ここ最近ラパラのルアーを使い倒しておりますが、今回はフローティングジョインテッド・FJ5での渓流に釣行とレビュー&インプレッションになります。
前回はオリジナルフローティングで、続いてのラパラはカウントダウンシリーズ。
と思うのが当然ですが
ここはあえてのグジョイント
しかもフローティングときたもんだ
いったいどうしてフローティングミノーばかり使ってしまうのか、僕にすらわかりません。
しかし、浮くといえばですよ。
僕は幼い頃から様々な場所で浮いてきたわけですよ。
学校、バイト先、会社、飲み会などなど、人が集まれば、その中で確実に、ひたすらに浮いて浮きまくり。
ここまでくると昨今のライフジャケット着用ムーブメントの中ですら、僕だけ着用義務が無い気がしているαトラウトです。みんなつけてる?
というわけで、僕は渓流なんでライフジャケット付けてないんですがね
それでも思うんです
たまには沈みたいって
なんでそんなに沈みたいのかって?
決まってますよ。
集団じゃ常に浮くのに
人生はひたすら沈んでるっていうパラドックスに一人で突っ込むのが辛い。
どういうこと?
僕だけ5次元から人生観測してんの?
考えてもまるで整理できません。
だから、僕は思うんです。
僕だって、きっちりみんなと同じレンジに居たいんです。
サスペンドしていたい
ボトムだって取りたい
なのに、飲み会に連れていかれたら話す相手いなくて一人で飲みつづけるし
合コン行った時には緊張のせいで酔いすぎて全裸になって店から追い出されるし
ここまで浮いているともう何も思わないっていうか。
自分の体がバルサ素材で作られている可能性?
うん、あるって思ってる
むしろそうじゃなかったら辛すぎるって思ってる
と、集団になじめない愚痴はこの辺りにして
αトラウトの生みの親がフィンランドの漁師なのかはさておき、今回も相も変わらず、僕と同じの浮きまくりフローティングミノー。
というか、こいつの場合は「もはやトップ」と言っても良いでしょう。
ラパラのフローティングジョイントを買ってしまった
人生浮きまくりの僕がフローティングミノーにはまるのは、自らを哀れまずに済むからか?
それとも、このフローティングミノーの素晴らしいアクションで、わずかながらの自尊心を取り戻すことができるのか?
そのあたりは行きつけの精神科に今度尋ねるとして、フローティングジョイントの説明です。
すでにお気づきでしょうが、ここ最近僕はラパラのミノーにはまっております。
で、前から気になっていたのが、このFJ5といわれるモデル。
現行のラパラのフローティングジョイントの中では最小サイズであり、僕が好きな小渓流ではギリギリ使うことができる大きさになります。
バルサ製のジョイントミノーなのだけど…
フローティングジョイント(FJ)はラパラらしいバルサ製品のジョイントミノーです。
初登場は1974年。初登場時は9㎝のfj-9のみの販売となりましたが、その後もサイズが増え、僕が持っているFJ-5が2001年に発売されるまでバリエーションを増やしてきました。
ただし、僕が持っているFJ-5だけがバルサ製じゃないんですよ。
これはおもいきり盲点でした。
ラパラの公式サイトを見て「お!バルサなのこれ?」
と思って購入したんですが、実際に手にとってみるとあら不思議。
「・・・あれ、これなんか冷たいし堅いぞ?」
そう、バルサのF5と一緒に持ってみるとすぐにわかる材質の違い。
なんでだ?なんかハスキージャークとおんなじ手触りだけど。
でも公式ではバルサってなってるし
どう言うことかとマニアさんのレビューみたら。この5cmだけプラスチックらしいのね。
だから、先に言っておきたい
というか、叫びたい
だったら書いてよラパラァアア!?
フローティングっていったらバルサだって思うし
公式にバルサって書いてあるの!!!
あやまってよーもーあやまってよー!!!
僕とラウリ・ラパラに謝ってー!!
ねーー!エスコぉおお!!!あやまってよエスコォオ!!
