メジャークラフトのファインテール・エデン50sと50Hのレビューとインプレの記事になりますよ
これを買ったのは年の初めで、なんかお店をやり始めた時だったし、そもそも渓流で使えるシーズンでもなかった。00
てなわけで、寝かせること数か月。
ようやくのインプレッションってことですね。いや遅い遅い。
ほんと今年はまともに記事を書いてる暇なんて無かったんですけど、ようやく最近暇になってきて・・・いやだめだろ、お店暇なのはダメだろ。お金が無いよ畜生。
ちなみに購入レビューはこちらです
ファインテール・エデン50Hはスーパーヘビーシンキングすぎ
まずは今年の期待の星であるエデンの50Hから。
このミノーは50mm 5.5gというスペックだけに、いわゆるヘビーを超えたスーパーヘビーシンキングミノーってわけです。
近頃渓流ではこの5g以上のミノーが結構売られるようになってきましたね
より深いレンジを効率よく攻略したいとか、幅広い河川を攻略するための遠投性能を考えると、たしかに5gじゃ足りないよ、もうちょい重いの欲しいよってのはある。
そこでやってきたエデンの50H
実際に使ってみたところ、以下の点が優れていると感じました
圧倒的フォール速度と立ち上がりの良さ
まずはフォール速度ですが
これはもう圧倒的です。僕が持っている5g以上6g以下のルアーならエデン50Hが圧勝できるほど沈下速度が速いですね。
そのせいで、相当深くてミノーで落としきれないと諦めそうなところでも、着水即ストーンって感じでボトムに到着。
おまけに立ち上がりもはやく、クイックな平打ちで動いてくれるので、ボトム付近を丁寧に探って魚を引きずり出せると感じました。
でね?
そもそも、5.5gといってもミノーによって沈下速度は様々なんですが、たいていこんな速度で沈まない。
なぜかって、ルアーのエアルームを保持しないと、重くて動かない鉛の塊になるからですよ。
だからボディを太くして、沈下速度も犠牲にするし、リップだって大きくする。
けど、こいつは50mmの扁平ボディというコンパクトさながら、ここまでの沈下速度を持ち、なおかつ高いレスポンスまで実現できている──うーん、これは凄い。
これほど扱いやすいスーパーヘビーシンキングは初めてです。
ぶっ飛び遠投性能とダウンクロスの強さ
さらにこのルアー、とんでもなく飛びます。
他にも似た重量のシンキングミノーを持っていますが、エデン50Hほど飛びはしませんね。
リップの小ささ、ボディのコンパクトさなどが影響し空気抵抗を受けないのも原因?
さらにこいつ、ダウンクロスが絶妙に得意で、50Sより程よくウォブリングが小さいから、多少押しが強い流れでも大丈夫。
ということで、川幅が広く遠投して岩裏を探っていくような釣りではもってこいです。
エデン50Sは過去一番動かしやすいヘビーシンキングミノー
続いて同じ50mmながら4.5gのエデン50s
こちらの使い心地を一言でいえば
「今まで使ってきたヘビーシンキングミノーで一番使ってて楽しい」
でしたね。そうです、これ滅茶苦茶楽しいです。
なにが楽しいかって、ほんとうにアングラーの思い通りに動くことですよ。
まずレスポンスがとてつもなく高い
ワントゥイッチでブルンブルンとヒラウチを繰り返してくれる。
さらにただ巻でもガッチリ動く
アップクロスで投げて巻いてきても、ブリブリにワイドウォブリング。
ラパラのCDEL55とか、jerkソニック55レベルで動くから、ただ巻でも十分釣りになってしまう。
なのに、こいつはフラットサイドのコンパクトなヘビーシンキングミノー。しかも後方重心。
したがって、フォール速度は速い。
けれどもフラッタリングはしっかり出る。
つまり何が言いたいかって
使っていて、まるでストレスが無いってことですよ。
とくに素早くチェックして釣りあがるタイプの僕みたいなアングラーからしたら、これほど使いやすいミノーはない。
遠投性能も高いので、どこでもこのルアーで投げ切れるし、50Hほどとは行かないまでも、かなり深いところもしっかり落とし込める。
というか、一般的な渓流なら50Sのフォール速度のほうが絶対に適切なはず。
さらにこの超ハイレスポンス。
トゥイッチを入れればブリブリ動き、強烈な平打ちでアピールして魚を引き出す。
この扱いやすさは、間違いないく過去一番。
これほど素晴らしい渓流ミノーが出てきたことに正直驚きましたが
そもそも
なんでみんなこのこと教えてくれないの?
なんでこんな良い動きすんの?ねぇなんで?ねぇなんで?
と使いながら憤慨したほどです。
圧倒的弱点「ガラスのリップ」
さて、圧倒的な万能性能を誇るエデンの50sと、ボトム攻略特化の50H
使った感想としては、それはもう素晴らしく、文句のつけようがほぼ無い。
にもかかわらず、さして皆がエデンを押していない理由、それは
リップがものすごい折れるから
でしょうね、そりゃ。
エデンについてSNSで調べてみればすぐわかるでしょうが、使った人の多くが
「なんか知らんけどリップが折れる」
と言っていますね、うんうん。
で、僕のエデンはまだリップは折れてないけれども、まぁ間違いなくそのうち折れるだろうと思ってますよ。
なぜかといえば、このルアーはそもそも凄まじいバランス感覚で成り立っていて
「よく沈む」「良く動く」という、本来なら相反する二つの性能が付与されてます。
それは考えぬかれたボディ形状とか、エアルームの位置だとかもありますが
一番は、このリップが一番の理由だと見ましたよ。
まずこのリップ、サイズは大きくないながら、深い角度がついて、なおかつ薄い。
これがハイレスポンスを生み出し、なおかつフォール速度を失わないエデンの秘密───
───しかし
それが仇となり、このリップの根本の細いところに負荷が集中。
結果的に、ボトムで岩にコンタクトさせ続けると、いつか折れてしまうという、悲惨な結果を生んでしまうと推測しました。
しかし、このリップを太くした場合、恐らくこれほどの使い勝手は生まれない。とくに後方重心のヘビーシンキングじゃまず無理。
そのため、僕はこのミノーを
「なんか零戦とか紫電改みたいなもんなんだろうな」
と思うことにしましたよ。
そう、高い機動性がありながら、機体の脆さが弱点であった、あの戦闘機みたい。
そんなエデンですが、お値段のほうは驚きの800円台。
個人的には、ここまで使い勝手が良いのなら、リップを折れないように使い続ければ、ぶっちゃけ神ミノー。ただし折れなければね。
ファインテール・エデンはリップさえ折れなければ神ミノーである
というわけで、圧倒的ともいえる性能がありながら、それと引き換えにリップ強度が圧倒的に弱いという弱点があるファインテール・エデン。
でも、なんかその「すごい攻撃力あるけど防御はザル」みたいなキャラクターって、昔から結構好きなんで、個性はしっかりあるなと思います。
ただね、リップが折れるってのはミノーとしては致命的。
この高い性能と、値段が800円ってのを考慮すれば、なんとか我慢できるギリギリのレベルって感じですね。これぞピーキーさの極み。違法改造したマシンみたいですよ。
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