鱒レンジャーRZ50Bのカーボン化の真相を探れ

ロッド
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この記事では鱒レンジャーRZ50Bのレビューを書いていきます。

激安グラスロッドが売りだった鱒レンジャーシリーズに突如現れたカーボンフルソリッドロッド

その名も「鱒レンジャーRZ」

まさかのカーボンであり、さらに本格的なトラウトロッドの外見を有することから、情報を察知した僕らレンジャー使い達の間で「RZとは一体なんだ?」という話題が爆発。

そこで、人柱なら慣れっこの僕が「ならRZを買って使ってみるよ」という軽はずみな発言をブっかました結果、こうしてレビュー&インプレ記事を書くことになったわけです。

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自宅にRZ50Bが到着したら驚きの箱入りだった

ナチュラムでは売り切れだったのでAmazonでベイトモデルのRZ50Bを購入。

レンジャーはベイトモデルの人気が高くなりつつあるし、昨今の渓流ベイトフィネスの流れを考えれば、当然ベイトモデル一を優先的にレビューするのが最適でしょうね。

しかし、届いてみて驚きました。

なんとこのレンジャー、箱入りなんですよ!!

いや、箱ってそんなの普通でしょー・・・とか思う人はレンジャーのことを何も知らない。

なにせ鱒レンジャーシリーズは、以前のZ(ゼータ)を含め、現在の限定モデルに至る全てのロッドに箱なんて付いたことが無いんですよ。

それが激安レンジャーの宿命であり、箱入りなんて夢のまた夢。

にもかかわらず、このRZ50Bはまさかの箱入りと来たものだ。一体どうなってるんだ?。

鱒レンジャーなんて通販で買ったら、シマノかダイワの箱を切って作った三角形の梱包で送られてくるだけだったのに!どういうこと??

