引用元:上川総合振興局
はいどうもαトラウトです。
5月も終わりになり、北海道の釣りも本格化してまりました。
しかし、この時期になると道北の釣りにはとても厄介なことが起きます。
昨年のこの頃、まだ大して釣りもしておらず、その存在すらも気にすらしていなかったある魚。
その存在は本州の人達ならば歓喜するレベルなんでしょうけど、αトラウトにして、この魚はとてつもなく厄介な存在となってしまったのです。
幻の魚「サクラマス」から逃げられない
トラウトフィッシングをやられる方なら誰もがご存知のサクラマス。
この魚は、あまりに数が少なく貴重な存在であることから「川の宝石」または「幻の魚」なんて呼ばれているそうですよね。
基本的に、丸一日釣りをして一本上がれば奇跡。
そういうレベルの貴重なお魚さんで、マス釣りの世界では超が付く人気ターゲットです。
実は、今僕が頭を悩ましているのが、このサクラマス。
この幻のお魚さんのせいで、近所の河川の大半がまともに釣りができなくなっています。
北海道では河川のサクラマスは通年禁漁
ええ、北海道の方はご存知でしょうが、この大地を遡上するサクラマスは通年禁漁となっております。
なので、北海道でいうサクラマス釣りは大抵が海の河口付近でやるものでして、それでもやっぱり一日一本あがるかどうか、っていうレベルではあるんですけど。
けれど、ですよ。
どうやら僕が釣りをするこの天塩川水系は、とんでもないサクラマスの遡上地域ということがわかったけで。
今回はサクラマスから逃げる地獄の3日間と、河川でヤバイ禁漁魚さんが掛かってしまった場合の対処法やら僕が見た実情やらについて書いてみます。
1日目 天塩川水系某有名河川
まずはデイ1ってことで、最初に向かったのは天塩川水系でもサクラマスの聖地として有名な某河川です。
僕は去年のこの時期、この川にはあまり釣りにきてなかったのですが、まぁサクラマスが来るていったって大したことないだろうなーと、この河川のニジマスを狙いにいったんです。
ところがですよ。
下流域のポイントにまず入ってみたら、なんか見たことが無い位沢山のアングラーが居るわけです。
僕がこのポイントにはじめてやってきた秋ころなんて、フライマン一人いれば良いレベルの場所。そこに7~8フィートのロッド持った7人のルアーマンが入り乱れているわけで。
はい?あれ?なにこれ?
と、若干ポイントに入れないので対岸の端っこから見てたんですけど。
どうも全員縦長の大き目のスプーンをぶん投げてるみたいで。
タックル的にも、レインボー狙うにはでかすぎな気もして。
しかも、ここはばっちり魚の遡上ポイント。
ということは・・・・と見ていると
ああ
ばっちりサクラマス上がってる。
いやどうみてもサクラマス。
しかも陸まで引っ張ってズリアあげてる。
僕は、正直驚きましたよ。
いやそんな堂々と釣ってんの?ええ?
みたいな感じでいると、対岸から僕の近くにスプーンが飛んできたわけで。
いやもう危ないって!何してんの!?どんだけ自分のエリア広いと思ってんの?
とぼやいている間、目の前に着水したのがチヌークの14g~17gにPEラインのセッティングだと見えちゃったわけで。そりゃ飛距離もでるよね。
てかね。
このタックルでどうサクラマス狙いじゃないと言い訳できるのか謎だったわけで。
正直、引きましたよね。
ネットだとこの川、堂々とサクラマス釣りましたーみたいな写真のせている本州からきたアングラーさんのサイトがまだ残ってたりするんですよ。あれもまずい。勘違いされる。「あ、ここ釣れるんだ」って来ちゃう。
だって、本州はサクラマス別に禁漁じゃないしね。
知らない人もいるかもしれないし。
で、サクラマスが禁漁なことぐらいばっちり知りながらロッド振っているジモティのおじいちゃん達を遠巻きに見ながら、僕が何をしてたのかっていうと。
ただのウグイングですよ
だって、もう釣るターゲットもいないし
ウグイの群れが水際でパシャパシャしてたし
そこにスピナー投げてひたすらウグイ釣ってるだけ
この時期はサクラマスと同じく、ウグイも遡上する時期でして、婚姻色の黒とオレンジとゴールドっていう超ハデなグイウーさんたちが跳ねまくってるんです。
で、ウグイさん結構キレイ。
なんかサクラマス狙いの人たちを見て、僕もふくめてですけど、やっぱり釣り人ってほんとクソだよなとか思っていると、ウグイつりがなんとも平和で愛らしくて、若干ハマってしまいました。
2日目 天塩川のほっそい支流
この日の朝も釣りにでかけました。
しかし、僕のホームでもあった川がサクラマスとサクラマス狙いのアングラーにまみれていては行く気もせず、とりあえずサクラマスが居なさそうなポイントを探しに上流域までいきました。
この河川は僕自身初めてのポイント。
ただ、この川にたどり着くまでに多くの堤防やら魚道が無い場所やらが存在するため、まずサクラマスの遡上は無いと踏んだわけです。
でも、上流部にはイワナやニジマスやらブラウンやらで有名なポイントもあるわけで、そっちの魚がこの川に流れてきているんじゃないかという期待のもと車を走らせました。
ポイント到着後、とりあえずベアトリス53sを極貧タックルに装着してキャスト。
するとヒットしてくるのは小さなニジさん、おお、こりゃいけるぞ。
と投げて続け、何匹か小さなニジさんがヒット。グイウーさんは見かけず、ヤマさんも居ない。これは遡上してくる魚はいないぞと、どんどん釣りあがっていきます。
で、次のポイントらしき場所まで歩きながら、適当に瀬の中に投げていると。
ゴン!
