今回はラパラのCD5、ようはカウントダウンシリーズの5㎝だけについて語るという非常にマニアックな記事になります。
ラパラのルアーといえば色々とありますが、僕が行く渓流ルアーフィッシングで良く使われるのが5㎝以下のモデルです。
で、僕が良く使うのはCD3、F5、CD5の3種類。
でまぁCD3もF5についても書いてきたのに、なぜかCD5については書いてなかった。
ていうか、ぶっちゃけラパラのカウントダウンシリーズでは5㎝はあまりになんというか
「いや、別に語る必要もない気がするわこれ」
と思っていて、ブログで書こうって気すら起きなかった。それくらいの名作。
いうなれば、いまさらタイタニックの話をしたりだとか
スターウォーズの話をするとか、そういうレベル。
いやいやもう聞き飽きたから。もう映画見なくても内容わかるから。
っていう感じでしたね。
ですが、なんか最近ちょっとCD5について語ってみようかなって気になったので、ふとした休憩時間を利用して今一度この名作ルアーについて振り返ってみようと思います。
ラパラのCD5とは永久の定番ミノー
CD5とは、ラパラ伝統のカウントダウンシリーズの5㎝モデルです。
カウントダウンシリーズについてはいずれ詳しく記事を出そうと思いますが、今回はこのCD5だけ。
いや5だけって、おまそんな記事とか書けるの?とか思うじゃないですか?
ですがね、僕にとってはCD5はまぁ色々と書くことが多々あるアイテムでして
それだけでブログ一個作ろうか、専門のYouTubeをやろうかなどと思ったレベルですハイマジで。
でまぁそんなこと言ってたら何時もどおり記事が長くなるのでささっと概要から説明しておきましょう。
全長5㎝のラパラ伝統のシンキングミノー
全長5㎝の小さなボディに5gのウェイトを詰め込んだバルサ製シンキングミノー
CD5のスペックを見ると、今では完璧なヘビーシンキングミノーといわれるジャンルなんですが、実際はそうではありません。
というか、カウントダウンが出た当初はヘビーとか関係なかったというか。
そもそもね?
このルアーが出たのは60年代なわけですよ。
それから今までずっと形も重量も変わってないわけだから、いまさらこのルアーをヘビーシンキングとかファストシンキングとかに分類するのはおかしな話ですよね。
さらにいえば、最近の小型プラグの5gと、CD5の5gではキャスタビリティもフォール速度も全然違うんです。
現代の5㎝5gの小型ミノーというのは、そりゃもう完全に「ヘビーシンキング」っていう名前が付けられるレベルでフォールが速い。それこそストーンと落ちてきますよ。
でも、CD5の場合はそこまで速くない。そもそもバルサのボディ面積が結構あるまるっこい形(これがカワイイ)をしているものだから、浮力が高い。だからそこまで沈みません。フォールだけでいったらシンキングです普通に。
そしてキャストについても、現代のヘビーシンキングほど飛びません。
だからどうしてもこいつを「ヘビーシンキング」と呼ぶのは如何なものかと思ってます。僕的には普通のシンキングだと思ってもらったほうが誤解が無いと思います。
なので、渓流で使うっていう人は、これでボトムをしっかり取れるとか無いです。
ただ、ベイトフィネスで使う分にはかなり扱いやすいです。なんせ5gありますからね。
飛ばないとはいうけれど、初速で十分にスプールを回転させられるんで、キャストはかなりやりやすいですよ。
ラパラのCD5はライトゲームでとりあえず巻く
このルアーの使い方は至って単純。
なげて、ただ巻く。基本はそれですね。
とにかくただ巻きで良く動き、どんな速度でも確実に動く。
ということを考えて作られたシンキングミノーなんですね。
でもね?
いや、なんでそんなただ巻き特化型?
