トラウトフィッシングといえばエサ釣りも人気。ただ、日本のトラウトのエサ釣りというと、のべ竿スタイルが伝統的。
しかし海外で基本リールにルアーロッドを使って餌釣りをやります。というか、タックルにエサ用とかルアー用とかがあまり無い。
そしてトラウトアングラーはエサとルアーの両方を持ち歩いていることが多く、その時によってルアーにしたり、エサにしたりと臨機応変な釣りをやっています。
しかし、わざわざ生き餌とルアーの両方を持ってい歩いているのか?というと、そうではなく、なんとトラウト用の奇妙な人工エサ「パワーベイト」なる物体を持ち歩いているのです
な、なんだ・・・パワーベイトって・・・すっごい怪しいぞ・・・
と気になった方には申し訳ないですが、このアイテムは日本で買うとトンデモナイ高額商品。恐ろしいことに、その値段は2000~5000円レベルに今や到達。
ただ、アメリカではたった1~8ドルというお値段で売られているので、誰でも買って使っている。もちろん僕のような貧乏人でも簡単に買えます。
そして実は固形タイプも売られていて、そもそも練らずに、そのまま針にぶっ刺して使えるようになっている。
さらに魚卵みたいなタイプのやつもありますが、そっちはエサというより、自然に分解するタイプのソフトルアーみたいなものっぽい。ガルプのワームも腐りますからね、たぶんアレと一緒。かなり人気。
とはいえ、まずは日本じゃ買えない代物と思っておいてほしい。
そして、アキアジなどのエサ釣りに使う自作エサのアイディアの参考にどうかな?と思って紹介していこうと思いますよ。僕もアキアジのエサは色々工夫したものです。
しかし、マスに練りエサっていうのが謎ですね。なんでわざわざ練りエサ使うんでしょう?そしてなんで天然のエサを使わないんでしょう?僕ならミミズかブドウムシなんですけどね。
トラウトに謎の練エサ?
マスといえばブドウムシにミミズ、ほかにもクロカワ虫、バッタなんかもエサにして釣ったことがありますが、練りエサというのは使ったことがない。だって淡水ではアレはコイとかフナとかに使うものだし、それしか売ってない。それに川でつかったら簡単にバラけてしまって使い物にならない。
という常識はどうやら日本だけだったようで、ヨーロッパや北米、南米などのトラウトアングラーの多くはトラウト専用の練りえさを使い釣りをしている。
さらに、それは特に変わったことでもなく、とても普通。
その普通の練りエサというのが、あのガルプで有名なBerkeleyのパワーベイト。
Berkeleyといえば、海のルアーフィッシングで誰もが使ったことがあるガルプが有名。
そのBerkeleyはトラウト用のアイテムも実は多く出しており、中でも一番人気と言われるのがトラウト用練りエサのパワーベイトらしい。
しかし、まず見た目がメチャクチャアメリカすぎる。
僕が今まで使ってきた練りエサとは真逆の、ド派手なパッケージと塗料でも入っているのかと思うような容器。
そして、その中にある物体の色ときたら、もうサーティーワンのアイスみたいなショッキングな色なんですもの、もうビックリです。
だって、僕が使う練りエサは伝統の「みどり」ですよ。ほら、みんな使ったことありますよね?マルキューのみどり、あれこそ練りエサですよ。
そんな僕にアメリカ人が「はいこれがトラウト用の練りえさだよ」と、突如ピンクにイエローにラメまで入ってる物体渡されたら、ゼッタいに練りエサなんて信じませんよ。あと、ぜったいヤバいものが入ってるに決まってる。
そして、実際ほんとうにヤバいものが入っているらしい。いや、ヤバいというのは、ようはとんでもなくマスが釣れるという匂い成分が入っているらしい。
つまりTrout版ガルプ。で、やっぱりその液体だけでも売られており、ライセンス制度がある場所のプロのガイドたちは色んなルアーにその液体をシュっとしてお客に釣らせてるみたいです。なんだその液体は、ほしいじゃないか。
トラウト専用練エサ・パワーベイトの威力
ガルプ液の威力は皆様御存知の通りで、バークレイーのワームは常に「匂い」を重視しています。
そしてこの練エサも同じで、今度はトラウトが好む匂いをタップリを配合してあるそうです。
ここについては僕も匂いは結構重要だと思っていて、ブドウムシやミミズを好んで使うのも、かれらが独特の匂いを水中で発するから魚が釣れやすいと思ってますが、まさかそれを人工的に作り出していたとは。
匂いの成分については企業秘密だそうですが、幾つか匂いの種類があるようです。それは通常のガルプ液とは違い、マスが好むタンパク質系やらニンニクやらの匂いだと言われてます。
さらに味についても研究を重ねたらしく、マスが好む味に仕上がっているようで、ミミズより釣れると一部では言われているとか。
そして特長としては、水を入れて練る必要がなく、ビンをあけたら即使える状態であり、練りエサにしては結構硬くて溶けにくい。
そして水の中で浮く。これがマス釣りでは重要らしく、浮くものと沈むものなら、マスは浮くエサを好んで食べるらしい。なるほど。
そしてマスは派手な色のものが好きというのが通説で、とくにピンク系やオレンジ系が売れている。
いやいや、にしてもなんでミミズとか使わないの?そっちのほうが釣れそうな気がするよ僕は
天然エサを使った釣りが禁止されている地域が多い
どうして普通のエサではなく練りエサなの?