と、勝手にエスコ・ラパラのせいにして怒りをぶつけていたんですが。
すぐさま精神向薬を飲むよう医師から注意されました。
やはり、人間冷静にならなくてはいけませんね。
でも、このプラスチックっていうのは驚きましたよ
ラパラの公式どころか、Amazonの商品紹介にも
「FJ5はプラだよ」
っていう説明がないんですよ。
それどころか
「これはバルサ製だよ」
的な説明しかないんですね。
なんででしょうね
8文字だよ!?たったの7文字なんだけど
公式ってツイッターページしかなかったの?
ただね、もしかしたらですよ?
ラパラ的にはあえて何も説明していない可能性だってあるわけですよ。
ラパラ「ふふ、このFJ5を手にしたジャパニーズは驚くだろうな・・・なんせバルサと思って買ったらプラなんだ、喜ぶはずだ、これぞフィンランド式サプラーイズ!」
とか思いつつ、ニコニコしながらルアーを箱詰めしているんでしょうね。
うんうんわかる、おじさん超わかる。
そんなわけないから
なにがサプライズだってんですよ
プラが欲しけりゃX-rap買ってんだオーイ!!
フィンランド!声届いてる!?
こっちか!こっちに叫べば聞こえるかなオーイ!?
フィンランド語でぇーーー!!
金持ちエスコのクソ野郎ってぇーーー!!
なんていえばいいのオーーーー!?
と、窓をあけて北西に向かって叫んだ結果
閉鎖病棟に閉じ込められそうだったんで逃げてきました。likeカッコーの巣。
だから、これでもう大丈夫ですよ。
2001年からの16年分の皆様の気持ちも込めて思い切り大文字で書いておきました。
そう、狂ってるのは僕らじゃない!
世界のほうがおかしいから!
ちなみに、FJ5以上のサイズはすべてバルサ製となっておりますので、バルサのほうが良い!という方はそちらのほうをお買い求めください。
プラスチック製だけど正直嬉しいところがある
まぁこうして怒りに震えていた僕ですが、そのデザインを見るうちに落ち着きを取り戻したのです。
そう、いかなる薬よりも、やはりラパラのデザインこそ特効薬。
まるっとしたボディに、愛くるしいペイントのアイ。
そこに中途半端なリアル系プリントデザイン。
しかもお値段だってお安い1000円代。
つまり、これぞまさしく僕のジェネリック。
かの寺山修司は「書を捨てよ、街に出よ」と言っておりましたが、まぁ怪しいと思ってました。
本当は「薬を捨てよ、ラパラを買おう」だったんです。
睡眠障害の僕でもこいつを寝る前に飲んだら良い夢見れるよ絶対。
なんてこと言ってたらまたお薬増やされちゃうんですが、本当に良いデザインです。
この愛くるしいデザインに騙されてバルサだと思って買ったんですが、逆にプラでこのデザインってのもアリだと思いましたね。
正直、なんでラパラはX-rapであのデザインを採用したのか疑問でして
ハスキージャークみたいに、ラパラのデザインを崩さずプラのミノー出していいじゃんって感じてたんですよ。
だからハスキージャークが結構好きだったりするんですが、このFJ5はより昔のデザインに忠実ながらのプラ性。これはこれで全然アリです。
それに、プラ製ならではのアドバンテージも当然あります。
同じサイズ感のF5が3gだったのに対して、FJ5は4gとなっているのもプラのおかげ。
というか、FJ5の場合はサイズダウンした時にバルサだと確実に沈んじゃうようなデザインなんで、仕方なくプラにしたってことでしょうし、あんまり軽くされすぎても投げにくくて仕方ないですからね。フローティングで4gあるだけでも文句ありませんよ。
ボディのサイズ感は公式データより大きい
ちなみに、フローティングジョイントの大きさは公式よりも少し長めです。
ジョイント系のミノーはいずれもそうなんですが、公式で5cmって書いてあっても、結局それより大きくなっちゃうんですよね。
でもこの辺りは慣れているので、フィンランドに向かって叫ばなくてもいいかなって。
だってデザインだっていいし、プラだって僕にとってはジェネリック医薬品レベルなの。
でもね、小さい声では言わせて?
これFJ5じゃん?5cmって公式にもあったんですけど
パッケージにも5cmって書いてあるじゃん?
うん、そうだと思うよ?
でもね?
全長調べたら6㎝あったんですね。
5cmのドクターミノーと並べたら明らかに大きいんですね
あ、もうだめ
だめだこれ
窓あけよっと
北西ね・・・こっちか・・・OK
『あのぉおおお!!!!!!
