さて、前回アメリカンルアーでトップウォーターで渓流魚も釣ってきましたが、なんか質問箱などで「渓流でトップウォーターで釣るコツってなんですか?」みたいな質問がきました。
そういえば、道北貧釣はやたらと渓流でトップ系を投げて魚を釣っていたり、アメリカンルアーで渓流やると楽しいとか色々いってました。
そして、僕のブログや動画をみて、クリックホッパーを買ってみましたとか言ってくれる渓流トッパーチャレンジャーの方も現れているのに。
渓流トップウォーターの釣り方とか一切書いてなかった。
てなわけで、現在無職も同然の男である僕。
お盆の最中は釣り自粛要請がくだり、いっさい渓流に行っていないので、そのストレスをどうしてくれようと思っていたところ。
じゃぁ、今回は最近個人的ブームになっている渓流トップウォーターの釣り方などについて詳しく解説したいと思います。
渓流トップウォーターゲームとは?
渓流トップウォーターフィッシングとは?
読んで字のごとく、渓流でトップウォータープラグを使って釣るゲームのことです。
まぁ簡単に言えばトラウト相手にトップで釣りをすることですね。
ただし、あくまで「渓流」です。止水ではありません。
山の中で、渓流を登りながらヤマメやイワナを釣るためにトップウォータープラグを投げる釣りです。
使うのは小型プラグで、ポッパー、ペンシルといったものや、トラウトのトップで良く使われるシケーダー。それからリップの大きな浮力高めのフローティングミノーなどなど。
こういったアイテムを使って、水面に渓魚を引き出すのが渓流トップゲームってわけです。
渓流トップゲームで使うルアーはこんな感じ
渓流魚を狙ったトップウォーターゲームで使うルアーはいまだ模索中というのが現状です。
というのも、そもそもやってる人が少ない上、僕自身あんまり情報が入ってこないので自分で試行錯誤するしか無いからですね。
で、僕が色々と試行錯誤したり、情報を得て自分で試したりした結果、以下のルアーが渓流向きのトップ用プラグになりえると感じました。
小さな渓流でヤマメやイワナを狙えるトップ用プラグ
渓流で使えるトップウォータープラグはひたすらサイズの小さなものに限られます。
そんなサイズのルアーは実際あまり売ってないんですし、普段使ったこともないと思うので、僕が使ったルアーから紹介します。
ヘドン・ティニートーピード
いきなりアメリカンルアーで恐縮ですが、今年僕が一番渓流で釣果を上げているトップウォータールアーがこちらのティニートーピードです。
ヘドン最小のプラグであり、超小型のスイッシャー。
なんですが、実際こいつはペラがぜんぜん回らないので、ペラ部分をカットして使ってます。
ですが、そうすると最高のペンシルベイトとなってくれる嬉しいアイテム。色んなカスタムを施して自分好みにするといいです。
レーベル・クリックホッパー
レーベルのクリックホッパーは渓流では最も釣果をあげているアメリカンルアーです。
リップ付きの小型クランクみたいなもんですが、こいつは放置プレイでバコバコ魚がでてきます。
あと、細かいトゥイッチで首をふらせたり、ポッパー的にトップで使うのもおすすめ。
あと、まったくトップに出なければ潜らせてミノーやクランクとしても使える便利なルアーですよ。
スミス・美蝉
トラウト用のトップウォータープラグとして有名な美蝉は、やっぱり渓流でも活躍してくれます。
ただ、ルアーの性能的にドリフトでの使用が主体なので、あまりに狭い渓流では向いてないので注意です。
何でも良いけど小型のポッパー
それから小型のポッパーなら結構なんでもつかえます。
セットルアーに入ってる無名のものから、エリアトラウト用のポッパーまで使用可能です。
渓流のトップウォーターはとにかく乗らない
それで、いやー渓流トップウォーター面白いよー、みんなやってみてよー!
とか言おうと思ったけれど、そんなことできない。
なんか居るでしょ、別に使えもしないのに「すごいおすすめ!」とか言ってくるやつ。渓流でスピンキャスト向いてますとか言ってくるやつ。おまえそれでローギアすぎて指壊れたら責任終えるのかマジで問いたい。でも使うけど。スピンキャスト好きだから。
けれどもね?いいかい?よく聞いてほしい。
渓流トップウォーターは、死ぬほど乗らないからね?