って最初僕は普通に思っちゃったんですよ。
だって、シンキングミノーってそこまでただ巻きだけするもんじゃないし、トゥイッチをさせたり、ジャークをさせた時のダートでも釣れるルアーのほうが良いに決まってる。
なのに、このルアーはトゥイッチをしてもあまりダートしないし、ジャークさせても左右に飛ぶような動きなんか無し。
とにかくというか、ひたすら安定しちゃってる。ちっとも不安定にならないんです。
その理由は、カウントダウンシリーズというのは、最初はトローリングのために作られたからなんですね。
そういう特徴があるため、トゥイッチとかジャークとかで釣るよりも、まずは巻いてみる。
そうすると、5gもあるのに低速でも動いてくれるのがわかってくる。
で、さらに流れが速い場所。たとえば渓流の流心にルアーを通してみて動きをみると、驚くことにまるで水面から飛び出す気配がないんですよね。
それでいてウォブリングの波動は大きくて、小さくてもしっかり水を押す感じ。
だからアピール力もあって魚を引きつける魅力が詰まってます。
CD5は安定性を生かしたアクションが効果的
それじゃぁCD5の使い方に関してですが、まぁとりあえずただ巻きが基本だと言ったのは前述のとおりです。
でも、だからといって他の使い方が無いわけじゃありません。
使うエリアにもよりますが、トゥイッチを織り交ぜたリトリーブや、リフト&フォールなんかも効果的です。
トゥイッチを織り交ぜたリトリーブ
北海道でラパラが人気なのは、元々トラウト用のルアーだから。
とくにニジマス釣りでは効果があると書きましたが、やはり激しい流れの中でも規則的な動きを繰り返せるCD5は食いつきが良いですね。
で、僕はただのノーマルリトリーブではなくて、トゥイッチで誘いや食わせの間を作ります。
べつに普通にパン!とトゥイッチを入れてもこいつはあまり動かないので、あくまで動きを少し不規則にしてやる感じがベスト。
リトリーブをしている最中に、ただロッドを軽く煽ってやる感じ。スラッグも出さないでいいですね。
これをやると、安定感のある動きの中に、フラっとした間が出来るようになり、後ろを追ってきたニジマスが食うチャンスが増えます。
急激なリフトとフォールでスイッチを入れる
ノーマルのリトリーブが得意なCD5ですが、それだけじゃ食わない状況や魚というのもいます。
たとえば渓流で上流に向かって投げる場合、ただ巻きだとあっという間に手前にやってきてしまうし、ヤマメやイワナは釣りにくかったりします。
で、そんな時に釣果を上げれるのがリフト&フォールです。
ただ、普通にリフトして、普通に落とすような動きではなくて。
シュバ!っと急激に、短くリフトして、ロッドティップを戻し、再び素早くロッドを煽るという動作の繰り返しですね。
ようは上向きにショートジャークを繰り返すような感じなんですが、これがまぁ釣れる。リフトもフォールも安定した姿勢で動いてくれるので、
アップクロスでカウントダウンを使う時にはこの動きが効果的で、ボトムについている魚にアピールもしやすいです。
で、大体フォールしている間に食ってくるので、気をぬかないようにしましょう。
CD5にはヘビーシンキングモデルのアバシがある
CD5はヘビーシンキングじゃないと最初に言いました。
というのも、CD5にはちゃんとヘビーシンキングモデルが存在するからなんですよ。
それは「カウントダウンアバシ」というシリーズで、バルサ材ではなく重く硬いアバシウッドを使ったモデルです。
サイズは同じながら重量が6gに増加。さらにボディも硬くなっているので、より大物にも対応できるタイプになってます。
僕はこのCD5のアバシが結構好きで、遠投が効くのと、よりボトムを攻めやすい特徴があるため、河川でのドリフトで良く使ってますね。
ただ、ただ巻きでの泳ぎまでも硬くなっているんで、流れの中でもない限りノーマルリトリーブはあまり使い勝手が良くありません。
止水で使う場合はリフト&フォールをメインにすると言いですね。
ラパラCD5のデメリットは時代の移り変わりを表す
ラパラのCD5の使い方やメリットについて書いてきましたが、当然ながらデメリットもある。
というべきか、やはり60年代に登場してきたルアー。
それが今まで売り続けられていること自体奇跡ですから、そのルアーに対して単純に「デメリット」という言葉で片づけるのはおかしいですね。
だから、正しくは時代による変化というべきか
現代のフィールドに合わない所はかなりあるので、その点についてもきちんと書いておきましょう。
飛距離がでない
昔はカウントダウンでもまったく持って良かった。
といのは、それよりも飛ばないオリジナルフローティングが滅茶苦茶売れていた時代ですから、ルアーに対して皆それほど飛距離を求めていなかった。
想像するには
「まぁこんなもんだろ」
という感覚というか
例えば、インターネットを使い始めた僕らがダイヤルアップ回線で56Kbps
それで一つのサイトを開くのに5分くらい掛けていたような感覚。
ていってもオッサンしかわからないだろうけどね。
で、それから光どころか5Gになって動画も音楽もゲームも高速ダウンロードが可能になりましたが、これはルアーの飛距離にも同じというか
重心移動システム。空気の抵抗を減らす細いフォルム。飛行姿勢の安定化などにより、カウントダウンより飛ぶルアーが当然出てきてる。ていうか、出てこなきゃおかしいでしょ。こいつ60年前のルアーなんですよ?