全長調べたら6cmあったんですけどぉおおお!!!
公式サイト書き直してくれませんかぁああ!!!!』
もうここではさすがに医者も何も言ってきません。
嫁も僕に何もいいません
窓の外に、買い物帰りのおばちゃんがカゴを押して歩いていましたが、僕をみながら親指をたて言いました。
老婆「いい弁護士、知ってるよ・・・」
僕「え・・・本当っすか」
老婆「そうじゃよ、そいつはキレもので才能豊か。ただ大学になじめなくてな、インターンで弁護士事務所に入ったんだけどね、それが」
僕「そいつ絶対無免許なんで結構です」
集団訴訟のためフローティングジョイント持って渓流に出向いた
さて、なぜか老婆がネットフィリックスファンで、スーツのファンだったことを知り、日本版のスーツがまじでゴミだという話で盛り上がった僕。
しかし、この怒りが収まらない。
スーツファンならご存知でしょう。
世の中は訴訟こそ最高のトラブル解決法だってことを。
確かにデザインは最高なのですが、このFJ5にまったく騙された怒りを抑えきれない僕
訴訟を起こす決意をしながらFJ5を手に渓流へと向かいました。
しかし、なぜまっすぐ弁護士事務所に出向かなかったのかというと
当然訴訟費用が無いわけですよ。
そのなけなしの費用どころか、このブログで皆様から頂いたAmazonポイントで買ってみたルアーが、まさかのサイズ違い&素材違いときたんです。
しかし現金がまったく無いので
「弁護士って、Amazonポイントで依頼できんのかな・・・」
と調べてみましたが案の定無理。
となれば、渓流でに出向いてFJ5に騙された被害者の会を結成し、集団訴訟で訴訟費用を下げようというスーツで学んだ知識を生かそうとしたんです。
しかし、渓流にいざ出向いてみましょうよ。
人っこ一人いない。
さすが、僕のホームリバーまったくの人気無し!
この寒い時期、しかも朝方なんかに誰も渓流なんか来ないわけで
被害者の会を結成しようと珍しく人に話しかけようと思ったら、これが誰もいないんですね。
人見知りの僕が下手にコミュニケーションを取ろうとするとこれですよ。
で、とりあえず竿先には「このルアーで困ったことありませんか!」というためにFJ5を結びつけてたんですが・・・
これ、ちょっと投げてみようかなって気になってきました。
なんか文句ばっかり言ってたけど、せっかっく買ったルアーだし。
デザインだって悪くない、むしろ好きな部類。
そしてなにより、僕はフローティングのジョイントミノーが好きなんですよ。
好きな理由は色々ありますが、一番は操作次第で色々な動きが演出できる自由度です。
僕が好きなのは、水面付近をクネクネ泳がせ、まるで弱った小魚が悶えているアクション。
その動きがフィッシュイーターには絶大の効果があるのか、バイトを誘発できるし、動かしていてとても楽しい。
そんな理由で以前からドクターミノーのジョイントを使い続けているんですが、新たなジョイントミノーが欲しいと思い、このFJ5を購入したんですよ。
だったら、集団訴訟起こす前に、実際に使ってみよう。
それからでも訴えるのは遅くない。
それに、このFJ5に罪なんてないじゃないですか。
悪いのは全部エスコのせいじゃないですか
と、なぜか未だエスコには厳しい意見を吐きつつ(ほんとは好きだよエスコ)、この渓流でフローティングジョイントを投げることにしたのです。
ラパラのフローティングジョインテッドの種類
後発で唯一のプラルアーであるFJ5を除き、あとは全てバルサ素材となっているラパラのオリジナルフローティング。
1974年に発売されて以来、シーバス、ブラックバスでラパラを愛用する人々から使われ続けてきたアイテムです。
後述するアクションで詳しく述べていますが、ジョイントと浮力をいかしたナチュラルな水面アピールを得意としており、放置するだけでも水流を受けて動くため、トップの必殺ルアーとして使う人も多いです。
何でも有効なFJ7(7cm)
FJ5が渓流と管理釣り場に向いているとしたら、FJ7(9cm)はあらゆるターゲットを相手に使えるサイズだと言えます。
