スピンキャストリールでウグいを釣る。しかも鱒レンジャーで。
そんなことを思いついたのは今日の日中でした。
というかね
もう最近本当に暑くて頭がぶっ壊れそう
というかね
今日は本当になんでも壊れる日だった。
まぁ、僕の周りには普通の人間が考えたら驚くようなポンコツ機械ばかりが集まっているらしく、この急激な暑さで突然故障がはじまってしまった。
まず起こったのは、僕が使っている自転車がパンクしてしまったこと。
この自転車は近所に買い物に行くのに使っていたのだけれど、あまりに年期が入りすぎたせいで、タイヤの溝がほとんどなく、ついにはタイヤの空気圧が無くなってしまったのです。
まぁいいや、こんなに暑いんだし外に出ないでおこうと思ったら、どんどんと家が熱くなる
そこで家のクーラーを動かしてみたのですが、一向に冷えはじめないばかりか、バカみたいにうるさいモーター音がなりはじめました。
この古代オーパーツ的なクーラーはボロ家に住み始めた当初から付いているのですが、明らかに20年以上前の製品。
そいつを毎年掃除して動かし続けてきたのに、もはやただ五月蠅いだけの扇風機に成り下がっていたのです。
もう最悪です。
近年の異常気象のせいで5月だというのに平気で30度を超えてくる道北のこの町で、まさかクーラーが壊れるとは。
ここは仕方ないと、なけなしの金を握りしめ、そのまま電機屋に新しいクーラーを買いにでかけるため車に乗ったんですよ。
でもクーラーを買うためにガソリン代を節約しようと窓を開けようとしたら。
こんどはパワーウィンドーが動かない。
もう無理、もう死ぬ。
クソ暑いゆえに、立て続けに3つも機械がブっ壊れる日なんて絶対あっちゃいけない。
まぁね
全部寿命で壊れてるようなもんだし、このパワーウィンドウだってそう。
1999年式のボロボロのニッサンで、タイヤルーフに錆だって浮いてるし、そりゃパワーウィンドウだってぶっ壊れる。
だけどね、だけどこのパワーウィンドウ
去年モーター部分交換したばっかなんだけど?
なんか動きが悪いからってヤフオクで落としたモーターつけたんだけど?
なんで動かなくなった!?
中古モーターを中古の車につけた僕が悪いのか?
もう本当にいやだ!ああ暑い!窓があがない!くそ!死ぬ!もう死ぬ!なんか息ができなくなってきた!酸素がうすい!くそミイラになる!クソミイラだ!ファラオ!ファッキン・ファラオ!なんでだ!なんで僕にはバカみたいなポンコツ道具しかないんだ!!
と騒ぎ立てた僕は窓を開けるのは諦め、ついに怒りのあまり燃費も気にせずクーラーを全開にし、ケーズ電気で新しいクーラーを注文したあと、その足で帰り道にある川へと向かったのです。
ちなみに深夜釣りドラマシリーズとしてミニドラマをユーチューブにアップしました。
暑くて頭がおかしくなったあの時を全力で表現しようとしたら卑猥な言葉が出てきたまお〇〇こ野郎です。
クーラーを買ったあと釣りに行こうと思った
で、まぁ聞いてくださいよ。
それでクーラーもまともに動かないわけでケーズ電気に行ってクーラーを買ったんですけど。
どう安くても15万なんですよ。
もうきついよね、15万いきなり飛ぶのはあまりにキツイ。
いや、人によっては15万位普通だっていいますけど、僕にとってはあまりにキツイ。
鷲頭麻雀だったらとっくに失血で死んでる額ですよ。
で、アカギばりに失神をこらえながらリーチをかけ、なんとか予約してきました。
けど、あまりに厳しい
貯金が一気に消えたっていうのに、なんなんだ、このうだるような暑さ。ちょっとは空気読んでくれ。僕の気持ちを察してくれ。
とかブツクサ文句をいいながら車を走らせました。