・・・あ、これ一回やってみたかったんですよね。
こう釣りブログあるあるじゃないですか、魚が釣れた瞬間に「ゴン!」って書くやつ。
あれ一回もやったことなかったんで、ちょと書いてみたんですけど
それは置いておき
この時
「あー長いなーここ、これ車で移動すればよかったなー」
とかまた一人でボヤきながらリールを巻いていたら、僕の極貧ULロッドが突如として曲がる。
それを見たあとに、手元にいきなり重みがきて、竿が引っ張られたわけです。
はい?
と、背の中で根がかっちゃったかなと竿をあおろうとしたら、竿先が生き物みたいに動き出したわけで。
これ、魚だ。
となり、一気にリールを巻く。
しかしとんでもないパワー。今ままで一度だって体験したことのないほど
ULのロッドが絶対に曲がってはいけない角度に曲がり、ドラグは壊れたみたいに走る。
とにかくあまりにも重い。
一回もジャンプせず、ひたすらに走って走って走りまくる。
こんな引きを体験したのはギンピカのサケを釣った時以来。
くそぉお、なんだってこんなタックルの時に・・・
と、思って気が付いたわけです。
「あれ・・・これ・・・サクラマスじゃね?」
嫌な予感はしてたんです。
なんかレインボーにしては全然跳ねないし、エゾイワナにしてはパワーがやたらトルクフル過ぎるというか。
で、必死にリールを巻いていると、ようやく魚の姿がうっすらーと見えた。
と、思えばですよ。
やたら銀色の巨体。
僕は、今間まで一度もサクラマスを釣ったことはないんですけど、ネットで画像はやたら見ていたので一瞬でわかりました。
あ、これヤバイやつだ
ってね。
で、ここでベアトリス53sのシングルバーブレスフックが功を奏します。
リールのベイルアームを上げ、ラインを一気に開放。
そのまましばらーくすると、ラインの出が止まる。
で、リールを回してみると。見事にオートリリースしているんだなこれが。
こんなところでシングルバーブレスのバレやすさが使えるとは思いませんでしたね。
ちなみに、サクラマスは別に釣りあげてしまったとしても、その場ですぐにリリースすれば密漁ではないです。
ですが、僕の場合それ以前にタックルが完全に小渓流用だったせいで、これ絶対に上がらんと。だからオートリリースしか手段がなかったわけで。
まぁシングルバーブレスにしてれば、勝手にリリースできるということがわかり、ヤバイ魚から脱出するための方法としても有効なのがわかりました。
でも、さすがにジョイント式の53sっていう小さなルアーだと、壊されなかったのが安心です。このルアー、そういうのじゃないから。
にしても、こんなところまでサクラマスがやってきているとは。
しかも、そのあと車に戻る最中、この小さな渓流を遡上するサクラマスの群れを発見。
なにこれ。まじでどこから来たのこいつら。
もしかしてとんでもないジャンプして上ってきているのかも。
いや、結構感動しますよ、遡上するサクラマスは確かに雄大です。
でもね、これだけ居ると、もう釣りするのが怖い。
というわけで帰宅。
なんか僕のイメージだと、目で見えるような遡上なんて絶対してこない魚だと思ってたというか。完全にイメージだけ先行してたんですけど。
ともかく、この日はサクラマスから逃げ切ったかと思えば、再びのサクラマス。
この河川はどうやら完全にサクラマスに支配されているようです。
3日目 某用水路
ついに3日目。
サクラマスの群衆が往来中の天塩川水系では、もはや居場所などまったくありません。
まさかあの幻の魚とサクラマスが、この河川にこんなにウヨウヨしているなんて。
天塩川水系からすれば、この時期は良型のニジマスよりも数が多いじゃないかと。
でもですよ、彼らは禁漁魚。
なのに向こうからやってくる。
この状況、例えるなら
少しでも触ったら痴漢になる国で女性100人に囲まれている
という感じでして、もう無理。
