ラパラから新しく発売されたカウントダウンエリートのインプレッション記事になります。
てなわけで、前回は購入したCDE75をじっくり観察しましたが、もはや見ているだけでお腹がいっぱい。ぶっちゃけ実釣なんかしたくないαトラウトです。やめて!もう傷ついたルアーを見たくないんだ!
まぁね、本当にそれくらい良いルアーなんですよ。
見た目もすごくカッコイイし、バルサだし、ラパラだし、カウントダウンだし。もう使わなくたって言うことなし。はい100点。
それに無くしたら、本当に精神的ダメージがデカすぎる。
だって僕はこの一個しかもって無いんですよ?
金なくて2個買えなかったからね?まじで?
そんなものをロストしたら
まじで明日から仕事できなくなるどころか、鬱すぎて1000年くらい目覚まさないし、目覚めたらコロナで地球が壊滅しているに決まってる。
と、ルアーロストから終末予想にまで一気にたどり着ついた月刊ムーことαトラウトです。
そんな都市伝説を持つラパラの新作、カウントダウンエリートのレビューをしたのが前回。
しかしレビューだけでは足りないし、使い勝手などを紹介するため、ロストの恐怖に怯えながらインプレッションを行ってきました。マジで大変だったよ。
カウントダウンエリートのインプレ動画も作ったよ
今回はカウントダウンエリートのインプレ動画もつくっておきました。
アクションの様子や実釣シーンなども撮影しておいたのでご堪能ください。
カウントダウンエリートを持って今年初の本流へ
というわけで向かったのはウチの近所のド本流。
例年なら、まだ氷が張っていてルアーすら投げれない場所ですが、今年の北海道は雪が異常なほど少なく、3月上旬だっていうのに水が見えています。自然の中で遊ぶ人間にとっては、地球温暖化の影響は簡単にわかってしまいますね。カウントダウンエリートをなくさなくても、地球最後の日は近いかもしれません。
しかし、そのおかげでこんなに早く渓流で釣りができるのだから、デメリットばかりでもない。
と自分に言い聞かせつつ、林と雪をかき分け、ようやく入渓。
水量は上がりつつあるけど、氷がまだあるから、川岸はかなり高くなっている。
いつもウェーディングばかりしてるから、足場が高い所での釣りは苦手です。
けど、まだまだ魚は釣れないだろうし、どうせランディングのトラブルとかは無いはず。ていうか時間もないし、とりあえず小一時間カウントダウンエリートを投げてみましょう。
ちなみに購入レビュー&解説動画については前回の記事にて紹介しています
カウントダウンエリートのインプレッション開始
1965年。世界中を驚かせたシンキングミノーの傑作、カウントダウンシリーズ。
シンキングミノーの重要性にいち早く気が付いたラウリ・ラパラが生み出したバルサミノーであり、もはや説明するまでもない、生きる伝説的なルアーです。
カウントダウンシリーズはルアーフィッシング聡明期を支えた重要なルアーであり、30代のアングラーは大半が神とあがめるミラクル・ジムこと村田基も、人生で初めて使いバスを釣ったルアーはカウントダウンだと公言していますね。
それから55年。
生きる伝説ともいうべきカウントダウンシリーその設計を1から見直し、現代の釣りでも通用する最新のバルサミノーに変貌させようという計画のもと生まれたルアー。
───それが、カウントダウンエリート。
当時は不可能だった技術と素材を使いカウントダウンをアップデートした上で「クラシックとはまるで別のルアー」になってるそうですよ。
まぁ見ただけで「いやもう、これはカウントダウンなのか・・・?」と疑うような外見でしたが、動きのほうも別ものなのか気になりすぎて、氷がまだ解け切らない本流で雪の中キャストをしてきました。