さらにロッドをまとめるバンドまで入っている。もし鱒レンジャーって書かれてなかったら、ぜったい別のロッドだと勘違いしてます。

グリップ脱着式の2ピースタイプ

今回のレンジャーはグリップとブランクが分かれる2ピースタイプ。

仕舞寸法は132㎝。全長5フィート(150cm)なので、グリップ脱着式は大して小さくはなりません。

しかし、以前のZもこの方式ですし、なによりフルソリッドカーボンゆえに2ピース化は難しかったのだと予想。

ただ、2ピースにしたことでリールを付けたグリップとブランクスを別々の持ち運べるのは有難い。

軽自動車に乗る人やバイクで移動する人は結構重宝しそう。

それと、グリップ脱着式ゆえにブランクスを別のものに変えるのも簡単。

たとえば別の鱒レンジャーのロッドに変えるの案外楽なので、そうした楽しみ方もできそうです。

鱒レンジャーと思えないRZ50Bのグリップ

続いて鱒レンジャーRZシリーズで最も「鱒レンとは思えない感」が強いグリップです。

とにかく驚くのが、トリガー部分などが本物の金属だってことですね。

現在まで販売されたレンジャーシリーズでも金属っぽいトリガーはありますが、全てメッキ加工が施されたタイプばかりでしたが、今回は本物。

さらにグリップは細く若干長めに延長されたコルクが張られており、グリップエンドにツーリングモンキーの刻印。

フォアグリップ部分には回しやすいように編み込みのカーボンがある。カーボンシールとかではなく、本当に編み込まれたカーボン。

あまりに本格的なトラウトロッド仕様に驚いた僕は

「これ、メジャークラフトのグリップ勝手に使ってないよな?」

と一瞬疑ったレベルですね。すいません。

ガイド数が以前のモデルより一個多いハードガイド

続いてガイド部分を見てますが、ガイドは鱒レンジャー定番のベイトモデルであるダークナイトよりも一つ多い7個仕様。

仕様しているガイドはダークナイトやnextCT40と共通ですが、若干トップガイドが小さくなっているのが特徴。

ちなみにSICはついておらず、普通のタイプ。

よかったよ、ここでSICなんか付いてたら心停止で病院送りにされるところだった。危ない。

いくら最高級鱒レンジャーといっても、ここでSICなんか付けれるわけない。トラパラでも付いてませんし、アブのクロスフィールドシリーズ位でしか無理ゲーですよ。

驚きのフルソリッドカーボンのブランクス

鱒レンジャーRZシリーズで最も注目するべきが、フルソリッドカーボンを使ったブランクス。

ちなみに「カーボンのフルソリッドって何?」と思いますよね、僕もです。

そもそもフルソリッドってのは、中空ではない中身の詰まったブランクなわけですが、僕らが使うカーボンロッドの殆どがチューブラー(中空)。

つまり、フルソリッドのカーボンなんて見たことがない。

さらに渓流で使うトラウトロッドに至っては完全に未知の領域。

てなわけで調べてみたいんですが、どうやら一本のカーボンの塊からロッドの形状に切り出したものがフルソリッドと言われるらしいですね。

チューブラーとの違いは重量の増加の他、高い強度、そして柔軟性と太いトルクを持つこと。

その性質ゆえに大物とのファイトが多く、ロッドをよく動かすジギングロッドで使われることが多いのだとか。

しかし、それをトラウトロッドにしちゃうって・・・ほんと想像がつかないな、これ。

ちなみに一般的にはチューブラーよりもフルソリッドカーボンの方が品質にバラつきが多いため、値段が高くなりがちらしい。

そこでフルソリッドを使ってきたからには、やはりRZシリーズには何らかの狙いがあるはず。

ちなみに実釣前にダークナイトと曲がり方を比べましたが

ダークナイトより張はあるものの、とんでもなく曲がる。ほんとこれカーボン?ってくらい曲がる。

けれども、グラスよりも少し力を入れて曲げる感じです。

フックキーパーまで付けた小粋なデザイン

さらにフックキーパーまで付いている本格トラウトロッド仕様ときたもんだ。

これが鱒レンジャーなのか?いや、これがRZ50Bなのか?

今までのレンジャーシリーズとは明らかに一線を画したこのモデルを外観レビューだけでも一ページ行けてしまう。ほんと何これ?

けれど、一番気がかりなのは

8800円(50B)の値段なりの価値が本当にあるのか?ってところです。

だってこれ、一応鱒レンジャーシリーズですからね?

8800円なんて未だかつて無い高額タックルだし、レンジャーファンからしたら相当厳しい目で見に行くしか無いです。

鱒レンジャーRZ50Bをインプレ

てなわけでRZ50Bを持って渓流に行ってきたわけですが

購入してからも暫く渓流ルアーフィッシングのインプレは控えてたんですよね。

なぜって、痛風で足首がパンパンだったから。

渓流なんてとても歩ける状態じゃなく、インプレどころか釣り自体を我慢するしかない。

しかし、足が痛いからとサケ釣りに行ってボウズを喰らい

「これなら渓流行ったほうがよかったよ!足なんか折れてもかまうかぁ!」

と苛立ちついでに自暴自棄な渓流釣行へと突入。

鱒レンジャーRZ、ベイトモデルの50Bの実力がどんなものか、とにかくチェックしたくて仕方がありませんでした。

鱒レンジャーRZ50Bのキャストフィールは魔性

使って最初に感じるのが、そのキャストフィール。

まずはもう、あれね、ヘビーシンキング系のミノーがメチャクチャ扱いやすい。

これが不思議で、パキパキカーボンみたいなシャキシャキではない、6g近いヘビーシンキングミノーをぶら下げると竿先が下がる感じ。

けれど、テイクバックしたあと、バットからグゥウン!とルアーを引っ張ってぶっとばす。

曲がるのに、しっかりルアーを動かせる不思議な感覚。

例えるなら「ロッドが腕の延長になる」とでも言いましょうか・・・一体感っていうのかな、これ。

ほんとね、なんだろうこの気持ちよさは。

カーボンなのに、まるでグラス並みのカーブでグゥンと曲がる。

けれど、そこから戻る力が凄い。

戻った分、より強い力で復元し、その勢いでルアーが思い通りの軌道で飛んでくんです。

自分の腕から伝えたエネルギーが、しっかりロッドで増幅され、ルアーが弾き飛ばされるこの感じ。

はっきりいって、滅茶苦茶気持ちいい。

カーボンのようなシュパッ!という感じでもないし、グラスのようなグニョーンって感じでもない。

ほんとに「グゥゥウン!」なんですよ。

たぶんこれ、ベイトモデルのアクションとしては凄く良い。

ピン打低弾道キャストをする上での曲がりの良さと、そこからの復元力が抜群。

バックラも起きにくそうだし、ちょっとディスりようがないな、いやマジで。

通常の鱒レンジャーではありえないキャストフィール。

それがあまりに気持ちい。なんなんだよ、この気持ちよさ。

これがフルソリッドカーボンの力。

いや、鱒レンジャーRZ50Bの力なのか?

