アンバサダーXLT SupremeはSFポップカルチャーリール

リール

今回は中古で購入してきたアブガルシアのアンバサダーのについての紹介ですよ。

ただね、普通のアンバサダーじゃない。

むしろ、自分ななんでこんなリールを買ったのか、正直よくわからないんです。

まず、アブガルシアのアンバサダーといえば丸型のベイトリールとして有名ですよ。

僕もアブのリールが欲しいなーと色々見ていて、この間はBF8を買ったんですけど。アンバサダーも良いなとは思ってたんです。

でもやっぱり金がない僕は、そんなに良いアンバサダーは買えないなとは思っていたんですが、色々と調べる内に、なんとも奇妙なリールを見つけてしまったんです。

「なんだこのアンバサダー…丸くないじゃないか

と、しばらく見ている内に、どんどんと気になりだして、スペックなどを調べつつ、メルカリもチェック。

そうするうちに、なんと中古で激安の3000円で購入してしまいました。

【電磁制御】アンバサダーXLTシュプリーム【唸れオートマグ】

動画もあるので文字読むのだるい人はどうぞ。コイルあったまる!

丸くないアンバサダーXLTシュプリームとは?

アブガルシアのアンバサダーの歴史は非常に古いことは知っていました。

調べてみると、アブガルシアがまだアブだった1952年にRecord Ambassadeur 5000という最初のリールを発売。

ソレ以降、現在に至るまで無数の丸型ベイトリールを作り続けており「丸型ベイトといえばアンバサダー」と言われるまでになったのだとか。

レトロな外観で、上品かつシンプルな機能性はカスタマイズも楽であり、上級者やオールドタックルファンを中心に使われていますね。

渓流だと2500Cあたりが人気で、ネットでは使っている人を見たことがありますね。もう改造に何万も掛けたヤバいフルチューニングのアンバサダー。うん、ほんと腹立つ。なんだあの成金タックル。もう本当にコンプレックスが爆発。

とか思ってたんですが、それでもカッコイイのがアンバサダー。

他のハイエンド機より安いのに、デザインのカッコよさがダントツというか

やっぱり丸型リールというのは、車でいう所のポルシェみたいなもんで、クラシックかつクール。

ところが、そんなアンバサダーに妙にガサつかつ雑な感じのやつらがいる。

それがロープロ系な非円形アンバサダー達です。

丸くないアンバサダー登場は1981年頃から91年の間、わずか6年間だけ。

ロープロ機とは言われてますけど、全く握りやすそうではない上、ボディだって重い。

しかもそのデザインがまたひどい。

王室御用達の伝統的な丸型金属ボディを捨て、樹脂ボディを取り入れたあげく、無駄に無骨な外観にSFチックな見た目。

さらにボディはやたら文字だらけで、むしろテキストがない場所がない。

完全に異質。

というか、アンバサダーファンのニーズにまるであっていない異様さ。

そんなロープロな非円形アンバサダーの最後のモデルと言われているのが、僕が購入したXLTシュプリームです。

アンバサダーの黒歴史リール

アンバサダーXLTシュプリームは、アンバサダーの歴史を覗いたら誰もでも「黒歴史」と呼びたくなるリールかもしれません。

実際に僕がネット上で様々なレビューを見た結論でしかありませんが、このリールというか、80年台後半から90年台初頭にかけて発売された非円形アンバサダーは

 

誰がどう見ても人気がない。

 

そもそもこの非円形アンバサダーは、アブガルシアがその方向性を見失っていた時期に作られたリールらしく、デザインはもとより内部機構があまりに意味不明敬遠されているそうなんです。

 

というのも、80年台後半から90年台前半にアブガルシアは、はじめて「マグネットブレーキ」をリールに搭載しようと考えたんです。

アブガルシアはベイトリールの機構について常に最新の技術を取り入れているメーカー。

アンバサーダも世界ではじめて遠心ブレーキを装着したリールだったわけで、マグネットブレーキの開発も積極的だったわけです。

しかし、アブガルシアはなぜかアンバサダーをマグネット化しようと試みたらしい。

その辺りにについて詳しい理由はわかりませんが、おそらくアンバサダーを常に最新のリールとしてアップグレードしていこうと考えていたんでしょうね。

また、ボディに樹脂を使用したモデルを作り出したのもこの頃からで、マッドブラックのボディが多数存在していますが、だからこそ黒歴史でもある。

だいたいアンバサダーのファンは決してそんなものは求めていなかった。

複雑な内部機構なんかアンバサダーらしくない。

しかも樹脂ボディにカクカクデザインなんてもはやアンバサダーではない。

っとうのはさておき、そのデザインの異質さのせいか、このシュプリームを作ったのを最後に、アンバサダーは再び元の丸型に姿を戻しただけでなく、マグネットブレーキすら捨て去り「丸型のアンバサダー」というブランド化路線を走ったわけです。

ただし、その結果現在のアブガルシアにある様々なロープロマグネット機があるので、決して無駄では無かったはずです。

あまりに難解なオートマグ機構

アンバサダーのXLTシュプリームには、この当時最新と言われたオートマグと言われる機能がついています。

そして、このオートマグこそアンバサダーが最も消したい記憶だと僕は思ってる。

これら非円形アンバサダーは、まさにマグネットブレーキの実験機。

アブガルシアは考えられる限りの奇妙なマグネット機構を取り付けていました。

その結果生み出されたオートマグという機能ですが、その仕組みがあまりに意味不明かつ難しい。

まず、通常のマグネットブレーキはダイヤルを調整すると、マグネットがリップスティックみたいに出てきて磁力を変えますよね?