カウントダウンエリートのアクションはローリング系だった
新に登場したカウントダウンは、ローリング系のカウントダウンとなっています。
まさか、いやいや、あのカウトダウンがローリングするわけ無いじゃない
とお思いの人は一回使ってみてください、マジでローリングします。
以前のカウントダウンが頭を大きく振るウォブリングだったんですが、エリートは違うんですよね。
おそらくウェイト位置の変化、浮力の増加、リップの小型化などが影響してるんでしょうが、これは見た目以上に驚いた部分でした。
フラッタリングが追加された
今回はローリングアクションと同時に、フォール時のフラッテリング(左右の揺れ)が追加されたのも驚きましたね。
低重心化と扁平気味のボディにより、着水と同時にフラッタリングが開始され、フォール中に明滅運動を繰り返してくれます。
これにより、フォール中にも魚にアピールができるので、リフト&フォールが主な武器となるカウントダウンには強力な武器が追加されたことになります。
立ち上がりが早くなっている
続いて立ち上がりですが、これも以前のカウントダウンより明らかに速くなっています。
リップは小さくなったものの、フォール中にフラッタリングが入っており、アクションもローリング系。
つまり、どちらも左右に揺れる動き。
フォールでフラッタリングがはじまれば、そこからリフトに切り替えた時に、アクションの切り替え無くスムーズに動き出すわけです。
以前のカウントダウンはどうしても立ち上がりが遅く、ロッドを煽らなければフォール後の動き出しに不安がのこりましたが、エリートはさほど心配する必要がなさそうです。
スローリトリーブでもアピールできる
さらにローリング系アクションになったカウントダウンエリートは、スローリトリーブでもアピールができるようになりました。
スローに引いてくると、体をゆらしならがチラチラとローリングする動きを見せてくれるため、なにか漂っている小魚みたいに見えますね。
もちろんファストリトリーブでブリブリ明滅させるのも良いんですが、個人的にはスローリトリーブ時の細かな明滅アクションがスレた魚にすごい効きそうです。
カウントダウンエリートを持って雪の本流でインプレッション
アクションの確認が終わり、いよいよカウントダウンエリートのインプレの本番です。
もはや以前のカウントダウンの面影を残していない後継機のエリートは、いったいどんな使い勝手なのか?
おそらく、このエリートのメインフィールドになるだろう本流河川で、キャスティングからリトリーブ、ロッドワークなどを含めた使い勝手を調べてきました。
【ちなみに今回テストに使ったタックルは以下の通り】
ロッド:トラパラ ネイティブ 702MLX
リール:ダイワ 20レブロスLT 2500D
ライン:12lb ナイロン
僕が10g未満のルアーを本流で投げる時に使っているトラウト用のタックルセッティングです。
トラパラにレブロスに安物の海平ラインですから、当然もっと良いモノ使えば飛距離は出ると思いますから、一応最低このレベルだよっていうレポートになりますね。
カウントダウンエリートの飛距離は20%アップなのか?
カウトダウンエリートはキャスティング性能に重きを置いたバルサミノーらしい。
だったら、まずは飛距離計測だってことで、対岸に向かってルアーを投げてみました。
結果、カウントダウンエリートの飛距離はおよそ26m程度。
3回か投げてみましたが、一番飛んで30mという時があり、最低は24m
リールの最大巻取り量での計測なんでバラつきは当然として、かなり飛んでるなという印象でした。
旧カウントダウンは21mだった
では、古いカウントダウンはどの程度飛ぶのか?
