ファーストフィッシュ。
それはあらゆる意味ではじめの一匹を指す言葉。
釣り場に言ってはじめての魚。生まれてはじめて釣った魚。大統領就任後のオバマが釣ったマスもファーストフィッシュに違いはない。
では、僕にとってはどうか?
今回のタイトルにもなっているファーストフィッシュは、今年初のトラウトという意味。年始のナイトフィッシング以来、一度たりとも釣りにいけずルアー作りやらレビュー記事やらを書き続けながら耐え抜いてきたαトラウトです。
苦節3か月。
釣りに行けない鬱憤を全てルアー制作に改造、そしてこのブログにつぎ込み続けた結果、なぜかアクセス数がアップしてきたり、皆様のおかげで収益も増え、少ないながらも新しいルアーも購入しレビュー記事を追加できたりしました。
しかし、釣りにいかない釣りサイトなどに意味はない
αトラウトは待っていた。極寒の冬を乗り越え、貧しさに耐え、永年と待ち続けた今。
道北の厳しい寒さを超えて迎えた春。
雪解けの音、この良き日。
そんな台詞を生徒一同で合唱していたあの頃を思い出すかのような卒業シーズンまっただ中ですが、卒業なんてしている場合ではない。
ここだ。
もうここで行くしかない。
長い間トラウトを釣りにいけなかったその鬱憤が溜まりに溜まった今日、河川へのルートが開けたのと同時に僕の欲求も一気に開放されました。
30分の釣りに賭ける
土曜の朝、買い出しに出かけるこの日、妻と一緒に一週間分の食材を選んでいました。
しかし、心はすでにココにあらず。
なぜなら、イオンに向かう道中に通った自分のホームリバーの1つである河川が明らかに海氷していたのです。
「ねぇ夕飯何にする?」
「そうだね、ニジマスかな」
「はぁ?」
だめだ、落ち着け自分、さすがにイオンでニジマスは売っていない。
「ごめん、ニジマスじゃなくて、サーモンにしようサーモン」
「じゃぁ珍しくオサシミにするの?」
「そうそうこうこの時期は食い気が凄いから本当に、ミノーイング一発どっぱんでガッツリドンならまじで最高だわ」
「はぁ?」
落ち着け、落ち着くんだ自分。
まず擬音おおすぎだし夕飯とミノーイングの関連性は今だ解氷していない。むしろ永久凍土レベルで解けない。音一つ聞こえない極寒の大地並みに寒いだけだ。
この時、僕の頭の中ではすでに釣りにいくことが決定した。
理由は明らか、ただのストレス。欲求不満。性欲や睡眠欲、食欲すらも量がした圧倒的原始的原理。あらがうのは不可能だった。
しかしこの日、午後には妻と一緒に出かける予定がある。
約束はやぶれない。常に妻が優先。釣りが妻を超えた時にバランスは崩壊詩、数々の釣りキチたちが辿った奈落の底へと向かうだろう。
それだけは避けたい。
だが、釣りには行きたい。
そう考えた結果行きついたのは、昼食後から出かけるまでの間の40分を釣りに使うということだ。
しかし、実質釣りができるのは移動時間を抜いた30分の勝負となる。
これで釣れると普通は思えないが、今回行くポイントは大物が入っていれば超短時間で釣り上げることが可能な場所である。
やるしかない。
僕は半額のニシンを握りしめながら、あのポイントに潜んでいるだろう春の荒食い中のトラウトに思いをめぐらしていた。
30分釣行開始
帰宅、そして昼食。
ここまでは冷静だった。
いや、冷静に努めようと思っていた。
しかし、ご飯を食べ終えたあと、もはや限界に達していた。
なので、そこからどのように釣り場に向かったのか記憶が薄い。もしかしたら釣りの欲求が産んだ亜空間を移動していた可能性もある。
つまり、冷静ではない。
勢い。
とてつもない勢いで僕は釣り場に向かったのだ。
そして叫んでいた。
誰に聞かせるわけもなく、僕は大声で叫んでいた。
うぉおおおおおおおおおおお!!
(釣り場到着)
おりゃぁああああああああああああああああ!!!
(ルアーセッット)
どぉおりゃぁあああああ!!!!
(キャスティング)
ぬぉおおおおおおおおおおおおおおお!!!!
(トゥイッチ)
ッフィイィイイイイイイイイイィイッッシュゥウウウウウウウウウ!!
