トラウトはまずフォールで誘う
そもそもスプーンて、ようは鉄の塊です。
だから当然沈むんですが、その沈み方を湾曲したボディの形状によって変えています。
けど、沈み方はどれも似ていますね。
薄く、表面が広ければ遅くなる、細く厚くなれば速くなる。
けれど、みんな木の葉みたいに舞いながら落ちていきます。クルクル&ヒラヒラ。
このフォールに関して一番有名な話って
「ボートから食事に使っていたスプーンを湖に落としたら魚が食いついた」
っていうあの逸話ですよね?
アメリカにおけるルアーフィッシングの基礎を築いた天才Julio Thompson Buelが、その後数々のブレード系ルアーを生み出し、ルアーフィッシングの世界を一気に加速させた超有名な話。
けど、あれはスプーンを動かしていたというより、落下する動きそのものに魚が反応していた。
とまぁ、現在のスプーンの原形となった、凹凸の大きなスプーンのアクションは、まずはフォールからスタートしました。
てなわけで、今回はスプーンのフォールについて色々と考えてみたいと思いますよ
スプーンはフォール中に魚が食ってくるのか?
僕らがスプーンを使う時、魚に最初にアピールするのは、フォールの時間。
フォースを使えとジェダイは言われますが、スプーンを使うものはフォールを使えです。
スプーンはフォールでバイトを誘う
スターウォーズのジェダイ達は幼い頃からフォースの使い方を徹底的に訓練されていますが、アングラーは幼い頃から徹底的にフォールの使い方を学ぶベキだと思うし、だから人生のフォールがが止まらないαトラウトです。誰かリール負巻けよ。もう深海2000マイルまでフォールしてんぞ。
とかわめいてみるも、神は僕をキャストした時に高切れしたらしく、そろそろ人生マントル行き確定な極貧低賃金労働者の僕が、フォールとは何か、落ちるとか何かを語りたいわけですが、僕の人生転落劇は別の機会にさせて、涙で何も書けない。ムリ。しんどい。
スプーンの2種類のフォール
まずスプーンのフォールを語るまえに、2種類のフォール方法について知っておくべきかも。
というのも、スプーンにはフリーフォールと、テンションフォールの2種類が存在するからです。
この2つを使い分けることで、色々な状況に対応できるようになります。
フリーフォールの特徴
フリーフォール中のスプーンの動きはまさに木の葉というべき動きをします。
その形状にもよりますが、カーブのある典型的なスプーンなら、まず間違いなくヒラヒラと不規則な動きで落ちていきます。
ポイントは、ヒラヒラと、不規則に動くこと。
スプーンは常に凸面を下側にしよとしますが、その再にさまざまな角度から水流を受けるため、その動きを予測することが殆どできません。
この不規則かつ左右に揺れるような動きで魚を誘い出せます。
テンションフォールに比べて、水を逃がすことができるので、若干速く沈むことができます。また、動きが大きいため、アピール力が高いのが特徴。
喰いが良く、アグレッシブな魚はフリーフォールで食うことが多い気がします。サクラマスなんかはフリーフォールでガツンと来ることが多い気がします。
テンションフォールの特徴
糸を張った状態でのテンションフォールは、フリーフォールよりゆっくりと、規則的な動きで魚を誘うことができます。
カーブを描くようにフォールしますが、動きそのものは普通のリトリーブにかなり似ています。
利点は速度が遅い事、そしてアタリが取りやすいこと。
フォール速度が遅く、リトリーブとほぼ変わらな動きで誘えるため、激しい動きを嫌う魚に効果的ですし、規則的な動きを好む魚、たとえばニジマスのような魚にはこちらのほうが有効ですね。
さらに、ラインテンションが掛かっているため、フォール中の繊細なアタリも取りやすくなります。
ただ、カーブフォールは遅すぎるため、強い流れの中だと狙ったポイントにルアーを落とし込み憎くなります。
また、動きが規則的すぎるため、興味は持つものの、追って食わない可能性はあります。
2種類のフォールの使い分け
この二つのフォールを使い分けることで、スプーンの釣りは成立します。
たとえば深い場所を探りたい時は、大抵フリーフォールを使いますね。
フォール速度も速いし、乱反射の方向が大きいため、アピール力が高い。
ボトムにいる魚に大きくルアーを見せ、ルアーに寄せるためにはフリーフォールが断然有利です。
一方、テンションフォールは浅い場所で魚にルアーを長く見せたり、フォール中にバイトの可能性が高い魚の密集地帯に使うのに有利です。
なんて単純にはいかないんだな!
ああそうさ!ここまで来て「わーそすごくシンプルでわかりやす!」とか思っただろ!
そんなクレヨンシンチャンの野原家みたいな典型的サラリーマン家庭の親子図じゃないんですよ!スプーンのフォールっていうのは!もうドロドロのグチャグチャで何がどうなったかわからない犬神家の一族並みの複雑な図式だし、さらにスケキヨが100人いるレベル。わかりますか!スケキヨが100人!!足上にしたままフォールしていくスケきよが100人いるだ助けて金田一さーん!