てなわけで、ほぼ同じサイズの頂きものCD7を使い飛距離を計測したところ、同じセッティングで21メートルほどでした。
そう考えると、カウントダウンエリートは確かに20%ほどは飛距離が伸びている感じがしましたね。
ちなみに実釣時と同じく、鋭くキャストして、着水手前でサミング(フェザリング)を行い、余計なラインを出さないという方法を使っていたので、飛距離重視の投げ方ではありません。
カウントダウンエリートは引き重りが極端に少なくなった
キャスト後、リールを巻き始めてすぐ気が付いたのは、引き重りの少なさです。
以前のカウントダウンならとっくにロッドに重みとルアーが首をふる振動が伝わっていたはず。
なのに、カウントダウンエリートは拍子抜けする位に引き重りがなく、軽く操作できるんです。
この手ごたえの違いから、もはやまったく別のルアーを操っている感覚を覚えましたね。
しかもここは本流の中であり、流心に向かってキャストしているわけですよ。
これだけ軽く巻けるなら、かなり流れの速いところでダウンクロスを仕掛ける時にも使い勝手がいいですね。
リフト&フォールのドリフトがやばすぎる
うん、いいぞこれ、すごい使いやすい。
以前のモデルならストレスを感じる流れの中でも、こんなに軽く巻けるとは。
こりゃすごいバルサミノーを作ったもんだと感心しながらキャストを繰り返していました。
それからリフト&フォールをしながら動かすと、なんとも良い感じに流れに沿ってボトムを攻めていける。
とくにフラッタリングが良い。
フォール中にも明滅運動をしてくれるから、見るからに魚を誘い続けてくれている。
これなら食わない魚は居ないだろって位の動きです。
カウントダウンエリートのただ巻きで釣れてしまった
とりあえず今回はアクションのみをチェックするためにやってきたんで、釣る気はさほどなかったんですよね。
とはいえ、このインプレが実は今年初の釣りでして。
そんなもん、ただ投げるだけすまないわけですよ。
いやいや先っぽだけでいいからなんて、久々のプレイで我慢できるわけないんですよ。
だから、結局1時間で終わるはずの釣りが、1時間をすぎても終わらない。
それどこか、ポイントまで微妙に変えて投げてしまっている。
いかん、これはいかん。
さっさと切り上げ無ければと思いながらも、居ないだろう居ないだろうと思いながらも、なぜか投げてしまうカウントダウンエリート。
さすがにここに魚は居ない。
もういい加減切り上げて、さっさと家に帰らないと嫁に怒られる。
と思い、最後の一投げをしたんですが、もうこれ十数回目ですからね。ほんとうにダメな男ですよ。
そんな自己嫌悪と焦燥感で複雑な気持ちになっていたせいか、キャストしたあとにアクションを付けるのをわすれ、ただ巻きしつつ、ゆっくりとドリフト。
すると、いきなり竿先が絞られる。
無意識にロッドを煽ると、ロッドに伝わる生命観
そこではじめて釣れたことに気が付きましたね。
本当に何も考えてなかったから、内心慌てまくり。しかも結構良いサイズらしい。
とにかく掛けたらヤルしかない。
流心の下に入ろうとする魚を浮かせ、流れの上を滑らせて岸際によせる。
それから高い足場に苦戦しつつ、なんとかランディング。
釣れたのはアメマス。
この時期にぴったりの魚がカウントダウンエリートをがっちり咥えていました。
結構無茶なやりとりをしてランディングしたので、ルアーの強度が不安でしたが、アイのゆがみなど一切なし。
さすがステンレスプレートのアイを持つルアー。
カウントダウンエリートは異次元のバルサミノー
釣る気は無かったものの、運よく釣果まで上げられた今回のインプレ。
その結果を一言でいうなら
「異次元のバルサミノー」でしたね。
何が違うのかって、バルサとは思えない強度、飛距離、キレのいいアクションというトータルバランスの高さですよ。
ここまで安定して使えるバルサミノーなんてあるんですかね、ジャークソニックかと思ったんですけどガチで。
てな位、バルサの限界を超えようとしているルアー・・・ていうかもう超えてる気がします。
というか凄いですね、バルサでここまでやるの?っていうレベルでして。
バルサなのにインジェクションのコストパフォーマンスすら凌駕してくるお値段1600円とかヤバすぎです。さすが世界のラパラは違います。
で、今後はclassicのカウントダウンとカウントダウンエリートの両方が販売されるんで、僕らは同じカウントダウンでも選択肢が増えたわけですね(あ・・・アバシもね)
新旧どちらが良いかって言われたら、そりゃ河川での使い勝手はカウントダウンエリートに軍配が上がるのは間違いないけど、それ以外ならclassicのアクションが効果的な場面も結構あるし悩みどころ。
もしカウントダウンエリートを買った人は、これを機に古い方のカウントダウンも試してもらいたいですね。見た目も血がければ、アクションがまったく違うルアーだし、こっちも面白いんで、ぜひ新旧二つのラパラでフィールドを攻めてもらいたいです。
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