にしても、とっくに5月も終わろうとしてます。
開かない運転席の窓越しの風景はなんともサワヤカな色合い。田植えの始まった田園風景。土手にさき乱れる菜の花やタンポポ。青い空に浮かぶ雲の形はとっくに夏のそれで、蝉の声がやたらと五月蠅くなりつつあって、蛙までなきだして、まぁ本当、初夏って感じ。
なのに、この僕ときたら本当に憂鬱です。
というか、もう1ヶ月くらいずっと憂鬱な気がするし、あんまり眠れもしないし、薬だってろくにきかない。ほんとうにポンコツなのは自分なのはわかってるけど、そいつを機械のせいにしてるのはなぜか?いや、これ以上は考えないほうが良い、どうせみんないずれぶっ壊れる。健全なやつらと僕の違いなんて、大したことはない。それでいいんだ、それで。
と、ハンドルを握りながら鬱々とした僕の気持ちと相反する爽やかな風景の中、通り過ぎた掘っ建て小屋に掛かる「死後さばきに合う」という看板だけが、僕の気持ちを代弁してくれてる気がしましたね。
で、そのまま家に帰るのもあまりにも憂鬱だったし
クーラー代金で消える金の計算をするのも嫌だったし
なんかもう釣りに行こうとか、漠然とこう、なんかボンヤリと思い出して
もしかしたら、きっと初夏の空気をおもいきりすえば、僕の憂鬱さが消える気がしたんですが、パワーウィンドーのスイッチを入れてみたいんですけど、やっぱりピクりとも動かず。
結局、ため息と共にスイッチをおもいきり殴ってました。やっぱりクソ。
イライラして何か食べようかと思ったんですが、財布に50円しか入ってないのでうまい棒を食べましたよ。
スピンキャストと鱒レンジャー
それから川に到着したんですが、もう凄い濁りでしたね。
ちょうど経路にある川がそこしかないから仕方がないんですけど、5月に一斉にはじまる田植えのせいで、泥水が凄まじい勢いで流れてるんです。
本当はもっと奇麗な渓流に行きたかったけど、もう仕方がないと諦め、荷台からタックルを取り出します。
で、今回使うのは鱒レンジャーCT50ダークナイトと、以前購入したスピンキャスト80
これまた驚きのポンコツタックルですが、これも仕方がありません。
なんせ、ダークナイトにつけていたロキサーニBF8は誕生日に手に入れた同じアブガルシアのクロスフィールドにセットしたままなんです。
そのせいで、しばらくはダークナイトにスピンキャスト80を付けるしかないわけで
まぁ元から装着する予定だったし、かたや2000円のロッドに、かたや中古1900円で買ったリールですからお似合いかもしれません。
けどこのタックル、渓流で試しに使ってみたけど、季節は冬だったし。本当に魚を釣ろうって思って無かったから、今回はじめて本格的に使うことになります。
とはいっても、30分かそこらの釣り。
しかもこのエリアにいる魚って、今はウグイしか居ないんですけどね。
もうね、冷静に考えたらすごくヘコムよね。
鱒レンジャー使って、スピンキャスト80つけて、しかもドチャ濁りの川にウグイ釣りに来たんですよ?だめだもう、全てがポンコツすぎる。
とかいいつも、ロッドを握ったらなんかやる気が出てくるのがアングラーというもの。
早速ウグイのためにブレットンをつけ、サンダルのまま川原を歩きだします。
狙うのは防波堤下。
ひたすら水量が多いし、濁っていてウグイすら釣れ無さそうですが、もう釣れるとしたら水が止まってるポイントしかない。
というわけで到着したら、さっそくウグイが滝登りの真っ最中でしたね。
さすが5月も終わり。
ウグイたちは濁った水も気にせずジャンプを繰り返し上流へとアタックを行ってます。
そこでまずは一投目。
と思ったのですが、そこで気が付きました。
これ、どうやって握ったら良いんだけ?
