシンキングPEを使った結果をまとめると

「これは、今後渓流ではシンキングPEを使ってしまうかもしれない」

となってしまうレベルで快適なラインです。

フローティングやトップウォーターを使う時はさすがに選択肢にいれませんが、渓流で主流のシンキングミノーを使うなら、まずこのラインを選ぶと思います。

つづいてスプーンでも、やっぱりシンキングPEのほうがメリットを感じるし、ボトムの感覚もバイトも取りやすいし。

しかもG5は値段も安い。

これは、もしかしたら来シーズン、G5を通して使っていこうと思いましたね。

それに、もっと長期間使わないと、PEラインってあまり良くわからない(ナイロンやフロロより長持ちするぶん耐久性はすぐにわからない)てのもありますし。

そんなこんなで、来シーズンはシンキングPEでひとまず渓流を楽しんでみようと思いましたよ。

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