まったくワケがわかりませんが、これほど気持ちいいとは全く思わなかったから驚きですよ。

ミノーもスプーンも行けるRZ50Bの絶妙なアクション

続いてルアーの操作性ですが、これもね・・・なんだよってくらいケチのつけようがない。

ほんと絶妙に良いところをついてる。特化してるわけじゃないけど、何やっても良いよコレ。

まずミノーですが、最近のミノーイング用ロッドよりは若干ダルめ

しかし動く、ちゃんと動いてくれる。

鱒レンジャーダークナイトに比べると明らかに操作性がアップしており、ヘビーシンキングミノーも良い感じに動いてくれます。

つづいてスプーン系ですが、これも良い感じです。

個人的にスプーンは最近の渓流ロッドでは固すぎて扱いにくいと思っていて、むしろグラスの鱒レンジャーのほうが魚に食わせやすいと思ってますよ。

しかし、RZ50Bはグラスほどのスプーン適合性はないものの、パキパキカーボンよりも明らかにスプーンを動かしやすい。食わせるタイミングも狙った通りになる。

たぶん低弾性カーボンみたいなもんだろうけど、ソリッドカーボンのほうがより曲がってるし、曲げたあとの戻るパワーが強い。まるでグラスソリッドとチューブラーカーボンの中間。

渓流では様々なルアーを使えると判断しました。

チューブラーよりも若干重いのがネックか

カーボンソリッド独特の性能は渓流ベイトフィネスをやる上で効果的に働いている。

そう判断したわけですが、唯一の弱点はその重さ。

おそらく、普段から良いチューブラーのカーボンの高弾性ロッドを使っている人は、その重さがデメリットに運ぶ可能性があります。

しかし、普段からレンジャーを使っている人は、特に気にならない。

それどころか「レンジャーより軽い!」と言い出すこと間違いなし。

なんせ、普段からウェイトトレーニングしながら釣りしてるような人たちですからね、たとえソリッドとはいえカーボンになったら軽い軽いとわめき出すこと請け合いです。

シャキシャキと動かしたい場合は不向き

もっとミノーをシャキシャキに動かしたいぞぉ!ヘビーシンキングをぉ!

という方には、このロッドは不向きですね。

釣れるレベルで動きますが、もっとシャキシャキに、もっと重いルアーを・・・となると難しくなってきますね。

平均的なミノーイングなら良いですが、抵抗が強かったりスーパーヘビーシンキングミノーとなるとそこまで動きません。

あとスーパーヘビーを遠投をする場合も、やはりロッドが曲がりすぎるのがネックになるかも。

5.5gまでのミノーは適切なキャストアキュラシーが出せる感じですね。

鱒レンジャーRZ50Bは魚を掛けてからが本番だった

てな感じで、鱒レンジャーシリーズ・・・いや、おそらくツーリングモンキ―のシリーズで一番優秀なロッドなのは間違いない。

くそぉ、なんだよこれ・・・こんなのどうやってディスれば良いんだよ!

と思っていると、ついに魚がヒットしました。

掛かったのは30㎝位のニジマス。

で、このレベルの魚を掛けた感想ですが、ロッドはしっかりと曲がります。

やはりレンジャーシリーズだけあって、掛けてからの曲がりは凄い。ギューンと引き込まれる。

けど、そこから謎のパワーにより、勝手に魚が浮いてくるんですよね。

これはトルクというべきか、それともバッドが仕事をしていると言うべきか・・・

魚が突っ込んで、ロッドが本当に綺麗なカーブを描いて曲がったあと、曲がったロッドが魚をいなしながらグングン戻ってくる。

良く曲がるから、突っ込む魚のパワーを殺しながら竿全体の力で魚が浮いてくるようなフィーリングですね。

つまり、よく曲がって面白いのに、なぜかのされにくく、しっかり魚を浮かせてくるんですよ。すげーなこれ。

しかし、さらに小型の魚を釣った時は、やはり通常の鱒レンジャーよりも曲がらない。本当にカーボンとグラスソリッドの中間の曲がりって感じ。本気で小さい魚と遊ぶなら、これよりもノーマルレンジャーをおすすめしたいです。

鱒レンジャーRZの動画も作ってみました

今回も鱒レンジャーRZに関する動画を作ってみました。
もしこれからRZを買おうと思っている方はぜひ参考にしてください。
ただし、序盤はおもいきりいつもの悪ふざけでやってるので気を付けてください。

RZもやはり製品にバラツキがある

こちらは追記になりますが、後日鱒レンジャーRZを買った方が一発でRZのティップが裂けてしまうという悲惨な出来事に見舞われてしまいました。

やはりレンジャーというと、圧倒的な強度を持っていると想像しがちですが、フルソリッドカーボンモデルになればクラックに弱くなるのは必然のようです。

結論:鱒レンジャーRZ50Bは確かに値段が高いだけある

てなわけで、RZ50Bは確かに値段通りの性能というか

なんかメーカー違ったら1万円以上で売られていても全然おかしくない

とくにグラスの渓流ロッドでバカみたいに高い値段で売っていて「すごく曲がってバッドパワーがしっかりある!」みたいな売り文句のロッド買う位なら、まじでRZ買ったほうがいいレベル。

ロッド
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