100円ショップダイソーで人気のジグロックを改造する方法は色々とある。
しかし、それは本来青物やらシーバスやら海限定なもので、塗装を変えただけ。トラウト相手に使うためのものではない。
しかし、αトラウトは考えた。
「もしかしたら、ジグロックをフル改造すればトラウト相手のオカッパリでも使えるんじゃないだろうか」
本来、ジグロックのようなメタルジグは淡水ではあまり効果を発揮しない。
だったら、こいつを改造して飛距離抜群のオカッパリ最強のルアーにしてしまえ!
そんな正気の沙汰とは思えない仕事に挑んだ結果がこれだ。
というわけで改造を施し、ジグロック・クレイジーカスタムを作ってみたのでその紹介です。
こちらはホボネタみたいなもんです。
完成度でいうと↓の記事のほうがレベル高い!
ジグロック改造動画を作っておいた
こちらの動画で詳しい作成方法を紹介しています。
悪ふざけが過ぎる動画となりましたが、ジグロック改造の流れななんとなくわかるはず。
というわけで、詳しい改造方法の解説をします
メタルジグは淡水のフィッシュイーター相手に使えないのか?
メタルジグを川や池で投げたことのある人も多いはず。
で、釣れることも結構あるけど、最大の問題もあります。
それは「リトリーブスピードをまるで落とせない」ということでしょう。
そもそも足の速い青物を狙うために作られたのがメタルジグ。
海洋の青物は最高時速40キロメートルも出るような奴らであり、メタルジグのリトリーブスピードはどれだけ速く巻こうが食ってくるわけです。
そしてメタルジグが模しているイワシも、回遊速度は時速18キロ。時速20キロ以上で泳ぐこともある高速魚なんですよ。
つまり、何が言いたいかって「メタルジグで狙う魚は基本足が速いからリトリーブ速度を上げることができる」ってことなんです。
だからこそのメタルジグ。
なにも飛距離を出すために鉛の棒を飛ばしているわけでもなく、高速リトリーブでも安定した泳ぎが実現できるのがメタルジグでもあるんです。
しかしですよ?海ならいざしらず、淡水のフィッシュイーターはとにかく足が遅い
ニジマスはバスよりも足は速いですが、それでも時速7~8キロしかでない。のんびり回遊中のイワシを食うこすら難しい魚なんです。
ブラックバスはさらに足が遅く、時速6~7キロしか速度がでない。
つまりですよ。
普通のメタルジグをまともなアクションをさせるために普通に巻いていったら、トラウトやブラックバスはほとんど釣れないんです。
ジグロックを投げて淡水エリアで釣れるのは運
ダイソーのジグロックを淡水エリアで投げて、海と同じように釣れるのはやっぱり運でしかないんです。
水深のある場所や、ボートフィッシングでは当然使えます。だってフォールで食わせられる完璧な縦釣りだから。
でも、大半のオカッパリアングラーはそんなことできない。
活性の高い魚だけにアピールして、運よく食える距離でリアクションバイトしてもらうっきゃない。
リトリーブスピードを落とすとすぐに沈むから、根がかり地獄になる。
それじゃあ飛距離が出たとしても、誰も使わないってのは納得ですよね。
というわけで改造の課題
ジグロックの最も小さいサイズは18g。
こいつを水深がさほどない場所でまともに使うためには、リーリング速度を落として食べやすることが前提。
そして、できるだけ浮き上がりやすくすること。
海と違って水深がなく、石やらなんやらがゴロゴロしている淡水の池や川ではファストリトリーブせずとも浮いてこなきゃ根がかり地獄になる。しかもメタルジグならではの飛距離を犠牲にせずに。
って、これめちゃくちゃ難しくないですか?
自分で書いててドン引きですよ。
でもまぁやるしかないってことで、この無理難題をどうするのか?