あまりに怖くて天塩川支流という満員電車には絶対に乗れない。
と思いやってきたのは、田園の端っこにある用水路。
このポイントは家からもほど近く、たぶん場所的にウグイさんが入ってきているのではと。もうこの時点でウグイング以外無理だと諦めています。
なので、こうなりゃこの田んぼの汚水で汚れた場所にやってきたウグイさんを釣りあげてやろうと。それに、こんな用水路ならまずサクラマスには出会わないだろうと確信。
で、仕事終わりに偵察に向かい、15分位チェックしてみようと用水路に向かうと、すでにシラサギさんが先行しております。
これはいるぞ、間違いなくグイウーさんがいる。
ということでシラサギさんのお隣におじゃましようとしましたが、案の定逃げられます。釣り人と違ってシラサギさんは繊細なのです。
で、ウグイングのためにウグイカラーに塗ったケンフォードスプーンセット改を投入。
オレンジにブラックパーマーク、それにゴールドカラーというウグイカラーです。
で、こいつを放りこみ、しばらくするとウグイさんが釣れます。
なんだかんだでサクラマスから逃げるため、ウグイさんと遊んでおりますが、なんでしょう、やっぱり楽しいですね。
トラウトフィッシングは案外殺伐とした所があったり、禁漁の魚さんがいたり、もう色々と面倒だなと思うこともあるんですけど、ウグイさん釣りはまったくストレスがないんです。
しかも釣れる。
ルアーを投げれば何でも釣れる。
ドラグをしめて、手がえしよく釣っていく感じ。
すごいぞ、こりゃ入れ食いです。
というわけで、今度は黒金のラパラ・ハスキージャーク5を投入。
これ、一度も試したことなかったんですけど、ウグイっぽい色だしいけるだろー
と、早速泳がしてみる。
すると、突然
ドン!
という件の擬音が再登場
これいいですね凄い汎用性高い。
いや、そんなこと言っている場合じゃない。
この効果音が出たということは?
そう
デタんです、ヤツが。
絶望の中、再び信じられない角度に曲がるロッド。
テンションが限界値に達しようとする8lbのダイソーライン。
逃げ切れない。
そう、僕はもうサクラマスから逃げ切ることはできない。
安息の地なんて幻だった。
ここも、結局は地獄。
こんなどぶ川みたいな用水路にすら現れるなんて。
いったい何が幻の魚なんだよ!?
その瞬間、感嘆符と疑問符の彼方へとラインがブレイク。
ハスキージャークは藻屑と化し殉職。
テンションを失ったラインが、どぶ川に浮き、その上をウグイが跳ねる。
正直に言って、もういやでした。
上空からシラサギの笑い声が聞こえる気がする。
むしろ「釣りなんかするからだ」あざ笑う声すらも。
そして、泥水にまみれた用水路に崩れ落ちたこの日、もうサクラマスには会いたくないと確信したαトラウト。
最後に叫んだのは次の言葉でした。
「ココ・・・ココォ・・・用水路やぞぉおお!!」
サクラマスから逃げきれない
今年、はじめてこの辺りの天塩川水系のサクラマス地獄を知ったわけですけど、いや、これ禁漁になっているけど、逃げ切るの相当難しい。
狙ってなくてもヒットしてくるし、最悪ルアーまでロストする。
しかも用水路にすら奴らは出没するわけで
遡上場所はちょっとは選ぼうと言いたい
まぁです
ここまでくると、まず天塩川水系は逃げても無意味。
ダム湖とかに逃げるか、最悪釣りをしない。
もうこれしか手はないと学んだわけです。
にしてもハスキージャーク5㎝が消えたのは痛い。
中古で激安で購入したんですけど、新品がもう市場に殆どないレアなやつなんですよね。
これから月があけたら、小渓流の虫パターンでヤマメさん爆釣予定だったのに・・・
まだ予備の7㎝はありますけど、こっちは使いどころが大してないし。
というか、小渓流用の極貧タックル56ULにサクラマスって
ほんとただのオーバーキル。
5cmだよ?しかもフローティング気味のサスペンドっていう超微妙なルアーだよ?