トラウトはもちろんですが、ブラックバスで使われた数のほうが日本では多いルアー。
水面に浮かべて虫パターンで食わせるほか、ほっとけメソッドでも釣れるアイテム。
水面から水面直下のエリアで様々な使い方ができるのとても優秀です。
ブラックバスとシーバスに向いているFJ9~FJ11
FJ9とFJ11はブラックバスとシーバスで一番使われているサイズです。
シーバスの場合はバチ抜けルアーとしての頻度が高く、ブラックバスでは真夏のトップウォーターとして使われているイメージが強いですね。
トラウトでも使うことがあり、ドジョウを食べている大型のブラウン、ニジマス相手に北海道で使われているのを見ます。
高速巻きでも安定して使えるので、ジャークしてブリブリさそってリアクションを狙うなんて方法もアリです。
FJ11はこちら
ソルトウォーター専用のジョインテッド13(13㎝)
ラパラのジョイントモデルの13cmはソルトウォーター専用アイテムになっています。
狙うターゲットはシーバスからヒラメなど様々ですが、ビックフィッシュ専用と言っても良いアイテム。バルサミノーで狙う楽しさを味わえます。
ラパラ(Rapala) ミノー ジョインテッド13cm J13-RH ルアー
渓流ウェイクベイトは面白い
季節はもはや冬。
観測史上初という130年ぶりの遅い雪はエルニーニョ現象のせいで引き起こされているそうなんですが、この渓流にもエルニーニョの熱風が吹き荒れるのか?
もはや寒すぎてフローティングの季節を通り越した渓流の水温を少しでも上げて欲しい。
そんな期待をこめつつ、FJ5を投げつつ釣りあがって行きます。
この川にいるのはヤマメ、そしてニジマス。
特にヤマメはフローティングにもう反応しないどころか、餌すら食わないと思っている時期なので、釣れるかどうかはニジマス次第という感じ。
使うタックルはいつもの鱒レンジャー。
リールは17セドナでPE0.8のセッティングです。
キャストアビリティはやはり高い
このルアー、フローティングジョイントをキャストしてみると、いい感じに飛ばせました。
これはオリフロには無いキャスティング感覚。
やはり4gと3gじゃ投げやすさがまるで違いますね。
これも色々文句言ってたプラ製にしたからこその性能。
ジョイントだからって投げにくいこともなく、けっこういい感じに飛んでいきます。
なるほど、プラだって悪くない。
むしろキャストアビリティに関してはプラのほうがやりやすいと実感します。
ラウリ最後のミノー
投げたあと、すぐあまリールを巻き始める。
すると、クネクネと怪しい動きをしつつ水の上で踊るフローティングジョイントに思わず魅了されます。
良い
思ってたよりぜんぜん良い!
ジョイントがあるおかげでクネクネ動くし、動き方もまぁ良い感じ気キモい
見方によってはドジョウですが、水面で引き波をたてつつ身をよじって流されてくる様子は、まさしく死にかけの小魚です。
そういえば、ラパラって「6㎝」ってそう数がないんですが、このサイズ感はけっこうベストかも。
人間から見ていると、まさに弱った魚に見える動きなんです。
そういえば、以前オリジナルフローティングの記事で、ラウリが弱った小魚をイメージして最初のミノーを作ったと書いたのを思い出します。
確かにF5も十分弱った小魚なのですが、そいつをさらに弱らせたのがFJ5。
それに、このルアーが作られたのは1974年というのも感慨深いものがあります。
僕のラウリの記事をお読みの方はすでに気が付いたでしょうが、ラパラの創始者、ラウリ・ラパラが死んだのも、実は1974年なのです。
ジョイント式のウェイクベイト自体の歴史は古く、ラウリがファーストラパラを完成させるよりも前の1930年代にヘドンのDowagiacやABUのHI-LOなどでその原型が見て取れます。
しかし、それらはビックベイトとしての位置づけが大きいアイテム。
アクションも怪しさがなく、とても弱った小魚には見えません。
そのジョイント機構をラパラのフローティングに搭載したのなら?