あと、なんでそんなに魚卵じゃなくて、それに似せたエッグワームをTroutにつかうの?と思って調べてみると、どうやら北米のようにライセンス制度が日本より遥かに厳しいエリアでは、ライブベイト・・・つまり天然のエサが禁止されている場所が結構多いんですって・・・な、なんだって!?
これはカナダやアメリカの州によって変わるそうですが、虫系がダメとか、魚卵がダメとか、人間がそのまま食べれる状態のものがダメとかあるらしい。さらに魚やらイカやらをエサにするとカナダでは完全アウト・・・・なにそれ・・・・ようは魚の切り身で釣ったらダメみたいなやつってこと・・・・?な、なんてこった、僕はイカやカツオやウグイの切り身でアキアジ釣ってたぞ・・・!
という、実はとっても厳しいルールがあるせいで、こうした人工餌が進化してきたらしい。そしてワームはOKらしい。なんでエサダメでワームOKなんだ・・・・おかしいだろ・・・
と思うジャパニーズの僕ですが、つまりこのパワーベイトはエサというより、分類はまさか・・・ルアー??
ちょっとよくわかりませんが、とりあえずパワーベイトはそうした規制をクリアするべく広まったアイテムってことらしいです。
そして、もし禁止されている場所で本物の虫やらミミズを使っていたら・・・・・こ、怖い。もし北米で虫をつかってマスを釣っている動画をあげたら「その州では合法ですか?」だとか「そこでは禁止されています」だとか「どうせライセンスも買ってない密猟者だ」なんて言われかねない・・・!
そしてパワーベイトを使うと「いいね、僕もつかってるよ」となり絶賛。
さらにパワーベイトのエッグワームを使うと「それは最高だよ」とかいわれ絶賛。
強烈な匂いのする練りエサ、そしておなじく匂いつき自然分解ワーム。それこそトラウトアングラーだよ!とばかりに褒めはじめる・・・というか、実際YouTubeとかみるとそんなコメントばっかり。ワーム使ったら炎上するし、練りエサつかったら驚かれる国に住む僕からしたら呆然としてしまいます。
やたら推奨されているパワーベイト
といった事情があり、北米地方のマス釣りではBerkeleyのパワーベイトを使うのはむしろ推奨されていて、バスプロショップスやらの有名釣具店では初心者にまずパワーベイトをおすすめしています。ついでにパワーベイトのエッグタイプのソフトベイトもおすすめされますね。
というのも、これはメチャクチャ簡単に釣れるから。やっぱ匂いなんでしょうね、秘訣は。
それは湖や川を管理する団体、それをガイドするプロのアングラーたちも同じで「とにかくまずはパワーベイトをどうぞと」と、ウェブサイトでもYouTubeでもSNSでも同じことを永遠といってますね。
基本はオモリで沈めた先のパワーベイトがフワフワ水底で浮いてる状態。
そして、彼らがやるその釣り方がとてつもなく釣れます。
彼ら曰く「マスはフワフワ漂っているものが好き。川のマスも一緒で、流れにそってフワフワと流れてくるものを反射的に食べる」とのこと。あと硬いけど浮くような練りエサのほうが遠投したとき重さで針から外れないとかなんとか。
なので、なんか水の中をフワっとしてたほうが釣れるっていう説が根強いんですね。
実は作れるマス用パワーベイト風の代物
とまぁ紹介したはいいんですけど、そもそもこの練りエサは日本じゃまず手に入りませんし、だいたい高すぎる。関税怖い。
なので、とりあえず「そういうエサ作ってみたい」という人むけのご紹介というか、アイディアのきっかけになればいいなと思って書いております。
それから、生き餌以外でマスを釣るという方法についても、色々とアイディアが浮かんでくるんじゃないかと思います。それに、ぼくはウドン使ってましたね。あれも一応釣れますが、ブドウ虫ほどの威力はないですね、ただの小麦粉なんですもの。
