今年のヤマメ解禁にあわせて、今季最もよくわからない渓流ミノーである、パームスの「アレキサンドラ・シェード」を使ってきたインプレを書いていこうと思います。
前回は開封レビューという形でしたが、それからようやく今インプレって、そりゃ遅い。
けど、こっちはヤマメの解禁にあわせて使うつもりだったので許してちょうだい?
アレキサンドラ・シェードはパームスが出す謎の渓流ミノー

以前購入した、上下に二つのプラグが接続された謎のジョイントミノー
その名もアレキサンドラ・シェード
パームスは一体なぜこんな不思議なミノーを出してきたのか?その謎を解明しようと思い、ヤマメが解禁となった6月1日に近くの渓流に向かいました。
使ったタックルは鱒レンジャーダークナイトⅡカスタム4.8ft
リールはアルファス AIR TW にPE0.8号とフロロ10lbリーダーの組み合わせです。
ちなみに、シェードを渓流で使うのは今回が初めてではありません。
まだ雪が大量にあった頃に、ためしに泳がせていたので、動き自体はざっと理解したつもり。
でも、魚が明らかに居るシーズンに投入するのは初めてだし、どんなアクションが効果的なのか?てんで理解できておりません。
異常なほどネチネチした動き
動きの特徴は「異常なほどネチネチした動きができる」ってことですね。
ただ、それが一般的な言葉では説明しずらい
レスポンスが良い!とか、そんな単純な言葉じゃないんですよ
もはや既存のミノーと比較できないので、レスポンスがどうこうで言い表せないですね。
水中での動きを見てもらうには、まずこの動画を見てもらうとわかりやすい
トゥイッチを入れると「グゥーン!グネグネン!」
といった具合に、大きく体をひねりながらダートする
同時に、上のプラグがブンブンと左右にふられる。
本体は大きく左右に動くのがメインで、細かな動きは上のプラグが担当している感じ。
そのせいで、見ていると、大きな魚と小さな魚がもつれあって、まるで喧嘩か交尾でもしているように見えるんですよ。
アレキサンドラ・シェードの水中アクションを確認
で、これがシェードの水中アクションです。
ほんと、ミノーっていうか、狂った2匹の魚って感じ。
たがいにもつれあいながら水の中をグチャググチャになりながら泳いでくる、そんなイメージがわいてきます。
だから、レスポンスがどうとか、ヒラ打ちだドウとか、そんな一般的な渓流ミノーの言葉で表現できないんですよ。
これは明らかに、他のミノーとは異質。
開発者の飯田さんも
「スピナーベイトが小魚の群れを意識していた」
「だから、それがミノーでやれないか?と思って作った」
と言っていましたが、まさにこいつはそんな感じのルアーなんですね。
そんなにシャキシャキと動かさなくて良い

使ってみてわかった二つ目のことは、このルアーはシャキシャキと動かして魚を釣るタイプのものでは無いってことです。
普通のミノーはヒラ打ちを重視するので、激しいロッドワークで誘うってのが基本。
ロッドもカーボンのほうが良いし、PEラインを使うほうが良い動きがでる。
しかし、アレキサンドラ・シェードはどうやらその必要がない。
というのも、激しく動かそうにも、そもそも引き抵抗が強すぎるため、ティップが素早く戻ってラインスラッグを作ることができないんです。
さらに、激しく動かさなくても、常にグニャグニャとルアーが動き続けているため、たいして激しいロッドワークを必要としません。
なので、長めのグラスロッドとかが実は最適な気がする。
ロッドの先をポーンポーンとはじいていれば、ルアーは止まることなく動き続けてくれるし、魚が食ってくれる間も生んでくれる。おまけに引き抵抗の重さもグラスが軽減してくれる。
てなわけで、既存の渓流ミノーでいう「カーボン+PEが最適」というのは、このルアーに関しては当てはまらないですね。
ネチネチと移動距離が極端に短い攻めができる

このルアーは、ボディ面積が大きく、なおかつ長いリップが付いている。
そのせいで、移動距離がとにかく抑えられるため、ネチネチとした攻めが可能になります。
アップクロスでは長れが速くとも確実に動くだけでなく、チェイスからバイトへの間がつくりやすい。
さらにクロスさせた時には手前に寄りにくく、対岸を重点的に攻められるという特性があります。
最初はやたらと引き抵抗が重いので、少しストレスがあったんですが、慣れてしまうと魚がバイトしやすい速度を出しやすいので、ヒットに持ち込める率が極端に上がっていきましたね。
フォール速度も使いやすいし、緩めのトゥイッチを連続させていけば、さほどチェイスさせずに食わせることができる。
なるほどなるほど、これは面白いなと、若干中毒性があるルアーですね。
にしても・・・なんだこの特殊な使い心地は
やっぱ変態ミノーだなぁこれ。
正直いって、こいつの使いどころとかまだ理解できてないし、そもそも理解できる気がしない。
けれど、なんとも異質な使い心地で魚を掛けると「これどうなってんの?」ってなる、それが面白い。
普通の渓流ミノーに飽きちゃった人は、ぜひとも使ってみてもらいたい。
というか、使ってもらわないと、僕が言いたいことなんて多分伝わらないですね、むりむり!だって変なんだもんこのルアー!
アレキサンドラ・シェードはやっぱり変態ミノー
てなわけで今回はアレキサンドラ・シェードに関するインプレ記事でした。
いや、そうは言っても僕自身このルアーを完全に理解してないですけど
とにかく面白いですね。
なんか渓流用のミノーって、どれもこれも正直似たり寄ったりで、それぞれのメーカーが特異な個性みたいなのを出してくることって稀なんですけど。
その点、パームスはやっぱり違いますね、こんな変なミノー作って売っちゃって、しかも釣らせちゃうんだから、そういう所やっぱ好きだよ。
まぁ釣れるミノーなんかこの世に一杯あるんだし、そういうのは別に良いよ、なんかもう飽きてきたよ・・・・っていう人にはおすすめ。良くも悪くも、今までのミノーとはまるで別の使い心地に好奇心が満たされることだけは保証します。
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