まったくメンテナンスをしていない古いスコーピオンの中を見たら、なぜか無いパーツを発見。それをティッシュ箱で無理やり修理するという、とんでもないことをしてしまいました。
リールのメンテナンスをやるのは、そんなに得意ではありません。
電子部品系は好きなんですが、ギアとグリスでグリッグリってのはあまり得意ではない僕。
そのため、使っているリールのメンテナンスも大してやっていなかったガサつな男、αトラウトです。けど金が無いからメンテも出せないけどね!?
てなわけで、長らくメンテをしておいないどろこか、多分もう壊れてるなと思っている93スコーピオを修理していこうと思います。
93スコーピオンはおそらく壊れているだろうがメンテすることに

今回メンテするのは93スコーピオン。
頂きものの1501、つまり左ハンドルなんですが、もらってからずーっとノーメンテのままナマズを釣ってましからね。
しかも、たぶんプラグでナマズを初めて釣ったリールって、確かコレ。
それからナマズ用に使い続けてきましたが、今年は巻き感もゴリッゴリをとおりこし、時々リールを巻いている最中に変な音が出たり、クラッチが戻らなくなるというヤバい症状が出始めました。
さらに巻いていると変な音もなる。シュララララーみたいな?
てか、もうこのレベルになると「あ、多分これは壊れたな」と思いまして。
なんせ93年製。今から27年前の代物ですからね。
数年前に同じ年代の車に乗ってましたけど、買った数日後にエアコンのコンプレッサーが死にましたからね?。
なので、まぁこのリールもたぶんダメだと思ってたんですが、なにげに90年代のアイテムが好きな僕としては、メンテをせずには居られませんでした。
93スコーピオンを配信中にノープランメンテを試みる

てなわけで93スコーピオンのメンテをやろうと思ったんですが・・・そもそもリールのメンテが苦手な僕は、一人だとやる気が全然おきない。
なので、なんとかヤル気をおこすべく、YouTubeで生配信をしながらメンテを開始しました。
しかし、一切ノープランかつ久々のメンテ。
さっぱりワケがわからないため
「何・・このパーツ・・・」
「え?どういうこと?これどういうこと?」
とワメき散らしつつ、視聴者のコメントを頼りにリールを分解していました。
ところが、その最中にとんでもない事が発覚するのです。
93スコーピオンを分解したらパーツが無かった

問題となったのは、なんとか行き当たりばったりの分解が終わり、各所の清掃をザッとやって組み立てに入ったところです。
この時、コメントで「なんかパーツ無くね?」と言われ、焦る自分。
いやまて・・・パーツ?え?ここに入るやつ?いや・・・まって・・・
と配信の映像をさかのぼり、分解時の状況を確認してみると
──無い。
あるはずのパーツが、なぜか付いておらず、それを知らずに分解する自分の姿があるだけ。
どういうことだ?なぜ?
最初からパーツが付いて無いなんて、そんなことあるか?
ここでついに諦め、図面を確認してみると、あるはずの27番のスタードラグ座金が最初から付いていないことが判明しました。
おそらく、以前このリールを分解、清掃した人が座金を取り付け忘れていたのでしょう。
そして、最初はそれでも使ていたものの、やはり次第にオカシな症状が出始め、謎のゴリゴリ感やらリールが巻けないやらに繋がっていったのかも。
ということは、いくら内部をキレイにしようが、この座金が無ければ、リールは復活しない。
ああどうしよう、コレいったいどうしたら良いのか誰もわからず、コメ欄もお葬式状態。
もうだめだ・・・このリールは、やはりもう終わりなのか・・・
と、その時、あまりにも突拍子もないコメントが流れました。
「ティッシュの箱で代用できない?」
まさか、いや・・・できるのか?いや、できないとしても
リールの中にティッシュ箱のパーツが入ってたら面白くないか?
そんなことを考えた結果、ついに僕は禁断の修理方法を実行する事にしたのです。
ティッシュ箱で93スコーピオンを修理せよ

視聴者が言うには、どうやら昔は座金部分も厚紙だったから、ティッシュ箱でもいけるはず。
そんな力強い声援を受けながら、まずはティッシュ箱を探します。
見つけたのは、箱ティッシュ界の定番・スコッティ。
ネピアが一番良いという意見もありましたが、うちには今スコッティしかないので、これで頑張ることにします。

で、まずは円形に箱をカッターで切り、真ん中にも穴をあける。
それを2回繰り返し、スコッティー座金が2つ準備できました。
あとは、こいつにグリスを塗り、はめ込む。
しかし、ティッシュ箱にグリスを塗る作業が思ったよりも気持ちが悪く、精神的ダメージが相当でかい。なんせ滅茶苦茶ヌルヌルしてますからね。金属ならぜんぜん気になりませんが、厚紙だと相当メンタルがやられます。
しかし負けじと気合でグリスを塗り終え、93スコーピオンとドッキング。
それから普通に組み立て、最後にハンドルを取り付ければ完成です。
さて、これで一体どうなるのか?
ためしにリールを回してみると
動く!動くぞ!
やっぱなんか変な音がするけど93スコーピオンが動くぞ!
(ちなみにこの音はSVSスプール側の問題だったらしく、あとで直る)
さらにクラッチ部分をチェックしてみると。
これが普通に作動する。時々戻るのが遅い感じはあるけど、前みたいにクラッチ入ったままになる事がなくなりました。
ちなみにこの改造の結果、ドラグ力が異常なほど高くなってしまい、明らかに5㎏とかじゃ無いだろコレってくらい強力になってしまっている。
たぶん座金の高さが通常より高めになってるから、スタードラグの締め付けで余計に固定されやすくなったんでしょうか?さっぱりわかりません。
93スコーピオンから生まれたスコッティオンでナマズを釣る

というわけで、93スコーピオンに箱ティッシュのスコッティオンという怪物がこの世に生まれてしまいました。
確かに以前のようなトラブルは無くなり、オイルが馴染んで巻き心地も軽量。メンテは確かに成功したと言って良いでしょう。
が、しかし。
このリールの中にスコッティーがあると思うと、どうにも笑いがこみあげてくる。
なんて面白いリールなんだ。
怖い、こんな面白いリールが出来たことが怖いよみんな!
てなわけで、ライブ配信で作られた脅威の93スコーピオン(スコッティーカスタム)は、果たしてどんな性能になっているのか?今から来年の釣りが楽しみで仕方がありません。
コメント
はじめまして
いつもブログを読ませていただいています。
身近に触る機械がコレまた更に身近なもので直せるって面白いですよね。
昔のオジサンはバイクの紙ガスケット(密閉するために挟む部品)にビニ本から切り出した通称”エロ本ガスケット”を使って組んでたのを思い出しました。
エロ本ガスケットは素晴らしいですね!
今度やってみます!