(フッキング)
ハイドォオオオオオオオオオオオオンン!!!!!
ラパラァアア!!!!ラパラァアアア!!!!!
テッシュウゥウウウウウウ!!!!!
(帰宅)
完!!!
いや勢いあまりすぎだから
すいません、今日の記憶をリアルに再現しすぎたあまりに僕の脳内の再現となってしまいました。
そこで詳しく説明するため、時間を遡ることにしましょう。
まずこちら、勢いあまってやってきた現場です。
ここは僕が初めて釣りをした場所で、去年偶然にも春先に50upをクルセイダーでキャッチした場所。
魚が居るのは奥の落ち込みから手前側のプールになっている部分。
魚のサイズが手前は小さく、奥になるほど巨大化。一番大きいのは渦をまく水の底にいるはず。
そこで、まずは手前側からミノーでせめていくことに。
選んだのはラパラのXrapcountdown5です。
このルアーはトゥイッチもリトリーブも大きめで派手。
カラーもホワイとピンクということで派手。
つまり一撃でアピールしまくり速攻でやる気のある魚を釣る作戦。
名づけて「オペレーション・イキリトゥイッチ」
これで速攻で勝負を付けてやろうと思ったのです。
オペレーションイキリトゥイッチてナニ
説明しましょう。
イキリトゥイッチとは、僕が名付けたトゥイッチの方法。
ルアーを休めるのはわずか。ロッドはひたすら下構え。
そのまま一定層をひたすらトゥイッチしまくる。
その姿は自尊心を満たすためにイキリまくるオタクのよう。
「あ、僕キレさせたらまじこわいよ?」
的なイキリかたでひたすらオラつくスタイル。
これぞイキリトゥイッチ。
攻撃的なやつほどイキったやつは許せない。
まるでツイッターでクソリプを送りまくるかのように、一気にトラウトが食らいついてくるという戦法です。
そしてキャスト。
トゥイッチ連続。
以前、ラパラカウントダウン5に対して「老害オツw」と発言したことから危険視されているラパラの暴れん坊、Xrap5がイキリまくります。
すると、そこに一気にトラウトが。
「イキリクソオタが調子のってんじゃないぞ」
とばかりにがっつりフッキング。もうオートフッキング状態。
「あ、掛かった」
と思った時には一気に反転ダッシュ。落ち込みへと突っ走ろうとします。
そのパワーたるや凄まじく、閉めてたはずのアブのドラグがジリジリ出される。
うそ?結構固めに設定してるよこっちは。しかもここプールだよ?
というまにとにかく走る。
ドラグがまたジリジリ出されていくが、ストップ。
チャンス到来。
もう一気に巻き上げたるぜと思いリールを回す。
が、あれ、なにこれ死ぬほど軽い。
あれバレた?これバレたんじゃね?
と思いリールを回しまくるがやっぱり軽い。
かと思いきや、水面を超高速でこちらに向かう物体。
そう、リールを巻く速度よりも早くトラウトがダッシュでこっちに向かっていたのだった。
速すぎぃ!
大船魚雷かよぉぉお。
というまに、ようやくリールの巻取りが追いついたあと、お魚さんのダッシュを利用したオートランディング状態で、すっぽーと引き抜きに成功しました。(αトラウトがネットを出しているとよく魚が勝手に入ってくれます)
結果釣り上げたのは巻取り式メジャーでぎりぎり40up。
たぶんしっかりはかったら40upいってないサイズですね。
でも、あの引きは40upどころの騒ぎじゃなかったのに。
と思ってよくみると、なんか物凄い太ってる。
お腹はもうパンパンだし、尾びれが異常に小さく見える。
すでに荒食い状態に入っていたやつなんでしょう、元気満点フルパワー。センズ食い荒らした悟空みたなもんです。
でもこのポイントはもっとサイズがいるはず。
以前釣った50upや、さらにデカイのもいるんじゃないか?
と思っていたものの、時間もなく丁寧に探っていられないのでそのまま撤収となったわけです。
というわけで、超高速参勤交代ならぬ超高速トラウトフィッシングが見事成功しました。
ただ、サイズ的にももっと大きいの居るポイントなんで、これからって感じですね。
シーズンも来月が本番。
これからイヨイヨαトラウトのブログも釣りブログらしくなっていくでしょう。
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