ダイソーのルアーコーティング液を試す~100円のくせにやるじゃないですか~

ダイソー
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釣りをしていると、ルアーの塗装がボロボロになるのは避けられません。石に当たったり、魚の歯で削られたり。そんなときにふと見つけたのが、あのダイソーの「ルアー用コーティング液」です。値段はたったの110円。「どうせオモチャみたいなものだろう」と思いつつ、つい手が伸びてしまいました。だって釣り人って、安くて面白そうなものには逆らえない生き物ですから。

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100円ショップで手に入るUV硬化コート

このコーティング液、パッケージには「LED・UVライト対応」「黄ばみにくい」と書かれています。まぁウレタン系にくらべれば、紫外線で高価するレジンタイプは黄ばみにくいですからね。

内容量は5g。ネイル液レベルでちょっとしか入っていませんが、100円なので文句は言えません。ダイソーに値段で文句を言えるのは生産国の工場の人たちくらいです。

主な成分はアクリレート系合成樹脂。つまり、紫外線を当てると固まるUVレジンです。普段ウレタンやエポキシを使っている人からすれば「本当に硬化するの?」と思うかもしれませんが、試してみないと分からないですよね。というか、試しに使うにはちょうどいい感じなので。

そこで、真鍮スプーンの表面に薄く塗ってみました。同じくダイソーのネイル用UVライトで照射して放置してみると、数分で表面がカチッと硬化。おお、ちゃんと固まります。指で触ってもベタつかず、ツヤも悪くありません。正直、期待していなかったので余計に感動しました。

実際に使ってみた感想

思っていたよりもずっと良い

数日後、そのスプーンを持って渓流へ行ってきました。何匹かヤマメを釣ってみましたが、塗膜はしっかり残っていました。軽く石に当てた程度では剥がれず、透明度も高く、見た目も綺麗です。釣りの途中で傷がついても、車に戻ってライトを当てればその場で補修できます。これは思ったよりも便利でした。

厚塗りは注意が必要

ただし、厚塗りはやめた方がいいです。試しにたっぷり塗ってみたところ、表面だけ固まって中がドロドロに。ベタついて台無しになりました。100円とはいえ、失敗すると地味にショックです。薄く塗って重ねるのがコツで、少し手間ですが仕上がりは断然きれいになります。

太陽光でも硬化する

UVライトがなくても、晴れている日なら太陽光でもOKです。3〜4分放置すればカチカチに固まります。曇りの日は少し時間がかかりますが、車のダッシュボードに置いておけば自然に硬化します。釣行中の応急処置にも使えるのがありがたいです。

実釣で使うなら

一番助かるのは、金属ルアーの傷や酸化防止などでしょう。このコートを塗っておくと、ピカピカの状態が長持ちします。

といっても、岩や石にぶつかれば割れて剥がれるわけなので渓流だとあんまり意味はないですが、砂などにはかなり強そう。メタルジグにも試してみましたが、ツヤが出て悪くありません。塗りたては少しプラスチック感がありますが、水に入れると反射が柔らかくなって、むしろ渓流向きな印象を受けました。

次にプラグなどのトップコートに使うのもいいでしょう。というか補修に使う感じになるでしょうか。傷がついた部分に塗ればその面が埋まるので傷ついたルアーを復活させるのにも使えそうです。

もちろん、完璧ではありません。レジンコーティングは硬いぶん割れやすいので、強くぶつければ一発で割れることもありますし、長期間の紫外線で劣化もします。しかし、100円でここまで使えるなら上出来です。ルアー作りの練習や補修用にはぴったりだと思います。

使うときのコツ

  1. しっかり脱脂すること:アルコールで表面の油を拭き取ります。これをサボると剥がれやすくなります。
  2. 薄く塗ること:一度に厚塗りせず、重ね塗りした方が失敗しにくいです。
  3. 光量に注意:ライトの出力が弱いと硬化不良を起こします。最低でも6Wは欲しいところです。

このあたりのポイントを守れば、失敗はほとんどありません。

総評:手軽にルアーをコーティングしたい人におすすめ。

ダイソーのコーティング液、正直なところ「安かろう悪かろう」だと思っていました。でも実際は違いました。耐久性も見た目も、ちょっとした補修や仕上げには十分すぎます。高価なエポキシと比べるのは酷ですが、“ちょっと試したい”“遊び感覚で塗りたい”という方にはぴったりです。

100円のくせに、釣り人の創作意欲をくすぐってきます。こういうアイテムがあるから、またついルアー作りを始めてしまうんですよね。道北貧釣としては、満足度100点中の「83点」。いや、110円でこれなら文句なしです。