なにはともあれ作成過程をご覧ください。
ジグロック改造に必要なアイテム
まずは今回のジグロック改造に必要な道具を紹介します。
【必須アイテム】
・ジグロック18g
・ハンマー(トンカチ)
・ニッパー
・カッター
・エキポジ系接着剤
・塗装用の塗料(スプレーやマジックでOK)
なんてことはない位あたりまえの道具ですし、すでにおうちにある人も多いでしょう。
もしなければ100円均一ショップ・ダイソーでジグロックを買うついでに集めてください。
フック交換をおすすめしますが、トレブルでも十分です。
改造したジグロックで狙える対象魚
今回のジグロックの改造は淡水魚を狙うために行います。
エリアとしては川、湖、池など、水深1mもある場所ならどこでも使えます。
【ジグロック・クレイジーカスタムで狙える対象魚】
・トラウト(イワナ・ニジマス・ヤマメ)
・ブラックバス
トラウトメインで作りますが、魚食性の強い淡水のフィッシュイーターならまず使えます。
改造1/ジグロックの目を外す
まずはジグロックの目を外しましょう。
容赦なんていりません。
というか容赦しなくたって市販のジグロックはツメでこすった程度で目が外れます。
この目はあとで使うので保存しておくことが大切。
ニヤニヤと笑いながらホルマンの中につけておきましょう。
改造2/全力でジグロックを叩く
視力を奪ったジグロックを容赦なく叩きましょう。
使う道具はハンマーやトンカチで良いです。
コンクリ―トの上でガンンガン叩いてまんべんなく伸ばしておきましょう。
コツは一つ。
良心を消すこと。
ジグロックに慈悲をかけてはいけません。
心を鬼にし、徹底的にボディを叩いてやります。
すると、自然と塗装は剥げ、鉛のボディが露出。
厚さがが3mm程度になり、中央の山が消えたら叩くのをやめて一息ついてください。
改造3/ジグロックを後方重心にする
続いて叩いて伸ばしたジグロックを切り裂きます。
ジグロックをここまで痛めつけた人間は未だかつてなかったでしょう。
しかし、それもジグ・ロックを生まれ変わらせるため。
先にボディにマジックでラインをいれておくとやりやすいです。
飛距離を出すため後方重心にしたいので、ボディ後ろ側の3分の1はカットせずに残し、ヘッドの部分にかけて細くなるように両端をカットする鬼畜の所業をほどこします。
改造4/カットしながら重量をはかる
カットしながら重量をはかりましょう。
重さはお好みで良いですが、おすすめは12g前後です。
使うエリアによって重さは大きく変わります。
海ならさらに重くして良いですし、カットを殆ど行わなくても良いです。
逆に、川や池で投げるつもりならさらにカット、ついでにジグロックのヘッド部分の鉛を外してワイヤーを露出させ、サイズダウンを図るとマッチザベイトが可能です。
僕の場合はトラウトに使うので、ジグロックを5cmまでサイズダウン。
5cmで12gというのは淡水エリアでは地獄のように飛ぶサイズです。
表面を塗装
続いて表面を塗装して改造。
この辺りからだんだんとジグっぽくなってきますね。
下地塗装は何でも良し
100円ジグなので表面の塗装は正直なんでも良いです。
よく見るホログラムシート張をしても良いですし、アルミもOK。
僕の場合はそれほどフラッシングをさせたくないシビアな淡水エリアをこいつで攻めるので、逆にフラッシングの弱いシルバー系のスプレーで塗りました。
好きな模様に塗ってしまおう
一度死んだジグロック。
こいつに命を吹き込むため、新たな塗装を施しましょう。
僕はこの様にピンク系ヤマメカラーにしました。
当然トラウト狙いですから、トラウトが大好きなピンクです。
このジグロックは川や湖で使えるので、別にイワシカラーにこだわる必要はありません。
警戒心の強いトラウトに効く艶消しブラックや、ブラックバスが大好きなグリーンチャート、他にも狙う対象魚が良く食べているベイト(ワカサギやアユ、琵琶湖ならハスなど)に似せて作るのもありです。
改造/5ジグロックの目を取り付けてコーティング
最初に取り外したジグロックの目をつけ、エキポジ接着剤を全体に塗って完成です。
ここで注意してほしいのが、絶対にエキポジ接着剤でコーティングして欲しいってことです。
これも100円均一ショップに2液混合式やら1液式が売ってるので買ってください。
他の接着剤を使うと、あとでジグを曲げるときに接着剤が割れます。
割れたって別に下は鉛ですから壊れるわけじゃないんですけど、せっかく塗った塗装が剥げちゃうので硬化しても弾性のあるエキポジがおすすめです。
ジグロック・クレイジーカスタムの改造完了
というわけで改造が完了したしたこちらがジグロック・クレイジーカスタム。
本来のジグロックからサイズダウンを施し、後方重心にしたことで小粒ながらも飛距離を持たせる改造にしています。
