子供のころに使っていた最悪のロッドに再び出会ってしまった

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実は最近、近くにある道北の超ローカルな感じのリサイクルショップで衝撃的なロッドを手に入れました。

ていうか、衝撃的っていっても、すごーいレアなロッドとか、人に自慢したくなるようなブツだとか、そういった価値はありません。

しかも値段は790円。

いやそんなロッドヤバいのしか無いだろ

というか、まともに使えるわけがないでしょ

と思ったあなたは大正解。それもご両親の教育のたまものなので今すぐお母さんに連絡して喜びを分かちあってください。今夜は赤飯です。

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激安のオフセットグリップ付きロッドを手に入れた

ということで手に入れたのが、写真のロッドなんですけど。

見るからに乱暴な感じのロッドなんですよ

ガイドなんかワイヤーだし、巻いてあるスレッドも適当

しかもロッドの接続部分が金属っていうのがポイントが高い

なんかコトあるごとに素手で喧嘩して

意味のわからない必殺技で富樫が死ぬんだけど

なんか気が付いたら復活しているような魁男塾的な昭和の雑さというか

とりあえず勢いでいっとけーみたいな、なんかぶつかり合えば分かり合えるみたいな高度経済成長期のアホみたいなノリで作った感がありますね

しかし、これを見た瞬間、まぁ僕は驚きましたよね。

それですぐにレジでお金を払い、車に積み込み家へと帰宅。

こっそりと部屋に持ち込み、扉を閉め、再びロッドに向き合う。

似ている。

いや、似ているというより、本物。

そう思った途端、僕の手はかってにロッドを握りしめたかと思うと、ブランクスをへし折るべく力をこめ叫びました。

「ここであったかこのクソロッドぉおお!!!」

生涯初のロッドにそっくりなクソ雑ロッドだった

実は、このロッドを買ったのは鬼のように安かったのとか

改造用の部品取りロッドとして使えるとか

そんな実用的理由前に、ものすごい重要な購入理由がありました。

それは、僕が使ったベイトロッドにそっくりだということ。

 

色こそ違えど、本当にそっくり。

とくにグリップ部分の感じが抜群に似ているというか、まったく同じなんです。

 

僕が初めて購入したロッドについては、過去に海平の記事でも触れていたんですけど

まさか、こんなに似ているものが普通に田舎のリサイクルショップにあるとは思いませんでした。

 

僕が初めて買ったのは、鱒レンジャーの蛍光イエローと同じようなブランクスだったんですが、つなぎ目はこのロッドとまったく一緒だし、アクションもそっくりでしたよ。

 

当時買ったロッドは子供のころの引っ越しですでに行方知れずとなっていたし、釣りをしない期間が10年もあったから、その存在を思い出したのはつい最近のこと。

だから、あのロッドは絶対戻ってこないと思っていたのに

まさか運よく僕の前に現れるなんて、こんな偶然ある?

 

