渓流の魚は、スプーンのどこにバイトしてくるのでしょうか？
というのも、ヤマメをスプーンで釣るのが大好きな僕は、とりあえずスプーンばっかり今年投げまくってきまして、もう２代目となるタイガースプーンもボロボロです。
しかし、テールフックに綺麗に掛かることよりも、外掛かりがとても多い年でした。水温が高いのが原因だったのか？
とくに水量がある場所はそれが顕著。浅いところのほうがテールを食ってくれる。下から突き上げるようにバイトされると、どうしてもテールフックを咥えてくれないのかな？とか色々思っておりカメラを水中にいれたりしてバイトシーンを観察しておりました。
その結果、どうもヤマメはスプーンのテールフックを咥えるのと同じ位、スプーン本体を咥える事がとても多いことがわかってきました。
この記事では、スプーンに大してヤマメがどのようなアタックをしてくるのか、実体験をもとに書いていこうと思います。
ヤマメは威嚇で下半身を噛む
ヤマメはスプーンのことを何だと思って攻撃してくるのか？
これは多くの場合、好奇心や威嚇でしょう。尺にまで近づくと魚食性が高いので餌と思って来るでしょうが、小さなヤマメはそうではないです。
そして怒ったヤマメは、魚のお腹や尻尾を噛みつきます。それは相手が自分よりも大きな場合でもやります。それくらいヤマメは好戦的な魚です。
つまり、そういったアタックをスプーンに仕掛けられたら、まずテールフックは口の中に入っていません。その攻撃はスプーン本体に向かうので。
この時、とくに多いのがスプーンの後ろ側に噛みつく事。水中にカメラを設置してミスバイトを確認すると、その多くがスプーンの後ろ側にブレードバイトしていました。
ヤマメが魚のおしりの部分に噛みつくことは実際に自分の目でも確認できます。北海道は天然のヤマメしか居ない事もあり、渓流に行くと、よく縄張り争いを目撃します。
すると、そこそこ大きなヤマメ同士がくるくると回りながら尻尾を噛み合っています。野生のヤマメの数が多いと、こういう縄張り争いも増えるんですよね。
この時は、たいてい同じサイズ位のヤマメがクルクル回ってます。背びれが互いに立っていて、牽制しあいながらグルグルとまわり、ふとした瞬間に相手の尻尾の付け根の部分に噛みつく。そんな喧嘩を毎年目撃します。これが多分ヤマメの決闘なんでしょう。
しかし相手は自分よりも小さいとなると、わざわざ決闘めいたサークリングなどやりません。
お！なんか小さいのが来たぞ、ヒト噛みして追い出してやるぞ！
という感じに、まぁ威勢よく襲いかかって行くし、けっこう油断している。
その時にうまいことテールフックを食って来るよりも、普通にスプーン本体に噛みついている事が多いんですね。
意外とスプーンのテールフックに食いつかないヤマメ
ヤマメはスプーのテールフックだけで十分釣れます。
しかし、そんな上手いことテールフックがきちんと口の中に入ってくれるか？というと、やはりそうではありません。ヤマメは外掛かりがとても多い魚なのですが、その理由が威嚇による体当たりのような噛みつきバイトをしてくるので。
そして多くのアタックのうち、ほとんどブレードに噛みつくか、体当たりするだけで終わりで、そのままフックに触れることなく元いた位置に戻ります。
しかし、これでも水深の浅い小さな渓流の場合、テールフックが口の中に入ってくれる事が結構あります。
なぜなら、石や岩など障害物が多く浅い場所では、魚は相手を追尾するとき、その真後ろについて追いかけて襲うしかないからです。
こうなれば、スプンめがけて突進してきたヤマメに対して、テールフックが口の中に掛かる確率もあがりますし、外掛かりだろうが口周りにフッキングする確率も上がります。
一方、ある程度水深があったり、石や岩などの障害物が無いと、ヤマメのアタックの自由度が上がってしまう事から、ほぼななめ下側からの攻撃を行ってきます。
こうなると、フックが口に入る確率がとても低く、大抵がスプーン本体に体当たりするだけで終わります。一番いやなのが、いいサイズのヤマメほど、スプーンを横から咥えるように食ってくるので、下手に外掛かりしてしまい、バラして終わり。これは嫌ですね。
なので、できる限りボトムをトレースしたり、巻速度を上げたり、不規則にトゥイッチを入れて行くことであえて一撃目を躱し、そのあとスプーンを追わせるように仕向けることが有効。
そう、この「後ろを追わせる」ことが、テールフックにヤマメを掛けるのにとても重要なこと。ようはチェイスに持ち込めれば、テールフックを食う確率は格段にあがります。
レンジ・スピード・アクションをコントロールすることにより、攻撃性が高くなってるヤマメをひたすらスプーンの後ろからアタックさせるようにするとフッキング率が上がるようです。
まとめ
スプーンに対してブレードバイトしてくるヤマメは、殆ど釣れないと思って良いです。
なので、出来るだけブレードバイトを減らすように、巻速度を下げすぎない、レンジをボトムでキープするなど対策が必要になってきます。
一方、あまりにブレードバイトが多いし、スプーンじゃ釣れないと思ったらミノーに変更すると一気に釣れ始めることがあるので、その時々でミノーとスプーンを使い分けると良いでしょう。