ところがこのオートマグは、ダイヤルを回そうが一切マグネットの位置が変わらない。

正直ぶっ壊れてしまったのかと思ったら、どうやらそうじゃなく、最初っからコレ。

それじゃぁこのダイヤルは何の意味があるのか?

不思議でならないでしょうが、実はこれ、キャスト時に自動的にマグネットがスプールから離れる量を調整するダイヤルなんです。

 

ほら意味わかんないでしょ?

 

もう僕もなんて説明したらいいかわかんないから、もうその辺りは動画で説明しますけど。

キリコ・キュービーがなぜロボットアニメ界最強のキャラなのか説明するのと同じ位難解。もう「死なないから」で終わらせたい!

ともかく、このマグネットブレーキは可変式で、キャストする前は所定の位置にいるけど、投げたときにグリっと回りつつスプールから離れてブレーキを調整する仕組みなんです。

つまり、初速がついている時や、着水前はブレーキを強め、飛んでる最中はブレーキを自動的に弱める仕組みなんですね。

っていうと「ヘーすごー」とか思うじゃないですか。

そんなのサミング全然いらないじゃん?とか。

でもね、この機能

ほとんど機能しないの

正直マグネットが弱すぎなのもあり、それほど上手いこと動かないらしい。ぶっちゃけ遠心のほうが扱いやすいっていう話。

つまり、あんまり意味がない。

むしろそんな高度な技術が80年台にあるわけがないし、ただアブガルシアのチャレンジ精神を褒めてる僕の心のマグネットブレーキのほうが断然使える。

とかいいつつ、若干使った僕の心がバックラしてたんですけどね。

ただ、マグネットを強力なものに変更すると、これがある程度使いものになるとか。

あとは動きが鈍い気がして、これでまともにマグネットが動くのか不安なんで、ぜひ整備したい。

この辺りは後にカスタムしたいと思います。

なんで付けたのフリッピングボタン

つづいてアンバサダーXLTシュプリームにあるもう一つの奇妙な機能が、フリップ専用のフリッピングボタンです。

なに、フリッピングボタンって?

と思うのは当然なんで説明したいんですが、これも本当に難しい。この当時のアブガルシアは何を考えてたんでしょうか。もしかして、やたら難解なSF映画とか見たあとにリール作ったのか?言っとくけど、2001年宇宙の旅のワープシーンに意味なんか無いんだよ!

なんてグチってしまってるんで、この辺りも動画で詳しく説明。

とりあえずテキストで頑張って説明しますが、ようは半クラ状態にする機能程度に知っておいてください。

通常のベイトリールは

クラッチを切る→スプールを抑える→着水前のサミング→ハンドルをまいてクラッチを戻す。

という操作になります。

しかし、このフリッピング機能をオンにすると、クラッチを押したままにしないと、クラッチが戻ってしまうようになる。

つまり。

クラッチを切ったままにする→スプールを抑える→キャスト→クラッチから指を離す。

という操作で終わってしまうもの。

ようは、フリップで手返し良く投げれるようにしつつ、そのまま落パクで食ってこようが、クラッチが元に戻ってくるから即フッキング可能だよ。ていう機能なんでしょうね。

とか思って調べたあと、購入して実際に触ってみると。

本当にあるんですねこれが。

そこでフリッピングボタンをオンにしてみて、クラッチを切ってみると。最後まで押しきれない。

で、指をはなすと、そのままガチン!と音がして、ハンドルが半回転しクラッチ音。

なるほど、面白い機能ですね。

だけど、まった無駄。

正直フリップで投げやすいのは有り難いんだけど、クラッチボタン重すぎてずっと使えないし、キャスト中ずっと押してらんないから。

あと、フリッピング以外でこれやったら危ない。ラインが切れる可能性もあるから普通は使えません。

にしても、また変な機能を付けたものですね。

当時は最新だったとかいいますけど、ツイッターでかつてブラック・アンバサダーを所有してたいたフォロアー様から。

「フリッピング機能あったけど使ってなかった」

と教えてもらいまして

そりゃそうだなと納得した次第です。

多機能=クールだった時代が色濃く反映

XLTには他にも様々な機能がありますが、いずれも当時の最新技術を使っていたようです。

たとえばサムバーでマグネット部分が簡単に取り外せる機能。

今では器具なんて使わず外せるのが普通ですが、当時はXLTや殆ど同じモデルであるLITEなどでしか使われていなかった最新機能だったとか。

ちなみにギア比は1:4.7。

ハイスピードって書いてありますが、当時はこれがハイスピードだったわけで。

さらにウルトラキャストとか言ってますけど、そんなに飛ばないらしい。当時の他の機種に比べたら遠投向きの性能だったらしんですが、マグネットのセッティングがあまりにシビアで、使いこなせた人間が殆ど居ないとか。