リトリーブと組み合わせる無限のフォール方法
そもそも、スプーンのフォールというのは、ただ着水後に落とすだけじゃなく、リトリーブ後の動きも含まれています。
たとえばトゥイッチをスプーンに入れたあと、スプーンはフリーの状態でフォールします。
しかし、リトリーブ後にリーリングを止めると、スプーンはカーブフォールをします。
つまり、スプーンのアクションを掛けたあとのフォールも考えないと、もうぜんぜん釣れないんですよコレが。
例えばトゥイッチを入れたあとフリーフォールを入れるとして、その最中に魚は食ってきたら?アタリが取れるか怪しいことがあるんです。
なので、繊細な魚ほどフリーフォールで食わせるのが難しい・
しかし落下速度が遅いため、流れの中でテンションフォールを入れていると、ボトムタッチできず底を切れなくなります。
スプーンの種類によってフォールの仕方がまるで違う
さて、この時点でスプーンのフォールがあまりにめんどくさくて頭がパンクしちゃいそうですよね。
でも大丈夫、もうスプーンのフォールの話は終わり。ゆっくりコーヒーでも入れてYouTubeを開いてマスゲンの動画に出てくるオッパイの数を数えてみましょう。
って嘘だおぉおおお!!!
まだ終わらないんだよスプーンのフォールは!おっぱいの数を数えたって止まるもんじゃねぇぞぉお!!いますぐ開いたタブを閉じて耳かっぽじって聞けよこんちくしょう!
俺たちはぁあ!
まだまだ落ちるんだよクズどもぉ!!
こんなところがどん底じゃねぇえ!!マントル突き抜けて地球の裏側までフリーフォールだクソ野郎ぉおお!!
すいません、ちょっとフォールの話をしていたらストレスがたまってハートマン軍曹みたいになっちゃったんですけど。
そう、終わらない、スプーンのフォール話はまだ終わらない
なぜなら、スプーンの種類によってフォールがまるで違うから。
ああもう頭が痛い、書いてるこっちの頭が痛いよ
普通にフォール方法だけでも沢山種類があるとも思ったら、スプーンの種類によってもフォールが全然違うんだもの。
例えばリーフタイプのスプーンは細身のウィローリーフに比べてフォール速度が遅い。しかし、フリーフォール中のスライド幅はウィローリーフの方が大きいですね。
また、ハスルアーのようなタイプは不規則な回転系。
同じく回転系のぐるぐるXのようなストレートタイプは、左右への回転を繰り返しながらくの自を描きつつフォール。
MTレイクスのような湖用のスライドスプーンは、テンションフォール中に回転しつつカーブを起こします。
さらに管理釣り場で良く使うティアドロップ型はピラピラと細かなアクションをしますし、さらにエッグタイプのスプーンはフォール中殆どうごかず、ゆらゆらって感じ。
てな具合にもうあまたがこんがらがるレベルでフォールの具合が全然違う。
さらに、スプーンは一つづつ形状に細かな違いがある他、肉厚か肉薄かでもフォール速度やアクションにとんでもない差が生まれるからもうだめ。ていうか書いていて頭痛がひどい。こんなに頭が痛くなったのはカッコつけて相対性理論の全文を中学の頃に読んでみた時以来。
ちなみにあの時は3日間頭から熱が抜けず、ダイハード1見ながらポップコーンとコーラを朝昼晩の3回摂取することで完治しました。
スプーンのフォール中に使えるテクニック
さて、ダイハード1を見たあとダイハード2を見たけど、爆弾を解くためのクイズでサミュエルLジャクソンがまた頭が痛くなることを言い出したのでやめました。ああ、2本目はハングオーバー2にしておけばよかった。
まぁともかく
スプーンのフォールについて考えると二日酔いみたいに頭が痛くなりますね。
ただ、まぁ僕が良くやってるスプーンのフォールテクニックなら、それほど頭が痛くならずに話せそうなんで、最後に説明しちゃいましょう。
フリーフォール中にスプーンに不規則なテンションをかける
スプーンでフォール中にバイトさせたい
なんて思った場合にやってもらいたいのは、フリーにしたスプールに軽く指先をあてるテクニックです。
テンションフォールを掛けると思い切りカーブしてしまい、狙いたいポイントが狙いにくいし、なによりフォール中のアピール力が弱まりがち
かといって、フリーフォールだとアタリが取りにくい上、動きが不規則すぎて、スプーン本体のほうにアタックしがちになります。
これを解消するのが、半フリーフォールってやつです。
スピニングであればフェザリングをフォール中にやると思ってもらえればわかりやすいでしょう。
こうすると、スプーンは適度なラインテンションを保ちつつ、フリーフォール→テンションフォール→フリーフォールの順番で細かく動作を変化させていきます。
また、この方法だとスプーンは暴れすぎず、なおかつ動きの質を変化させながら落下していくので、魚が単にチェイスするだけでなく、バイトにまで持ち込むことができますね。
テンションフォール中にトゥイッチを入れるとバイトさせやすい?
フォール角度もテンションフォールより深くなるのもポイント。速く落下しすぎ、魚がおいやすく、なおかつ食いやすいフォールを演出できます。
ちなみに、リフト&フォール中の場合では、ただ巻く手を止めてルアーをテンションフォールさせるのではなく、トゥイッチを途中でいれて動きに変化を出してあげると効く時があります。
先にも述べた通り、テンションフォールは規則的な動きをしています。
これ、魚がチェイスはするけど、べつに食いやすい動きではないんです。ニジマスのように規則性を好む魚以外は。
だからフォールで食うタイミングは、そこから動きが変化したとき。ようはリフト時になりやすくなります。
けど、そこまでチェイスしきれずUターンする魚がいたとしたら?
そんな魚をフォール中にバイトに持ち込むために、軽いトゥイッチを入れて急激にスプーンを動かした後、短いフリーフォールを入れる。
そした、再び規則的なテンションフォールに戻ると、すっかりスイッチが入った魚がたまらずバイトしてくるという方法ですね。
こうやって、スプーンのフォールにアクションの変化を加えると、狙う角度、スピード、バイト率を変化させらるので、ただテンションをかけるか、かけないかだけを考えず、積極的に色々ためしてみましょう。
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