そう
じつはこのスピンキャスト80、以前のレビューでも触れていまいたが、あまりに縦幅が大きいせいでパーミング性能が地獄のように悪い。
それなりに手が大きいほうの僕ですら握りこめない上、クラッチボタンが絶妙に押しにくい場所にある。ガングリップならましだろうけど、鱒レンジャーCT50みたいな普通のグリップじゃぁあまりにキツイ。
さらに、なんとか握ってクラッチを切りキャストするも、やはりリリースポイントがつかめず、あらぬ方向へと飛んでいく始末。
しかもたった一回投げただけで、クラッチボタンを押してた親指が吊りそうになる。
ひどい、あまりにひどい。
こんな地獄のような苦労をしながら、しかもウグイ狙う僕は一体何なんだ。
というか誰だよ、スピンキャストはベイトと同じフィーリングで投げれるとかユーチューブで言ってたやつ。無理だよバカ。ぜんぜん違うわ、偽アカギとアカギ位違うわバカ。
しかもハンドル一個しかないし、巻くたびにガリガリ音でるし。
あとよくわからないけど、思い切りキャストすると、ライン放出口にラインが当たる音のせいか、ひたすらDC音に似たサウンドを奏でてくる謎機能があるオマケつき。
なにこの音?え?みんなのスピンキャスト80にもあるのこの機能?
もしあるとしたら本当に無駄。もういらないからそんな音。それよりもっとパーミングしやすくしてくれよ!
てな感じでひたすら文句をいいつつ投げ続けていました。
でも、文句をいいつつも、だんだん鬱々とした気分はとれてきましたね。
川はどちゃ濁りだし、使うタックルは地獄のポンコツコンビだし、釣りをする上で何一つ良い条件なんかそろってないんだけど、なんか夢中で投げてました。
そうしたら、急にロッドが曲がってる。
鱒レンジャーにナイロンラインを使っているので、アタリなんか全然わかりませんから、「あ、なんか曲がってる」位のリアクションですよ。
そうしたら、魚がついてるじゃないですか。ウグイ先輩がいるじゃないですか。
僕「あ・・・ぱいせん、おひさしぶりです」
と、なんかウザイ先輩と偶然スーパーで出会って話しかけられた気分
まぁとりあえずリールを巻こうとおもったら、なんか巻けない。
ああ、ドラグが弱すぎるのかと、リール上部のダイヤルを回してやる。スピンキャスト80のドラグ性能はおせじにも良いと言えないし、出たら出っ放し。ベイトより出っ放しです。
すると、ウグイパイセンが寄ってくる。おう久しぶりだな元気か?的な声が聞こえた気がしました。
しかし、ウグイを釣るのも1年ぶり。
毎年ウグイ地獄に悩まされて「もういいよ!」と嘆いていたはずのこの魚なのに、ひさしぶりに顔をみると不思議と安心しました。
なんかこう、気張たって無駄だなと思ったというか。
僕もウグイも、どぶ川みたいな場所で必死こいて生きていて
それでも別にどうでも良いレベルで扱われるような社会のポンコツだけど。
それでもいいかなっていうか。
いや、よくないんだけど、うん、よくはないんだけど。
今はいいかなっていうか。
それからウグイパイセンをリリースして、再び濁った川にスピナーを投げると、すぐにまたウグイが釣れる。
こんなに濁っていて釣れる魚なんて、このアタリじゃウグイだけですよ。
それもこんなポンコツタックルで、狙いも定められず明後日の方向に投げても釣れる。
なにもかもがチープで、どうしようもない釣り。
そんなものに夢中になっているうちに、あっというまに30分が経過し、僕は再び車に戻りました。
で、そのころには少し鬱々とした気分は晴れていて、うだるような暑さも少し心地良い気がしました。
車に入り、エンジンをつけて発進。
川原を抜けて国道に入ろうと車列が通り過ぎるのを待つ間、社内が熱いので窓をあけると、ちょうど吹き始めた風が頬にあたる。
いいかもな、こういうのも。うん、悪くない、うん。
ていうかね、あれだよあれ
車の窓、開いてねぇ?