そう考えて作らたかはわかりませんが、思わく通りの結果を生んだそのアクションは弱っているというよりも、まさしく死に際の魚に瓜二つ。
まさにラウリがファーストラパラで考えた、弱り切った小魚にトラウトが捕食するイメージの完成形だったはずです。
しかし、そのルアーと同じように死に瀕していたラウリが見れたかは定かではありません。
晩年に至るまで、すべてのルアーのアクションの最終チェックを行っていたラウリですが、彼が死去する1974年に発売されたこのルアーの動きを確かめる体力が残っていたのかは疑問。
カウントダウンを発表してまもなく、息子のカコウが水難事故で死亡。
これにより気力を失ったラウリは、会社の第一線から引退したといいます。
それに、このルアーが発売された頃には、すでに彼自身が死に際に瀕していたはずですしね。
ちなみに公式でラウリ最後の作品と言われるのは、かの有名なシャッドラップ。
その発売はフローティングジョイントが発売され、ラウリが死んでから8年後のことでした。
確かに良いラウリの遺作と言われてバカ売れしたルアーらしいのですが、本当に彼の遺作なのか僕は少し疑っています。ミノーでなく、むしろ新時代のクランクベイトといった佇まいでしたし、バスアングラーに最も有利なルアーという印象です。
また時期的に考えても、制作に携わっていたかは怪しいかもしれない。これは推測ですが、もしかしたら、ラウリがシャッドラップのアイディアをメモに残していたのを、息子たちがバストーナメント用に作り変えたルアーなのかも。(2PACなど、死んだアーティストのデモをmixしレコード会社が音源化するような方法)
ということは、彼にとっての本当に遺作は、もしかしてこのフローティング・ジョイントなのではないか──
そんな事を考えていると、水面で身をよじらしていたフローティングジョイントに襲い掛かる魚が現れました。
突然の出来事で慌ててフッキングしましたが、なんとか間に合った。
よせてみると、このルアーでは出ないと思っていた黒い背中。
もはや越冬に入ろうとしていたヤマメの登場です。
ジョイントフローティングはまだ死ねない
ジョイントフローティングでヤマメが釣れた事に驚いた僕。
そもそもこのミノーは潜航能力がほぼ皆無であり、水面直下を引くのが限界。
そんな状況で淵の底からヤマメを引き出せたのは、当然僕の腕ではなく、このルアーのおかげです。
この時期にウェイクベイトでヤマメが出てくるのか──これは訴訟なんて起こしてる場合じゃない。
さっきまで集団訴訟すら辞さない強気の僕でしたが、ラパラはやはり釣り人の急所を知っている。
どんなに金を積まれようが裁判に持ち込もうと思っていた僕も
魚を積まれた途端に示談成立。
情けない。
しかし、これが釣り人の性質。
どれだけ騙されたと思っても、魚が釣れればメーカーに釣られる
最高にどうしようもないフィッシュイーターなんです。
なんて思いつつ、もう気分はとっくに上々。
水面に魚を引き出せた理由を考えながら、次のポイントへと足取り軽く向かいました。
僕がフローティングのジョイントミノーが好きな理由の二つ目は、デットスローだろうと動いてくれるレスポンスの高さです。
一般的にスレた魚に対して効果的なのですが、渓流では別のメリットも。
例えばこの時期、アップクロスの釣りでは魚がチェイスしきれず、ルアーを見送ることがとても多くなります。
これは寒い時期に限った話でもなく、水温や増水度合い、気温の影響でも発生しやすいと感じているのですが、そんな時こそジョイントフローティングのようなルアーが効きます。
特別水深が深い場所でなければ、とくべつトップだろうがおかまいなし。
上流にキャストし、流れよりわずかに速くリーリング。
すると、それだけでクネクネと怪しげな動きを出してくれるので、魚にアピールできる時間がとても長くなるのです。
おまけにトゥイッチへの反応はミノーの中で一番高く、わずかに竿先を動かしただけでボディをクネらせてくれる。
この性質が、ルアーを追うのを諦めた渓魚にとても効果的で、普通のフローティングよりも多くのバイトチャンスを生み出せると思っています。
それと、ルアーの扱いが下手だろうが釣れるんですね、これが。
ただ巻きでも十分動いてくれるんで、まぁ僕みたいな下手くそには物凄いありがたいんです。
そんな自虐も織り交ぜた考察をしつつ、今度はちょっとだけ深いプールにやってきました。
こういう場所はヤマメの越冬にはもってこい。
もしかしたらニジマスもいるかも…と思いキャスト。
流れに乗せながら、軽くシェイクを入れてあげると、水の上で身をよじらせていきます。
すると、その後ろに黒影が見えました。
流れていくルアーをゆっくりと追ってきたその姿は、金色のニジマス。
サイズはなかなかの良型、ギリギリ50upはあるか?