ほんと、そこの所だけは重々承知してほしい。そこ知らないではじめるとマジで心折れちゃうし、すでに心折れて廃人と化してるかもしれないから、もう大慌てで説明するよ。
渓流のトップウォーターで全然乗らない理由
一回やってみるとわかるんですが、上記で紹介したルアーを投げていざ渓流トップウォーターを試してみると、それはもう信じられない位バイトミスを繰り返されます。
もちろん、出てくれるだけ有難いのはトップウォーター共通の考えですが、にしても乗らないのが渓魚ってもんです。
もうね、とにかくはじくの。
ほんとうに出てくれるの有難いし、水面バッシャーだけで僕ら愚かな人間は両手を合わせて感謝の意を表すべきなんだけど。1回目もはじいて、2回目も弾いて、3回、4回と続いていくじゃん?
もうブチぎれちゃうよね。
もしライフル持ってたら全弾水面に叩き込んだ後、空のマガジンなげつけてライフルふりまわしながら水に飛び込んでくよね。
ほんとうに機嫌が悪いときは、それ位ぶちぎれそうになる。それくらいバイトミスが多い。マジでやばい。
でもね?それでも滅茶苦茶水面に出てくれるから、ぜんぜん楽しめるんですよ?同じバイトミスっていっても、水の中と外じゃ視覚的な迫力が全然違うから。
でも、さすがにもう乗って?おねがい
あれ?もしかしてお金?お金でなんとかなるかな?
と言いながら、やっぱ無課金じゃだめかーと水の中にアップルカード3000円分入れてみたんですけど、全然ダメでしたね。なんだこのクソアプリゲー。
なんで渓流魚はトップに乗りにくいのか
というわけで、いくら課金しようが相手にボコられるクソFPSアプリゲーなのが渓流トップウォーターというもの。
じゃぁなんでそんなに渓流魚が乗らないのか?といえば、それには大体3つの理由が考えられます。
理由1:魚の口が小さすぎる
まず第一に考えられるのが、魚の口が小さすぎることです。
トラウト類は積極的にルアーに反応する魚ながら、基本主食は虫。大型化するまで魚を食うことはなく、イワナやヤマメに至っては一生魚を食わないやつもいます。
そのため、当然ながら口は小さくできている。
これがトップウォーターのプラグに乗りにくい理由です。
いくらルアーが小さくても、ルアーごと吸い込んでくれることはなく、あくまでフックしか口に入らないのがヤマメやイワナというもの。
そのせいで、水面にボウンと出てくれても、ルアーの真横に食ってきたりしたら、もうぜったいフッキングしません。
2・ルアーを吸い込まないから
続いてトップでフッキングしにくいのが、ルアーを吸い込まないからですね。
まず、トラウトはルアーを吸い込んでいくというよりも、突進して食いつくスタイル。
エラも小さく、水を吸い込んで、餌ごと思い切り行くという魚が、まぁトップウォーターには向いてるんですね実際。
実はこの間、トップウォーターで魚を釣る時に、バイトミスしている魚をチェックしていったんです。
その中でも、最もトップに反応して出て来る「落ちパク」のパターンで、凄まじいバイトミスが起きている。
じゃぁ、撮影した動画を見てみよう、ってことでスロー再生でチェックしていったんですが、その大半が。
水ごとルアーを吹き飛ばしていったんですね。
ようは、魚が飛び出してきたとたん、浮いているルアーが水の壁にはばまれて遠くにフキ飛んでるんですよ。
トラウトだってトップに出る以上、そこで捕食してるのは当然です。
けど、彼らが水面で食ってるのは基本虫。そんなに吸い込む必要もないし、大きく口を開ける必要もない。水面にむかっていって、パクっと咥えちゃえOK位に考えてます。
けれど、プラグに対して突進した時、浮力が高いものに対しては、もう口で吸いこんでルアーを水の中に引き込むしか上手く食えない。
まぁそんなもんトラウトも食ってないから、いつも通り突進するけど、口に入る前に、そのまま水圧でルアーを吹き飛ばしてるんです。
だから、だいたい見てると水圧で吹き飛ばしてる。水面に出た瞬間、もうルアーが水に押されて飛んでるから、絶対口に入ってくれない。
まぁとにかく、彼らは虫以外のものをトップで食うように口が出来てないんですよ。
大型魚になると、口も大きくなって多少はルアーを咥えやすくなるんですが、そうでもない渓流のヤマメやイワナは水面にでて派手なアタックでトップに出ても、まぁまぁ水圧で吹き飛ばされてフッキングしません。
3・アップクロスでトップウォーター動かしにくい
そして最後が、流れの上流側に向かってなげるアップ・アップクロスではトップウォーターを動かすのが結構難しいという点です。
これはもう、コツをつかむとしか言いようがないし、むしろ動かさずに放置っていう手もあるんで、無理やり動かす必要もありません。
しかし、動かさないと反応しない渓魚も結構いるので、やっぱり動かしたほうが反応は確実に良いでね。
虫と認識して食ってくれる時は良いんですが、そうじゃない活性が低い時にはトップにぜんぜん出てこなくなるので、動かしたほうが反応は当然良い。
けれど、水面に浮くルアーを渓流の中で動かすのって結構難しい。なんかうまくスラッグが出せずペンシルが動かないなんて当たり前で、ポッパーだってろくに動かせない時も多いです。
渓流でトップに魚を食わせるためのコツ
はい、じゃぁもう渓流でトップは無理ゲーですね僕もう絶対トップをやりません。
とかキッズがDコンタクトをもって渓流に行く気配を感じたので慌てて言わなければなりませ。
ちょっと待て、Dコンを置いて話し合おう。
いいか、たしかにトップウォーターは難しい。
けれど、トップウォーターが難しいといっても、ほら、僕釣ってるじゃない?
