この間、川の中に立ちルアーを投げているふと思いました
「もしかして、ルアーフィッシングで大事なのは諦めない心ではなく、ほどほどで諦める心なのでは?」
なぜなら、その日僕は同じポイントにやたらと固執してしまい、たいへん時間を無駄にしていました。おまけにもう釣れないと思っているのに、まったく帰ろうとしない。そのせいでやたら怒られたりするし、魚もつれないし、ほんと良いことがない。
ああ、あそこで諦めていればコンなことには・・・いや、そもそも釣りいって時間通り帰ってこないってのが悪いんですけどね。でもほら、やりたいじゃないですか。釣りのせいにしたいじゃないですか。自分のせいじゃないって事にしたいじゃないですか。僕は悪くないんだよ、釣りが悪いんだよ、というか釣れない魚がわるいんだよと、しょうもない生き物ですからね僕は。魚より圧倒的にタチがわるいですよ。
しかし魚が釣れないのは腕のせい、その腕を悪くしているのは何かと考えると、やはり諦めが悪すぎるというのが真っ先にに出てきました。
ルアーフィッシングは諦めが大事?

あそこで粘らず移動しとけばよかったなーとか、もっとはやく切り上げておけばよかったなーとか、ほんとそんな事ばっかりですよ。パチンコで負けた人とほぼ同じ思考回路ですよ。
とはいえ、釣りもやはりギャンブルとしての要素は強い。そしてギャンブルは諦めが悪い人ほどよく負ける。そういった意味では、とくにルアーフィッシングでは諦めはかなり重要な要素だと考えます。
移動し続けたほうが魚は釣れるのか
ここで粘れば魚が釣れるのではないか?と思って、同じポイントにずっと居続けることが釣果につながることもたしかにあります。
しかし、やっぱり経験をふまえて冷静に自分の行動を見てみると、次々とポイントを移動していた日のほうが釣果は圧倒的に高いです。
というのも、海とは違って、淡水の魚というのは回遊待ちという釣りはとても非効率であり、とくにトラウトはその日その日で居場所は変えるものの、一日になんども同じ場所をいったり来たりなんてことはあまりしないからでしょう。
つまり、こっちが歩いて魚がいる場所を見つけださないと釣りにならない。
丁寧に同じポイントにルアーを投げつづけるという勝負は、そこに魚がいると確実にわかっている状態なら効率は良いですが、まったくわからないうえに、回遊も期待できないとなると、これほど非効率なことはありません。なにせ、魚がまったくいない場所にも時間をつかってしまうからです。
戦略のつり太郎と戦術のパタイヤ

たとえば1時間しか釣りができる時間がない。
そこでポイントA、B、C、D、E、Fでそれぞれ10分ずつ時間を使う人間「つり太郎」と、A、Bに30分使う人間「パタイヤ」がいたとします。
この場合、各ポイントでルアーを投げれる回数は当然つり太郎のほうが少ない、一方のパタイヤは多く投げれるので、そのポイントに魚がいた場合に釣れる確率はパタイヤのほうが高く、祖国アルベシアの名誉にかけ、幻の巨大魚ルッカネチェコンを釣り上げ何のあるシェコベンネになるかもしれませんが、何を言ってるかさっぱりわかりません。
しかし釣り太郎はすべてのポイントを回れるので、魚と出会える確率は高い。ようは魚を見つけ出すという戦略を徹底した釣り。釣り場全体を攻略するという釣り方であり、一つのポイントで魚と一対一を挑むという発想はない。釣果優先の発想です。
一方、一つのポイントで粘るパタイヤは、AとBにいる魚とかなり向き合いすぎています。戦略ではなく戦術で釣りをしているようなタイプであり、そこに魚が「居る」と仮定し、そこにいるである魚と一対一で戦おうとしています。釣れないのは自分のせい、きっとコースが悪い、ルアーが悪い、ここに魚はいるのだからと、なにがなんでも諦めない姿勢。さすが未来のシェコネンベ、こんなところで諦めたらポイイムに笑われる、あのポイイムなら、こんなことでは諦めるわけがない。それに国ではこんな言葉がある「ソイゲオ、ガオイガル、チタオガイ」さぁいけシェコベンネ、グリムカのキイイをミシガンテ。
という意味のわからない事をやりはじめるわけですね、なんて無駄なんでしょうか。パタイヤはとても頑固で執着心が強い変態です。なんせグリムカを使いますからね。まさかのグリムカ使うなんて考えられませんよね、シンジられないレベルの国際問題ですよ。
ルアーフィッシングは戦略ではじまり、魚を見つけたら戦術を

ルアーフィッシングは戦略と戦術の両方が大事なんですが、やはり最優先は戦略でしょう。どこに魚がいるのか予測するのと共に、限られた時間、どのポイントにどれだけ時間をさくかという戦略ゲーがルアーフィッシングの基本です。
なので、そもそも移動することがゲームというか、移動ゲーみたいなところがあるというか。
僕も時々思うんですけど、釣りって移動する時も楽しいし、ワクワクしてるんですよね。ここはダメだったな、じゃあ次はどうだろう、でもダメかな・・・と、色々考えつつ移動するから、もう移動ゲーみたいなところがあります。
これが成功すれば、魚と出会えるわけで、そこから戦術がモノを言う。
どんなルアーを使うとか、どんな動かし方をするとか、ポイントのどこを、どんな攻め方をするとかいったゲームがはじまるので、戦略と戦術の両方を楽しめるのがルアーフィッシングの良いところだと思いますね。
そして、その戦略部分では大抵「粘るのは無駄」だったりするので、やっぱり移動したほうが良いという基本を忘れてはいけませんね。
でも、釣れない時ほどコレに陥ったりするんですよね。しかも前にそのポイントで魚が釣れていたりとかすると、よけいに粘ってしまい、時間を無駄に使う。
そうそう、釣りは限りある時間をどう使うかというゲームということも忘れないように気をつけ、パタイヤのように人の道に反すことだけはやめたいと思います。