あまりやる気は無さそうなので、頭の中で「喰え!喰え!」と念じる。
と、ルアーに追いついたと思った瞬間に反転。
いっきに鱒レンジャーがねじ込まれました。
「きたぞFJ5! 訴訟取り下げ和解フィッシュだ!!!」
と叫びながらフッキング。
鱒レンジャーブチ曲げファイトの開始です。
ドラグを使いながら寄せようとするのですが、なかなか来ない。
そこでドラグを占めて一気に寄せようと試みた瞬間、一気にフックアウト。
せっかくの和解フィッシュを見事にバラしてしまいました。
しかし、もう訴訟を起こそうなんて気はありません。
やる気の無いニジマスをしっかりチェイスさせて食わせた実力は本物。
それに、フックもあのサイズには見合わないし、あとで動画を見たらテールの端をつまんで食っただけだっただけ。歯の裏に浅くかかってたのかも。
それでもドラグまで出させたのですから、このルアーは間違いなく釣れる。
だったら今後も使っていこう。
いくら弱弱しく水面を漂っていてようが、このFJ5はまだ死ねないようです。
水面でもがくルアーでチャンスを掴む
というわけで、ラパラのフローティングジョイテッドについてでした。
このルアーはいろいろな場面で活躍していますが、渓流でも十分使えるアイテムですね。
ミノーという位置付けよりも、水面で躍らせるウェイクベイトなんで、トップの釣りを楽しみたい人にはとても良いかも。
ニジマスがヒットした時は、チョンチョンと動かしてルアーがプルプルと震えるようなアクション。もうだめ死んじゃうよFJ5!って助けたくなりましたね。
でも、ラウリ的にはきっと「弱った動きこそチャンスを掴む」って言いそうですね。実際に、こいつは死にそうな魚を演出するのにうってつけの動きを出します。
弱った小魚の動きこそ最高のアクションだと考えたラウリでしたが、彼の人生自体、まさに弱り切った小魚のようにもがいたからこそ、成功のチャンスというというビックフィッシュに捕食されたわけですしね。
だから、こんな発言をしても不思議じゃありませんし、ラウリが死んだ時に生まれたルアーは、彼の思想の集大成だったのかも。
ただ、そんなラウリのように生きたいとは僕は思いません。
そもそも、彼のような野心は僕には無いですし、しょうもない貧乏人ですから。
けれど、クソな日々に喘ぎもがくからこそ、書ける文章や、釣れる楽しみがあるっていうのが、唯一共感できるかも。
あの逃がしたニジマスを釣れたら、それもはっきりするでしょう。
コメント
北海道はもうだいぶ寒そうな感じですが
元気に釣りに行っているようで何よりです
ラパラのルアーサイズに対するアバウトさは
今に始まったことではありません(笑)
他のルアーでも表示サイズより大きいなんてことは
ザラにありますので(;^ω^)
そうそうウッド製のミノープラグをお求めなら
ラパラと同じく北欧のルアーメーカーである
『ニルズマスター』の『インビンジブル』や
『フィンランディア』なんかもオススメです
『フィンランドの無敵艦隊!!』
https://rapalafan7240.blog.fc2.com/blog-entry-1984.html
ある意味、ラパラとは対極のルアーデザインですが
北欧のルアーだけあって、トラウトにも効果的です
ばんぱくさん>はい!なんとか元気に釣りに行っております!
今年は暖冬みたいっすね、なんか雪ぜんぜんつもりませんー
ラパラって結構そのあたりアバウトだったんですねw
そんなにルアーのサイズ感シビアな釣りを元々やるためのアイテムじゃないっすもんね。
そのあたりもふくめてラパラってことっすね
ニルズマスターのインビジビルとフィランディア!