また、自重は280gもあるロートル機であり、ぶっちゃけめちゃくちゃ重い。

ただし、発売時の値段は48,000円と超高額。

まさしくハイエンド機だったわけですが、このシルバーエディションは日本限定発売だったという噂もあり、値段もそれなりにしたと思います。

また、当時のアンバサダーのファン達からは色物扱いされてたんですが、そうではないキッズたちはこの近未来ボディに相当やられたらしく、バカみたいに高い値段なのにバイト代叩いて買った人も多かったらしいですね。

普通のアンバサダーには無い古いSF感にやられた

さて、そんなわけで奇妙な機能が満載かつ、けっして使いやすいとは言えないアンバサダーの突然変異。非丸型XLTシュプリーム。

こんな奇妙なリールをなぜ僕がほしかったのかというと、やっぱり懐かしのSF感があるのが一番の理由でしたね。

なんというか、ハイスピウード!とかオートマグ!

みたいな、正直今みたら信じられないほどダサイ言葉がボディにばっちり並んじゃっている所が、僕としてはたまらなく好き。

無駄にハイテクばかり追い求め、機能をいっぱい付けたらカッコいいと思ってるところとか本当に痛いけど、なんかそこが良い。

丸型のボディが妙に鋭角的になっている部分とかが、妙に僕の心をくすぐってくるんですよ。

幼少期に見た様々なSF的な世界感が詰まってる

僕がこのデザインに惹かれてしまう理由について改めて考えてみると、まさに80年台後半から90年台。そして2000年台あたりにキッズだった僕のセンスの根本をなすものが全てつまってるんです。

たとえばこのカクっとしてるのに丸いボディとか、当時見ていたSF映画に出てくる宇宙船みたい。

他にも、ボディ全体に書かれまくたテキスト。

これとか、昔あった80年台変速ギアっぽいというか、あの手の意味不明な「ハイクテク感」を出してくる機械に似てるんですよね。

なんか理由もなく「近未来超カッコイイ」みたいなノリで、新しいものにチャレンジしていくあの時代のポップカルチャーが大体見てとれる。

そんな事を書きながらこのリールに触っている内に、中国語看板満載のスモッグ立ち込める町中に居る。

その内にアンドロイドと人間の違いについてわからなくなって。屋台で天ぷら頼もうとしたら、コイル・バイクに乗ってネオ・TOKYOの街を走る近未来暴走族に鉄パイプでぶん殴られるわ、金田金田うるさいマントのバケモノに吹き飛ばされるわ散々な目にあって、気がついたら宇宙にいて、赤い彗星とかいうストーカーに追われて逃げたサイド7。かと思ったら人工惑星で覆面の親父が「I am your father 」

Noooooo!

とか叫んでたら、ようやく現実に戻ったわけで、自分の手が切り落とされてないのを確認してますが。

そんな感覚が、このリールにはあるのは間違いなくて。

なんか、あの頃見ていた「今考えるとダッサいしクールなもの」の全てが入っているというか。

そんな80年台から90年台にかけての匂いが、このリールからプンプンするんです。

だから僕は、なぜかこのリールに惹かれちゃってるんでしょうね。もうクールっていう言葉がダサい感覚に、ずっと惹かれてるんですよ。

他のアンバサダーには無いダサめのSFノリが強いリール

というわけで、今回はアンバサダーの中でもキワモノ扱いされているXLTについてでした。

市場に出ることも稀なシュプリームのシルバーエディションですが、本来XLTはマッドブラックモデルのほうが多くて、そっちのほうが手に入りやすいです。

もちろん良いリールという評価はできないし、むしろ昔のレバー付き変速ギア自転車をもう一度買って乗ってる気分。そのうちスピードメーター付けてLEDで光らせてやろうか。

なんて話はおいておいて

今後、この懐かしのSFリールをいかにして使うのか頭をなやましながら、このデザインを見つつニヤニヤしていこうと思います。

コメント

  1. ジム村山 より:

    こんにちは。ベイト大好きジム村山です。
    アブの昔のロープロ懐かしく読みました。

    ダイワのミリオネアも太鼓型からはじまって、今は丸型になったけど、昔はマグサーボってロープロファイル型になった時期がありましたね。
    僕が一番はじめに買ったベイトリールがミリオネアのマグサーボだったんですか、これはシマノには内緒ね。

    • αトラウト より:

      ジム村山さん>返信が遅くなってすいません!
      なんか書いたつもりが消えてました。多分寝ぼけてました。

      ダイワのミリオネアのマグサーボ調べたら超カッコイイです。磁力カッコイイデス。
      ジムもマグサーボだったとは、僕も真似してマグサーボ買いたいです!