そんなの食わずに9㎝のディープダイバーと狙いなさいよ。
なんて思ってたんですけどね。
まぁ、油断して投げていた僕が浅はかだったのは間違いなくて。
だからですかね。
今となると、正直サクラマスに出会いたくない。
もう憧れの対象とかじゃない。
ただの恐怖の対象。
狙ってないのに向こうからやってくるっていうか。
もうそのあたりにウジャウジャ居る。いやまじで。
これが禁漁じゃなければマシですけど、ばっちり禁漁対象ですからね。
アキアジは超警戒していたんですけど、サクラマスまでこんな状況とは思いもしませんでした。
サクラマスが河川で釣れたら即リリース
まじなはなし、信じられない位遡上してますから。
ぜんぜん幻でも何でもないっていうか。
どこに居ようが何しようがルアーに襲い掛かってくる。
つまり、バイオハザード2のタイラントと同レベル。
バズーカ使おうが何しようが無意味っていう、無敵の巨体に永遠とエンカウントされ、無駄に武器弾薬使わされてる最悪の相手ということ。
ちなみに、遡上時期は案外長くて、8月でも天塩川のトラップ調査で親魚が捕獲されているみたい。数も多く、アメマスとどっこいのエリアもある。
(ちなみにこのトラップ調査の結果は釣りにすごい役立つのでのちに記事にします)
とりあえず、禁漁の魚が掛かった場合は、すぐさまリリースする。
たぶん天塩川水系で釣りしている方の大半は、この方法で対処しているはずです。
でも、渓流タックルで小さなお魚を釣っている最中に無理してアゲようとすると、僕のようにルアーもってかれます。気を付けて。
にしても、まさかこんな状態になっているとは。
川っていうのは季節によって、こんなにも変化するものだと恐怖と共に実感しました。
それと、僕の貧弱タックルだと、こんな目に合うってこともです。
でもだからって、あえて遡上ルートで大物タックルでサクラ狙っているじいちゃんとか、正直、あれはナシだなと。
下流部に居たじいちゃんなんかクーラーボックスに腰掛けて餌釣りしてたからね。
夕飯ゲットしにきてたからね。
引くってやめて。
法律どうこうっていう話は別にいいんですけど、いやよくないけど、正義感面できるほど法律守ってきたわけでもないし、僕も立派な人間ではないんで。
それに、現実問題として、サクラマスを密漁しているような釣り人がいるって話は聞いてましたし、そういう人がいても、別に他人なんで興味なかったんですけど。
でも、あの川に通うアングラーは、サクラマスを大事にしていると思ってたんで。
これに関してはただ、僕が若干の夢をみちゃってたというか
現実はそうじゃなかってだけで。
だから引いちゃうっていうリアクションでして。
でも、そういうことなら、釣り以外でも沢山見てきたし。
今思い返すと、甘かったのは僕だなと。
リアルを知らなかったなと。
天塩川についてよくわかってなっかた僕が、あの川のパイセンに勝手に失望したってだけの話です。
魅力的な魚ですから、追いたくなる気持ちもわかるんですけどね。食べたらおいしいしね。
でも密漁は密漁だし、この川の実情を学んでもいるので、サクラマスを避けるようにします。
とりあえず、天塩川ではサクラマスに気をつけろ!というお話でした。
コメント
はじめまして。
僕も道北住みで、たぶん近所だと思います!笑
もしかしたら偶然会ってるかもしれませんね笑
この時期は釣りに行きたくても怖くていけません…。
なので、行くとしてもかなり上流に行って釣りをしています。
結構、サクラマス狙い多いですよね…。
見てて嫌になってしまいます。
モラルに欠けてると言いますか…。
こういう方々もいますが、お互いに良い釣りをしましょうね!!
僕も素人なので、機会があれば同行させてくださいね!笑
だいこんさん>はじめまして!
道北住ってことはもしかしたらあっているかもしれませんね、いやいやおはずかしい。
本当にサクラマス多くてびっくりました。相当いますね本当に。
これ位いると良いポイントに大抵サクラさんが入っているのでおっかないです。
サクラマス狙いの人多いですね
結構びっくりしましたよ。
いやほんとうに、良い釣りさせていただきます!ありがとうございます。
もし機会があればゼヒゼヒお願いします!
コメントありがとうございます!
いろいろと馴染みがある川や名前などが出てきましたのでー笑
今日も通りすがった名○川では車が4台もあったので、今年は特に凄いです…。
この時期は源流ですかねー!笑
この間、某河川でサクラがおらず、ニジちゃんのパラダイスでした!笑
機会があったらお願いします。
だいこんさん>やっぱりこの時期は源流ですかー
やっぱりポイント探しが大事ってことですね
僕も頑張って良いニジパラを探してみます!