おまけに、後方重心は強制的にルアーの姿勢を斜めにする効果があるので、スローリトリーブでも水を受けまくってアクションを出しやすく、浮きやすいのでレンジキープが楽になります。
ボディを薄くしたのは水の抵抗を受けやすく、さらにメタルジグを釣り場で好きな形に変更したかったから。
クレイジーカスタムは川でも池でも使えるために3way方式が可能。
ただの鉛の棒じゃない、ジグロックにクレイジーなアクションを追加するため、以下の三パターンの変形が可能です。
S字ウォブリングパターン
ジグロックをS字型に曲げるクレイジーカスタムの基本姿勢です。
この形にすると、ルアーが大きくS字を描くようにウォブリングしていきます。
引き抵抗が一番強く、浮きやすく、スローリトリーブで一番大きくアクションする形。
飛距離的には同重量のミノーやスプーンよりもぶっ飛びます。
流れの無い淡水エリアでは一番使うことが多くて、リトリーブスピードを変えることで中層から表層を狙えます。ミノーやスプーンと同じようにトゥイッチを時々入れるのが良いです。
I字ハイピッチパターン
ジグロックをまっすぐにしてI字にすると、今度はメタルジグ本来のハイピッチな動きになります。
ただジグロックとは違い、かなりの後方重心なので受ける水が大きく、ノーマルのジグロックよりも動きが早いです。
飛距離はダントツの一位。メタルジグならではのぶっ飛びです。
引き抵抗は一番低く、僕は流れのはやい川底を取りたい時や、川とほぼ垂直にダウンでルアーを流す時に暴れ過ぎないこの形が好きです。底とりがかなり楽。こっちもトゥイッチ入れると良いです。
L字クレイジーパターン
ジグロックのお尻の部分だけをまげてL字にすると、予測不能なイレギュラーアクションを見せます。
この形、レイクトラウトをやっている人なら見おぼえがあると思うんですがスライドスプーンの形そのままなんですよ。
スライドスプーンとの違いは、全部鉛だから同じ重さでもよりも小型で後方重心なぶん飛距離が出せること。
後方重心かつ後ろ側だけを曲げると、通常リトリーブではローリングとウォブリングが混ざった不規則な軌道でルアーを引いてくることが可能。トゥイッチなんか入れなくても勝手にそれっぽい動きをしてくれます。
そして、スライドスプーンと同じように、リトリーブをやめると左右にスライドしながらローリングアクションでゆるーくフォールしていきます。
イレギュラーな動きでジャークさせて浮かせたあと、カーブしながらのフォールで食わせる動きが基本。根魚相手の海でも十分通用しますし、ダムや湖で湖底にいて常に上を見ている魚にめっぽう強いアクションです。
ボート乗りの金持ちに負けない飛距離の出る淡水用メタルジグに改造したかった。
ジグロック・クレイジーカスタムを作った理由は、とにかく飛距離を出したかった。
あとね、僕はまぁ貧乏なんですよ。
ルアーロストはまじでヘコむし、新しいルアーだって高くて買えない。
なのにボートなんて恐れ多い。
でも、警戒心の高い魚ってそんな易々と岸際に寄ってこないじゃないですか。
餌を食べるぞーっていうやる気のある時いがい、大抵が川の底やら湖の真ん中を回遊しているわけで、そういうのを狙うとしたらもうボートしかないんですよ。
だからオカッパリアングラーはとにかく飛距離が欲しい。
でも、飛距離を出せるルアーは重くなってまともに引けないかの2パターンです。
しかも僕がやってるのって、トラウトフィッシングなんですよ。
ミノーやスプーンがメインなわけで、飛距離だせて小さいルアーなんて専用品ゼロですよ。
しかもスローに引けるやつなんて皆無です。そんなのヘビキャロ位ですけど、そもそも中層ひけないし、トラウト相手に使えない。
だったら作ってやろう!しかもコスパ最強のやつを!と思ったら、ジグロックを改造するところに行きついたわけです。
僕が作ったのは12gで5㎝、しかもリトリーブスピードを上げなくて良い。
ルアーアクションも自分で変えることができるから、高いルアーをポイントごとに買い替える必要もない。
しかも壊れようが無くそうが100円だから痛くもかゆくもない。
あとなんでも釣れる。
足の遅いバスだろうが、でかいルアー食わない警戒度マックスのトラウトだろうが、メタルジグ大好きの青物やらなんでもいける。アシストフック付けたって良いですよ。
だから、お金がないキッズのみんな。
もしくは貧乏人で肩身の狭い大きなお友達よ。
ジグロック・クレイジーカスタムをぶっ飛ばして、オカッパリで狙えなかったあの魚を釣ってくれ。
こいつはメタルだ!男だよ!こいつはぁ男のルアーだよ!!
狂え!オカッパリで狂えぇええ!!
それでは
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