ブログよませてもらったらいいっすね!店頭でも見たことないっす。うーんレア。
これはぜひラパラと比較して投げたいです。みつけたら買ってきますー
ザラポーチの動画のオープニングzilchみたいでオシャレっすね。
恐らくαトラウト氏は私と同年代のお方だと思うのですが、私の場合へドンやアーボガスト、ストームやボマーなんかのオールドスクールなルアーを好む反面、雑誌でしか見た事がないメガバスのルアーに憧れがあったので、敢えて今メガバスルアーのレビューを希望します。
おじさん>コメントありがとうございます!
zilchってなんか聞き覚えあるなと思って調べたらhideのいたあのバンドでしたね!懐かしいっす
メガバスへのあこがれ・・・間違いなく同年代っぽいすねw
ていうことはDOG/POPXが超人気だったあのころでしょうか
あの時はメガバスやばかったですよね。。。売ってなかったすねぇ。。。。
僕はラッキーのサミーをお年玉で買うのが手一杯でしたが、DOGXは店におかれているのを見たことなかったです。
ヘドンは当時ザラを一個だけもってたんですけど、もっと欲しいって思ってましたが極貧で買えずw
あとズイールっすね、釣り具やのカウンターの横にクソ高いのが飾られてて、あとは景品でしか無理みたいな感じでした。
こんどぜひDOGXとかPOPXあたりのレビューやってみたいと思います!
お返事有難うございます。
ラッキークラフトも私の地元にはあまり売ってなかったですね。何故かおばあちゃんと老犬が営む駄菓子屋みたいな釣具屋に売ってました。サミー、ペンシル2、ベビーシャッド辺りはよく釣れましたね。
ズィールも架空のメーカーでしたね。カシワキシゲタカ氏はたまにInstagramで見かけますが、元気そうです。
メガバスは「鬼手仏心」ってキャッチコピーが私の厨二脳にどストライクでしたね。北海道はバスがいないせいか、釣具屋の片隅に格安であったりしますね古いメガバスルアー。タックルベリーなんかでも新品で見かけますね。
比較的最近のルアーですけど、マキッパとかナノヴォラーレとか、是非ダム湖で試してもらいたいです。
おぢさん>ベビーシャッド釣れましたねー
あれでシャッドスゲーってなりましたし、すごいリアルな小魚って感じで感動したのおぼえてます。
ズイールはまじで架空でしたねwあれを使ってる人間が周りにいなかったし、ディスプレイ専用だとずっと思ってました。
ああ、そういえば鬼手仏心って書いてありましたね。あれはキッズにとってたまらないですね。
北海道の釣り具やにたまにバスルアーありますよね、大抵売れずに埃被ってるのを見ます。
ナノヴォラーレは使ってみたいんですよね、機会があればぶんなげてきます!
始めまして、タムシと申します!いつも楽しく拝読させて頂いております!!
私は生まれも育ちも四国は高知県なので、北海道のようなトラウト天国が羨ましいです…αトラウトさんを見習って来年度の渓流はfj5やcdj7を持って行こうと禁漁に喘ぎながら妄想してます~
タムシさん>四国は高知県!四国はいいですね、僕も昔よく行きまして、カツオとウドン食べました。
禁漁期間の苦しみお察しです。こっちは春先ヤマメ禁漁になり、ヤマメが釣りたくて発狂します。
ラパラはいいですね、あれで釣ると楽しんですよね、がんがん妄想していきましょう。
お忙しいところお返事頂き恐縮です。
なんと、四国にお越しになった事があるとは光栄です。
高知は自然しかないので、鬱屈した日々を生き抜くには野蛮に鰹をたたくか釣りしかないです。
こちらは春先に解禁パージですので、それまでは嫁の機嫌で変動する小遣いを必死に握りしめてメルカリで散財致します。
ラパラは本当に素敵です、今年はサツキマス狙いでお遍路さんに負けないくらい寡黙に河原を放浪し結果坊主となり解脱致しましたので来年はラパラでサツキ釣りたいです。下手くそです、助けてラパラさん。
タムシさん>なるほど、鰹をたたいてストレス発散ですねw
いかにお小遣いでタックルをそろえるのか・・・非常に難しいでしょうが検討を祈っています。
そして、ラパラに祈ればきっとラパラは答えてくれるはずです、ともに祈りましょう。
ラウリ・ラパラ!(なんか巨大な光で天がブワっとなる)