パワーウィンドウが治り気分も少しだけ治る
というわけで
なぜか帰り道に動かなかったはずのパワーウィンドウが元にもどってたんですけど
その理由はスイッチ部分の故障によるもので、ようは接触不良だと判断。
これくらいなら20年選手のクーラーとは違ってなんとか治りそうです。
いやー、にしても鱒レンジャーにスピンキャスト80はえげつない。
本当にこの上ない位チープだし、釣りずらさはトップクラスですね。
もうこいつらは治す治さないというか、生まれた時からポンコツみたいなやつらなんで修理とか無理なんですけど、コメントで教えてもらったダブルハンドルにしたり、鱒レンジャーのグリップをちょっとイジってやると使いやすくなりそうです。
でも、こういう地獄のようなチープな釣りも悪くありません。
最高とは絶対言えないけど、本当に悪くないなっていうか
気張らなくていいし、絶対釣ろう!なんて思わなくたって、ウグイは釣れてくれるし。
タックルもこだけチープだと、はじめて釣り道具使う人なみにテンヤワンヤで、逆にそれがチルれるっていうか。
なんか子供の頃、学校帰りに通学路にある川で餌釣りしてた頃を思い出しました。
あの頃は何が釣れるっていったって、ウグイとかフナとか、たまに鯉って感じだったし、道具だって1000円位のテレスコロッドだったし。
それに、別に何が釣れても良いっていうか、とにかく釣りさえできれば良かったんですよ。
買えり道にコンビニで売ってるうまい棒を買って、そいつを食いながら竿を出して、糸を垂らして、魚を釣る。それだけでよかった。
それがいつの間にか、人生どころか釣りですらうまくいかなきゃすぐにイライラするようになって、憂鬱になって、汚いものばかりを見て大人になってしまったわけで。
それを成長というのかもしれないけど、僕の場合は成長なんかできてないし、金銭的レベルの低さは永遠にはじまりの村の外でこん棒振ってる主人公。ゲームとしてはあきらかなバグ。
ということは、やっぱりポンコツなのは僕なんですよ。
そんな僕にとって、こういう釣りは何か自分が許されている気持ちになる。
手軽さもそうだけど、どぶ川でバカみたいタックルでウグイ先輩を釣るのは、何かそれで良いと思える自己肯定をくれる。まぁ気のせいなんだけど。なんか無理なんかしてなかった子供みたいな釣りは、きっとうまい棒なんです。
というわけで、うまい棒でいうところの納豆味くらい意味のわからないタックルでの釣りや、うぐい釣りのような手軽の釣りはたまにやっていこうと思いました。
本当に癒されるので、みんなもぜひやってみてください。
って、なわけねぇから!
うまい棒納豆味じゃ腹なんかふくれねぇから!
僕だって霜降り和牛を食いながらトローリングでカジキ釣って松方弘樹してぇわ!
ていうか!ほんとうに投げにくいんだけどこれ!マジデドウシヨウ!!
このクソポンコツタックルが!金さえあれば!金さえあれば僕だって!
(終わり)
コメント
スピンキャストは胴調子だとタイミングが難しいですね
先調子のロッドの方が断然合います
そしてバックラッシュしないので強風でもバシバシ投げられます
飛び過ぎた時はクラッチボタン押して止める
着水後からはダメダメリールですが
あーそうなんですか、すんごいむずかったんですけど、スピニング向きの「シュパッ!」と投げれる先調子ロッドのほうがスピンキャストにはいいんですね。どうりで。
そういえばバックラッぜんぜんないですね、向かい風にはベイトより明らかに強いんで、そのあたり次のレビューでじっくり書いて行こうと思います。
あと、ローターに糸が絡まるんですけど、これは糸が細すぎたんですかね?モーリスの6lb使ったんですが、もっと太い方が良いのでしょうか。
クラッチ操作むずいですね、なんか突然急ブレーキ掛ける感じになっちゃって練習が足りません。
あとあれですね、ドラグ。こいつのドラグはなんとも暴れん坊ですねw面白いんでこれものちほどレビューさせてもらいます。