「釣り×レトロカメラ」──高画質スマホ全盛の今、写真にちょっとレトロなデジタルカメラを使ってみても良いんじゃない?

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釣りといえば魚を釣ることが主役だけど、実は「写真」も欠かせない楽しみのひとつ。 SNSにアップするため、思い出を残すため、あるいはちょっとした自慢のため——釣りと写真は、切っても切れない関係にあります。

そんな現代の釣り写真事情に、僕はちょっとした逆張りを始めました。 スマホ全盛のこの時代に、あえて古いミラーレスカメラを持ち出し、「レトロ感」を楽しんでみたんです。

本記事では、そんな僕の“ノイズまみれ”な釣りカメラ体験について綴っていきます。

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釣りに写真はかかせない存在

釣った魚の写真を撮ってSNSにアップして自慢する。または思い出を共有したり、時にはネタとして笑いを取ったりする。

たしかに、自己顕示欲を満たすための行為ではあります。それが虚しいものだと感じる人もいるかもしれません。でも、釣りにおいてそれは遥か昔から行われてきた、もはや伝統のようなものです。

インターネット以前の時代から、釣った魚の写真を撮るどころか、記録として残す文化がありました。「魚拓」はその代表。魚に墨を塗り、紙に記録するという方法は他の趣味には見られない独特の文化です。

つまり、釣りとは、釣った魚の情報を共有し、自己顕示欲を満たし、獲物を記録するということに特化した趣味。もはや伝統芸能であり、お家芸とも言える存在です。

となれば、魚の写真を撮り、それを共有することこそが、釣りを楽しむということの本質なのではないでしょうか。

スマホの高画質化が進みすぎてカメラの性能の意味が疑問に

カメラの性能は今や飛躍的に向上し、映画館で流せるようなクオリティの動画を、誰もがスマートフォンで撮影できる時代になりました。

その画質の美しさは、僕が子どもの頃には想像もできなかったレベル。もはやモニター越しに見る分には、どんなカメラを使っても大差ない。つまり、カメラの違いはモニターの大きさでしか分からなくなってきているのです。

そんな時代に、あえてレトロなカメラで魚を撮影したらどうなるのか? しかもフィルムではなく、古いデジタルカメラを使った場合は?

当然、そのノイズの多さに驚くでしょう。しかし、それが逆に良いのではないか。そのノイズこそが、映像の個性であり、映像らしさを生み出しているのでは?

ノイズまみれの映像で自然の風景や魚を撮ることで、より“映像らしい”趣が出るかもしれない。そんなことを考えていた時、ちょうど昔に買ったデジタルカメラを思い出し、引っ張り出してきました。

それらはフィルムでもビデオでもなく、平成時代のデジタル機器。そこに宿るノイズが、釣りや自然という被写体を撮るにはぴったりだと感じたのです。

フィルムルックにするくらいならレトロカメラを使えばもっと良くない?

ノイズレスの映像が主流となった今、スマホも高級カメラもモニター越しでは大差がなくなっています。そのため、近年は「フィルムルック」が映像フィルターとして流行しています。

特にここ数年はDaVinci Resolveなどで使えるプラグインの進化もあり、ミュージックビデオや映画でもフィルムルックが多用されるようになりました。

かつてはフィルム風のカラー調整が主でしたが、今は「ノイズ=グレイン」をどう加えるかが重要な要素に。綺麗すぎる映像では物足りないと感じられるようになり、むしろグレインが映像に“味”を与えるという認識が強まっています。

その結果、映像作家たちは超高解像度な映像にあえてグレインを乗せ、00年代の35mmシネマルックやコダックのようなフィルムトーン、Halationまで加えるようになりました。VHS風のエフェクトも、もはや遊びではなく、映像全体の処理として行われているのです。

けれど、映像編集で加えるグレインは“偽物”。本物との違いは今やかなり明確にわかります。

僕は90〜00年代の映画が好きで、35mmや16mmフィルムの質感にも昔から惹かれてきました。だからこそ、本物のノイズやハレーションとの違いはすぐにわかります。人工的な粗さは、ただの「潰れ」になってしまうことが多いのです。

そこで登場する古のミラーレスカメラ

最近、色々な方法でフィルムルックを作ろうとしても「何かが違う…」と感じていた時、ふと家に眠っていた古いミラーレス一眼を思い出しました。

それが、OLYMPUSの「E-PL5」。

発売当時はかなり人気で、僕も飛びついて購入し、しばらく使っていましたが、スマホの進化と共に興味が薄れ、箱にしまったままに。

久々に動画を撮ってみると、そのノイズ感が絶妙。画質も“悪すぎず良すぎない”ちょうどいいラインのレトロさであり、自然を撮影して問題ない。細かいものが多い自然撮影では荒すぎるとちょっとね。

写真も同様で、ノイズが荒すぎず綺麗すぎず、グレインがうっすら見える程度。この感じが、まさに求めていたものでした。

「これだ!」とおもい、この古いカメラで釣り場の風景や魚を撮影することに決めました。

スマホとレトロカメラ、2つの楽しみ方

本物の35mmや16mmフィルムは今や超高額で、釣りに持って行くにはハードルが高すぎます。今ミラーレスカメラにはフィルムグレインエフェクトがかけられるんですけどね、こっちは本物のグレインというか、ノイズですね。

一方、本物のノイズを求めて使う古いデジタルカメラは動作不良や故障も多く、VHS-Cや8mm、DVDカメラといった懐かしい機器も使うのが難しい。特に問題なのがバッテリー。中古で買っても使えないことが多く、同じバッテリーも手に入りにくい。だからこそ最新カメラにグレイン・エフェクトなるものがあるわけです。

その中で、今回再発見した古いミラーレスカメラは、エフェクトではなくナチュラルにノイズがのっているのと同時に、フィルムルックを再現するにはとても優れた存在。なんといい粗さ。

さらに家の中を探してみると、他にも古いカメラやスマホが数台出てきました。スマホとしては使えないものの、カメラとしては程よいノイズ感。ガラケーまでいかない、ちょうど良い古さです。

最後に

スマホが便利で高画質なのは間違いないけれど、あえてノイズを楽しむ釣り映像を作りたい。そう思い、今回は古いカメラを引っ張り出して撮影してみることにしました。

もちろん、基本はスマホ撮影が中心。でも時々、小型のミラーレスをバッグに入れて釣りに行き、レトロな映像を楽しんでみる。

一眼レフでも良いけれど、持ち運びにはやはりコンパクトサイズがベスト。次は中古で古いコンデジやSDカード式のビデオカメラ、DVD式のカメラなども試してみたいと考えています。

壊れやすさや使いにくさもあるけれど、それでもレトロな映像を作る楽しさは代えがたい。今後も少しずつ挑戦していく予定です。

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