だから、飛ばないのは当然なんですよ。
それ込みでCD5だと思っているのは、当然僕だけじゃないです。
フォール速度の遅さとフラッタリングの少なさ
現代の5gのシンキングミノーはフォールが速いうえ、フラッタリングを行うのが普通です。
フラッタリングというのは、シンキングミノーがフォールしているあいだにヒラヒラと動くアレ。
これがあるのと無いのでは、魚を引き寄せる力がまるで変ってくることが分かっている現代では、ほぼ全てのシンキングミノーがフラッタリングを起こすように作られています。
しかし、CD5にはそんなものは無いんですよね。
だからフォール中に誘えるということがあまり無い。
そしてフォール速度の遅さもある。
現代の5㎝5gの小型ミノーは、もう普通にストーンって落ちていきます。
これって、結局深いレンジまで探れるほうが有利だってのが解ってきたからですね、まぁ時代ってやつですよ。進化進化。
その進化がはじまる前のカウントダウンは、そりゃ沈むのも遅ければフラッタリングも大してない。
ただし、これをアバシだけは乗り越えているし、ボトム狙いの釣りでかなり釣果をあげてるんで、ぜひアバシのほうも買って試してもらえたら嬉しいですね。
ラパラのCD5を使うとなんか楽しいからおすすめ
CD5は未だ現役のレトロなシンキングミノー。
だから他のミノーとは似ても似つかないズングリした丸いボディに、なんか丸い窪みのリップが付いてたりと、今じゃかなり異質なルアーになりました。
でまぁ僕も、「CD5じゃ釣れないなーここはー」って思う所は沢山あるんですけど、それでもこいつを投げちゃうのって。
やっぱりCD5で釣れると凄い楽しいんですよね。
これはラパラのルアー全般に言えることだけど、なんか楽しいんですよねラパラは。
他のルアーだったら味わえない満足感というか、CD5で釣れる魚と、他のシンキングで釣れる魚とだやっぱりなんか違ったりする。
それはルアーの見た目だったり色々な要因が絡んでいるでしょうが、やっぱり60年以上前のバルサのミノーで釣れたっていうのが大きいのかもしれません。
だから、釣りを楽しみたい人はCD5はかなりおすすめ。
他の人からしたら「永遠のスタンダード」だったり「未だ他のミノーが追い付けない伝説のルアー」だたりするかもしれませんが。うん、僕は楽しいからこれを使ってますよ。
それにぶっちゃけ、釣果だけ欲しい時は、CD5なんか使わなくても僕は全然良んですよ。
他にも飛ぶミノー、トゥイッチじゃジャークが得意なミノーなどなど、その場面に特化したルアーなんて現代じゃ幾らでもありますから。
で、これを投げる時は釣り楽しんでるっていう証拠みたいなもんですよ。
釣急いでないっていうか。
ラパラのCD5でいくかーっていうのは、僕にとって釣りを楽しむぞーっていうのと同義。
とにかく釣れるルアーが欲しいんじゃなくて、釣りを楽しめるルアーが欲しい。
そう思ってるからこそ、CD5をずっと投げてますよ。
コメント
CD1のインプレをしてください!
お願いします!
ありがとうございます
そのうちやらせていただきます