なのでまず考えるべきは、簡単に溶けない強烈なマスが好む匂いがする代物をどうやって作るのか?ってことなんですが・・・・
・・・・実はこれをDIYしてる人は結構多いんです。
そのために使うのが、なんとマシュマロ。
そこにマスが好む匂いとされる液体など色んなものを混ぜ、さらに色をつけてジップロックのなかでシェイクすると、マス釣り用のモンエナみたいな色したマシュマロが完成するらしい。
そして液体を染み込ませつつ、乾燥させて固くするんだとか。
なるほど、その手があったか・・・マシュマロは柔らかいけど砂糖とゼラチンで作られており、温水でないと簡単に溶けてはくれないので、流れがある場所や遠投にも使いやすい。
そしてマシュマロは浮く。水中で浮くことがマスにとっては効果的。しかも練ることなく、そのまま針でぶっ刺すだけで良いし楽。
ただ方法はこれだけではなく、それこそ山程作り方があるらしい
例えばこれはペレットみたいに小麦粉やトウモロコシ粉を混ぜて使う人。
こういう練りエサなら日本でもよくありますが、そこにニンニクやらワケのわからん食品をいれてコネコネ
そして、お湯
まってくれ、隣でなんかお湯わいてるけど。え?パスタ作ってる?それパスタじゃない?と焦りながら見てました。
そして、やっぱり茹でる。あー茹でちゃった、この人練りエサつくって茹でちゃったよ・・・これ違うわ・・・これお昼作ってるわ・・・
・・・と諦めたその時
茹でた丸いパスタの水気を取ったあと、それをちぎって、再びグチャりとやる。
すると見たことないような高粘度な丸い練りエサが誕生。
で、その高粘度がパワーベイトにそっくりと言っている・・・いや、そんな方法で粘度あげること出来るのね・・・
でもって、別の人は一回茹でた練りエサを再び匂いがするモノを混ぜ込みはじめたりする。とにかく臭くしようとしているのだけど・・・いや・・・ちょっと・・・その・・・・発想が凄いというか、練りエサの概念ごと壊されたというか・・・・まさか練りエサ茹でるとは思いませんでした。
まぁ茹でるかどうかは置いておいて、とにかくほぼ全員が練りエサの粘度が高く仕上げようと必死。パン生地みたいに発酵させてから乾燥させてるやつがいたと思ったら、ドロっとしたハチミツを混ぜるとか、水飴みたいなもの混ぜるとか、それは本当に食品なのか?という怪しい液体をまぜるヤバいやつまでいる。
とにかく方法は様々ですが、ようは何かの食品を使い、簡単に針から取れないレベルの高粘度な練りエサを作ろうと頑張っている。
そして、とにかく水の中でマスが好きそうな匂いを発生させるようにしていて、それぞれレシピは違うけれど、かなりの確率でニンニクが使われています。
でもって・・・これってもしかしたらアキアジ釣りに使えるのかもしれませんね。
ほら、アキアジ釣りもみんな魚の切り身やらイカやらにニンニクやら魚粉やら食紅やらとやる。
で、それを練りエサでも出来るんじゃ・・・なんて思ったりもする。
とうか・・・あれ・・・まてよ・・・もしかして、ボール型にしたパワーベイトのほうが釣れるのかアキアジって・・・
とまぁ、こういうマス用練りエサは面白いかもしれません。しかも、マスが好む匂いがするという代物は良いかも。ようは針に刺して使えるペレットみたいなもんですが、そこに匂い効果がプラスされているやつ。そして常温保存できるものだったら・・・かなり固くて、川でつかっても簡単にはバラけない代物で、おまけに安いとしたら、それはちょっと魅力的ですね。
まとめ
というわけで、トラウト用の練りエサについてのご紹介でしたが、興味があるひとはぜひ作ってみてください。もしこのパワーベイトクラスの強力な代物が作れたとしたら、それはマス釣りにおける、とんでもない秘密兵器になるかもしれません。