見える魚は難しいと言われていますが、僕も経験上見える魚は難しいと感じています。
というか、見える魚ってなんであんな難しいんでしょうか。僕としてはサイトがめちゃくちゃ苦手なので、魚が見えるよりも見えないほうが釣れると信じてしまっています。
とはいえ、サイトでまったく釣れないわけでもありませんが、まず難しい。てなわけで、今回は見える魚を釣るのが難しい理由について考えてみようと思います。
見える魚を釣るのが難しい理由
見えている魚が釣りにくい一番の理由は、やはり魚の警戒心が高くなっているからだと思います。
魚がこちらから見えているということは、当然向こうからもこちらが見えている可能性が高いです。
とくに渓流のような水深が浅く、水が澄んでいる場所では、人間が思っている以上に魚からこちらの姿が見えているはず。
岸際に立った瞬間に逃げる魚もいますし、逃げないまでも、それまで普通に定位していた魚が急に動かなくなることもあります。
こうなってしまうと、もうルアーを投げても反応が悪い。
つまり「見える魚だから釣れない」というよりも、「見える距離まで近づいた時点ですでに警戒されている」というケースが多いんじゃないかと思います。
魚はこちらを見ていないようで見ている
サイトで釣りをしていると、魚がこちらをまったく気にしていないように見えることがあります。
普通に流れの中に定位していたり、餌を食べていたりするので、「これはいける」と思ってルアーを投げる。
ところが、完全に無視される。
そこでルアーを変えてみたり、カラーを変えたり、サイズを小さくしたりするのですが、それでも食わない。
こういう時って、実は魚はこちらの存在に気が付いているんじゃないかと思うんですよね。
完全に逃げるほどではないけれど、明らかに警戒モードに入っている。
人間でいうなら、知らない人が近くに立っているから、なんとなく気にしながら行動しているような状態なのかもしれません。
そうなると、目の前をルアーが通っても「なんだこれ怪しいぞ」と判断されてしまうのでしょう。
見えているから余計なことをしてしまう
これは完全に釣り人側の問題なんですが、魚が見えていると、とにかく余計なことをしてしまいます。
僕の場合はまさにこれ。
魚がいる位置がわかっているので、どうしても魚の目の前にルアーを通そうとしてしまうんですよね。
「あそこにいるから、ここに投げて、こう流して……」
なんて考えているうちにキャストがどんどん不自然になっていきます。
しかも、一回反応がなかったら、
「じゃあ次はもっと近くを通そう」
「今度はトゥイッチを増やそう」
「カラーを変えよう」
と、どんどん魚にプレッシャーを掛けてしまう。
見えていない魚を狙う時なら、普通に流れを読んで一投して、反応がなければ次のポイントへ行くところを、見える魚相手だと何投もしてしまいます。
結果として、ますます釣れなくなるわけです。
ルアーを見切られる瞬間まで見えてしまう
サイトフィッシングの嫌なところは、魚がルアーを見切る瞬間まで全部見えてしまうことです。
ルアーを追ってきた。
あと少し。
食うぞ。
と思ったところで、急にUターン。
あれは本当に精神的に良くありません。
しかも一度追ってきた魚なら、「もう一回やれば食うんじゃないか」と思ってしまいます。
しかし、二投目はさっきより反応が悪い。
三投目は完全無視。
そして最終的にはルアーが近づいた瞬間に逃げていく。
見えているだけに、魚がどんどん警戒していく様子までわかってしまうんですよね。
これが見えない魚なら「魚いなかったのかな」で終わるところですが、目の前に魚がいるので諦めきれません。
その結果、一匹の魚にかなりの時間を使ってしまうこともあります。
そもそも見えている魚は休んでいる可能性もある
渓流で魚を見つけたからといって、その魚が必ず餌を食べる状態とは限りません。
流れの中で積極的に餌を待っている魚もいれば、流れの緩い場所でじっとしている魚もいます。
後者の場合、そもそも食い気があまりない可能性もあるでしょう。
僕の経験でも、瀬の中に入っている魚はルアーへの反応が良いことが多い一方、淵の底でじっとしている魚は何を投げても反応しないことがあります。
目の前までルアーを落としても無視。
スプーンを通しても無視。
ミノーを激しく動かしても無視。
ここまで無視されると「もう絶対食う気ないだろ」と思って諦めるしかありません。
つまり、見える魚が釣れないのではなく、たまたま見つけやすい場所にいる魚が捕食モードではない、ということもあるんじゃないでしょうか。
見える魚を狙うなら最初の一投が大事
そんな釣りにくい見える魚ですが、僕がサイトで釣れた時を思い返すと、やはり最初の一投で決まることが多い気がします。
魚を見つけたからといって、いきなり近づかない。
なるべく姿勢を低くする。
魚の真正面ではなく、少し離れた場所から投げる。
そして最初から魚の鼻先へルアーを落とすのではなく、自然に魚の前へ入っていくようなコースを作る。
こういうことが上手くいった時は、案外あっさり食ってくれることがあります。
逆に最初の一投をミスして、魚の頭上にルアーを落としてしまったり、ラインを魚の上に通してしまったりすると、一気に難しくなる印象があります。
だからサイトフィッシングは、何度も投げて攻略するというより、一投目でどれだけ自然に見せられるかが重要なのかもしれません。
見えない魚のほうが気楽に釣れる
結局、僕としては魚が見えていない状態のほうが圧倒的に釣りやすいです。
魚がいそうな場所を予想して投げる。
反応があれば釣る。
反応がなければ移動する。
これくらいのほうが余計なことを考えなくて済みます。
しかも、魚が見えていないのでこちらも大胆にルアーを動かせますし、「あの魚に食わせなくては」というプレッシャーもありません。
サイトフィッシングが上手い人からすれば、魚の反応を見ながら釣れるほうが簡単なのかもしれませんが、僕にとってはむしろ逆。
見えないからこそ、いつも通りの釣りができるんですよね。
見える魚は釣れない魚ではない
よく「見える魚は釣れない」と言いますが、もちろん絶対に釣れないわけではありません。
実際、サイトでルアーを追わせて食わせることもできますし、魚の動きを見ながらルアーを操作するのは非常に面白い釣り方です。
ただし、見える魚はすでにこちらの存在に気付いていたり、ルアーをじっくり観察できたりするため、普通にブラインドで狙う魚より難しくなることはあると思います。
そして何より、魚が見えていることで釣り人側が焦ってしまう。
個人的には、これが一番大きい気がします。
魚を見つけるとどうしても「絶対に釣りたい」と思ってしまいますが、そこでムキにならず、一投か二投してダメなら「あの魚は天才だ」と諦めるくらいがちょうど良いのかもしれません。
僕もサイトフィッシングは未だに苦手ですが、見えている魚を一発で食わせられた時の気持ち良さは格別。
なので、見える魚を見つけたら「どうせ釣れない」と諦めず、とりあえず一投だけでも狙ってみるのがおすすめです。