ね?だから、ここだけのはなしなんだけど。
コツあるのよ、これが。
いい?本当に誰にも言って欲しくないんだけど。ほんとうに、ここだけのはなし。このブログのこの記事を見ている貴方と僕との秘密ってことでよろしくね?ほんと?おねがいね?
落ちパクは無視して追わせろ
まず最初のコツは、渓流ではオチパクは無視して
なにがなんでも追わせろです。
渓流では落ちパクを狙う人が結構いますが、これはルアーによってはフッキング率が地獄と化す。理由は上記の通り。
で、追わせると結構バイト率が上昇するんですよ。
理由は簡単で、魚がよくルアーを狙って、斜め後方からバイトしてくれるからなんですよ。
ルアーが落ちてきたとき、渓魚は餌だと思ってすぐさま上昇しルアーにアタックをしかけます。で、これが渓流で一番反応が良いのも知ってます。
けど、その時はかなり下から、水面に向かって急上昇してルアーに突撃してくる。
こうなると、ルアーをただ水圧で突き上げて終わりってパターンがとても多い。しかも、あっちも狙いが定まってないから、ルアーに的確にバイトしてくれない。
けれど、追わせたらどうなるか?
すると、魚は真下ではなく、ルアーの後方にちゃんと付いてくれる。
こうなると、魚はちゃんとルアーを目でおって、食うタイミングを見張らい、いまだというところでバイトしてくれる。
つまり、ちゃんとルアーを食ってくれるんですよ。
しかも、魚はルアーの後方から追ってくるから、水面に対しても斜めに出るから、水でルアーを押しにくい。
おまけにここが一番重要なんですが。
チェイスしてきた魚は、ルアー本体じゃなく、動いてるフックを狙ってくるんです。
さっきも言ったとおり、ルアー本体にバイトしても、渓流魚は口が小さいからあんまり意味がありません。スレ掛はありえるけど、口にはかからない。
だから、良く見て、狙って、ピラピラ動くテール側のフック目掛けてバイトしてもらえるほうが、確実にバイト率が上がる。
これを知っているかどうかで、渓流魚のトップウォーターの釣果はガラリと変わります。
どうやって魚をトップに追わせるのか
それじゃぁどうやって魚をトップウォーターに追わせるのか?
方法は二つあって
・アクションをさせて追わせる
・動かさずドリフトで追わせる
の2パターンです。
まずアクションを掛ける方法ですが、使うのがポッパーや小型ペンシルなら、普通に連続でトゥイッチ掛けてください。
アメリカじゃロッドを立ててポップRを連続トゥイッチさせて釣る「ジルローランドスタイル」なんてものがありますが、まさにそれを渓流でやることです。
そんな連続で水面で動かして釣れるの?放置とかじゃなくていいの?