しかも、ロッドをつなげて振ってみると、さらに記憶がよみがえってくる。

そうそう、この見た目と相反するほどの重さと、ベナベナの感触。

そして重心が意味不明な場所にあるし、握り心地が悪すぎる感じ。

そうだよ、これだよ、こいつで僕は魚を釣っていたんだと、一人部屋の中で子供時代にタイムスリップしていました。

初めてのベイトロッドと初フィッシュ

このロッドを始めて手に入れたのは、確か中学に上がった位のこと。

安いテレスコばかり使っている親が見かねて、僕が欲しがっていたベイトタックル一式を買ってくれたのですが。

これがまた輪に掛けたような激安タックルだった。

だいたい家は貧乏だったし、親は釣りなんか興味も無かったし

いったいどんなルートを通ればこうなるのか理解できないのですが

グレードアップどころか平行線状のパラレルワールドから貧困外生まれのタックルが手元にやってきてしまったんです。

どこのクソSF映画かと思うし

「おま、なんだこれ、蛍光イエローってなんだ!なんだこのクソ柔らかくて重いロッドは!」

と、今の僕なら大騒ぎしていたんでしょうが

当時は初めてベイトロッドが手に入ったので嬉しかったのは間違いない。

けど、そのあと実際に釣りで使ってみて絶望しましたよ

まず普通のルアーが投げにくくて仕方が無い

僕が当時ベイトで投げるために買ったのが、ペンシルベイト、ポッパー、クランクベイト、そしてスピナーベイトでした。

いずれも15g~20gほどの重量だったし、当時ベイトで重に使うルアーって、そんな軽いものは無かったんで。

しかも、ビッグバスハンターとして当時は超人気ルアーだったサミーは当然118を購入。

26gのこいつはスピニングじゃ扱えないけど、ベイトならいけるだろう

よーしデカバス釣ってやるぞと野池に出向き、ファーストキャストをしようとしたら

ロッドが曲がりすぎてあらぬ方向に飛ぶは

テイクバックがきつすぎて地面の草に引っ掛かるわ

サイドハンドで投げようとしたら自分の服を釣るわ

もう地獄のような事態になり、半べそかいて帰ってきたんですよ。

だいたいこのベイトロッド、もとはベイトリール用じゃなくて

おそらくスピンキャストを載せて使うようなタイプなんですよ

でなきゃオカシイくらい対応g数が少ないので、間違いなくベイト用じゃない。

それをベイトタックルとして買い与えられた僕の気持ちになってくださいよ

「もう絶対無理じゃんこれ、ぜったいサミーなんか投げれねぇよ!」

と家にかえり絶望感に襲われてましたよね。

けど、もうこれ以外しばらくはベイトロッドなんか買えないし、家にそんな金はない。

中学生だから公にバイトもできないので、ロッドを買う金もない。

というわけで、僕はそれから1年ほど、このグニャグニャの最悪ロッドでバスを狙い続けたんです。

サミーに出たデカバス

このヤバすぎるベイトモドキロッドしか使えなかった中学生のころは、とにかく毎回苦労してましたよね。

とにかくタックルバランスが悪すぎて、重いルアーを投げれないから、スピニングにワームのきれっぱしを付けて釣るほうが全然釣れる。

けど、トップウォーターにはまり始めた僕は、高い金を払って買ったサミーでなんとか一匹つろうと、こいつで頑張ってましたね。

で、学校帰りに立ち寄った溜池で、カバーの下にサミーを入れてドッグウォークをさせた瞬間

ボォコォーンという爆音と共に初めてバスが食ったんですよ。

そりゃ驚いていきなり合わせたんですが、もう全然のされちゃてお話にならない。

あーやべぇ、こりゃ無理だ、うん無理無理

とか言いながらも、なんとかやりとりをして、ついに初バスをゲット。

たぶん40up位だったと思うんですけど、あの時の映像をこのロッドを手に入れたことで、再び鮮明に思い出せるようになりましたよ。

けど、そのあとあまりに使いにくいから、まともなベイトロッド買ったんですけどね。

そりゃそうですよ。

こんなワンハンドでしか投げれないベナベナロッドなんて当時はへし折ってやりたくて仕方が無かったですからね。マジで。

だから再び購入したこの時も、懐かしさと同時に

「てめぇ!あの時はよくも!クソ!テメェのせいで!どんだけバスばらしたと思ってんだクソ!」

と、しばらくロッドティップにデコピンを繰り返していました、反動で逆に指先をやられました。本当にこいつは最低です。もう捨てたい。

再び入手して妙に思い入れがわく

そんなこんなで、だいたい苦い思い出しかないものの、偶然出会ってしまった幼馴染なこのロッド

買って思い出にひたり、なんかボコボコに殴り合ったりしましたが、結局釣りに使うことにしました。

まずはそのまま使ってみようと思うのですが、さすがに激重状態で使い続けるのはしんどい。キッズの頃ならいざしらず、オッサンになってこのロッドはキツすぎます。

というわけで、この短いグリップを利用し、鱒レンジャーなどの新たなグラスソリッドロッドに改造しようかと思います。

にしても、まぁこんな偶然あるもんですね。

ロッド
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道北貧釣

コメント

  1. flatfield より:

    遅れ馳せのコメント、失礼致します。
    思い出のタックルとの邂逅…心中察するものがありますね。

    道北サンのような奇跡的な再会というわけではないのですが、わたしもガキ時分、バス釣りブームに乗っかったクチでして、当時リップ折れで戦線離脱した赤頭のラパラCD7を、いつだか実家の押し入れから発掘しましてね。

    最近は自宅から近いってんで専らシーバスばかり釣っているのですが、リップレスCDこそ、今をときめくシーバス最前線ルアーのひとつであるシンキングペンシルの元祖なのかも…と思えるくらい、これがまた威力あるんですよ。

    よもや20余年を経て、当時壊れたと思っていたルアーが一軍に蘇るとは思わなかった…と、そういう与太話です。

    件のベイトロッドがまさにそうであったように、タックルで蘇る思い出なんかもどうしてなかなかロマンがあるもので、大切にしていきたいですね。

    それでは長々と失礼致しました。

    • アバター画像 αトラウト より:

      コメントありがとうございます!
      ほんとうに時代をへて昔のタックルに出会うのは得も言われぬものがあります。
      最近はバスライズにも再開して、なんかもう本当に一周回ってきたなって感じですねw
      ラパラのリップレスはいまだにファンの方も多いですが、いいものは皆長く使えますね。