と思われるかもしれませんが、これが一番魚のチェイスを誘えます。マジです。
こいつが有効なのは、狭い渓流で、ドリフトさせる川幅がないようなポイント。
僕が良く行く渓流もけっこう狭いんですけど、直アップでなげて、着水と同時にトゥイッチをかけ、ドッグウォークやテーブルターンを連発します。
すると、まぁ魚さんがガーっと後ろからおってきてくれる。背びれを見せて追うこもあるような、しっかりとしたチェイスです。
で、やる気ある子からテールフックにガーンとアタックしてくれるんで、小さい渓流じゃ一番確実にフッキング率を上げれると実感してます。
これが蝉系のルアーでもおんなじで、アップで投げてちょいちょいトゥイッチかけつつ巻いて誘っっていく感じ。
こっちから攻めのアクションで、より渓流魚の攻撃性を刺激するようなトップゲームを展開する方法です。
で、続いてドリフトです。
多少川幅があるなら、これが一番ですね、まじで。
ようはクロスになげて、ルアーを下流へとくだらせる。これだけ。
こいつで一番向いてるのはシケーダーですね。ラインのテンションがちょっと掛かってればペコペコ動いてくれるし、その微妙な波紋がトラウトにきっちり効果を発揮します。
ただし、シケーダーは小さなトラウトにはきつい。
そこで、小型のペンシルやポッパーもおなじようにドリフトさせつつ使います。
で、このドリフトの何が良いかって、魚がルアーを追いかけやすいことですよ。
アップで投げてアクションを掛けると、流れより速くルアーが下っていきますが、ドリフトなら流れと等速になる。
だから、魚が追いやすい。
あと、落ちた虫とかを捕食する魚にとって、渓流で自然に流れていくルアーは結構見切りにくいというメリットもあります。
まずルアーが落ちたところで反応、そこから流れにのって下っていくルアーをゆるーっと追ってきて、そこでバイトしてくれる。
クロスで投げれる川幅があるなら、なにもせずルアーをただドリフトさせるだけできっちりバイトしてくれることが多いです。
ただし。
流れがあまりに遅いところでヤマメやイワナ相手にコレをやると、まぁまぁ弾かれます。残念ながら。
あくまで流れがあり、ドリフトしていくルアーを魚がちゃんと追ってから食ってくれるような環境でないと進化を発揮しないので、もし流れが遅かったらテンションを軽くかけてルアーを横切らせてやったりしましょう。
フッキングは遅れ気味でOK
そして肝心のフッキングですが、渓流のトップウォーターでバラシがちな人はだいたい。
あわせがクソ速いです。
普段別の釣りでトップウォーターをやってればそうでも無いんですが、渓流だけやりすぎていると、とにかく合わせで失敗する人が多い気がしますね。
なんでトップは遅アワセが良いか?
それは、目で見て魚がバイトした瞬間に合わせても、ぜんぜん魚がルアーを咥えてないからです。
渓流でミノーを動かして、竿先にアタリが出たと同時にフッキングをする。これに慣れた人でも、トップでは竿先に重みが乗る前。つまり、水面が割れた瞬間にビックリアワセをしてバラしがちです。
なので、まず一呼吸置きましょう。
魚が水面を割り、ルアーを咥えて、水の中に戻ったあとに、よっこらせといった感じでフッキングをして丁度良い。
それが難しい場合は、フッキングはいりません。
トラウトは基本、餌を食ったらすぐに反転してもと居た場所へと戻る習性があります。なので、巻き合わせでも十分。
鋭いあわせは、竿先にしっかり重みが乗ったとわかった時にかければいいです。
テンカラやフライとは違うルアーならではのアプローチを
渓流でのトップといえばテンカラやフライですが、渓流トップウォーターでのルアーをバイトさせる場合は、ルアーならではのアプローチも必要です。
もともと渓魚が餌として食べているサイズでもないので、ただマッチザベイトを意識して蝉系ルアーや虫系ルアーを投げるだけじゃ釣果も低いですし、そもそもあまり面白くないです。
トップウォーターの面白さは、いつだって「自分の目で見てルアーを動かし、魚を引き出す快感」ですからね。釣れたではなく、釣ったという感覚を最大限に味合えないと、やってる意味があまりないです。
なので、放置して、食いつくのを待つのもいいですけど、自分から積極的に仕掛けて、テクニックを使って、魚を引きずりだすのが最高に興奮します。
それは魚のサイズに関係なくです。
いつも水の中で食っていた魚が、水面のルアーに水しぶきをあげて出て来る瞬間の興奮は、どんな魚でもたまりませんね。
そんな楽しさを一度覚えてしまうと、もう渓流でトップを投げてしまいたくて仕方ありません。まぁ控えめにいって最高ですね。
てなわけで渓流でトップウォーターゲームを楽しもう
ということで渓流トップウォーターゲームのおすすめルアーと、フッキング率向上のポイントについての解説でした。
魚がポンポンでるけど、なかなか乗らない釣りですが、このポイントを押さえておくと多少はフッキング率が向上するのでぜひ試してください。
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